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54(R-18)
しおりを挟む「……堪りませんね」
上擦った声は彼も興奮している証拠だろうか。膣内にはもう指を三本も咥えこみ、彼の性器を今か今かと待ち望んでいる。
「エドモンド、もう、早く……」
これ以上焦らされては頭がおかしくなりそうだ。自分から彼を求めて抱き付く。縋りついた彼の背は逞しく、人肌の温もりが心地良い。
「フィオナ……!」
怒張を蜜口に当てられるとそれだけで興奮して、新たに愛液を滴らせる。けれどその羞恥心すら今のわたしにとっては快楽のスパイスとなり、昂揚を高めていく。
最奥まで彼を咥えこみ、締め付けて離さないようにする自分の貪欲さが恐ろしい。けれど、わたしが快楽に狂うほどに彼は嬉しそうに顔を綻ばせる。
「ああっ、フィオナ。好きです。貴女が好きです」
最初はわたしに気遣うようにゆっくりと動かされていたが、次第に激しくなっていく打擲音。隙間なく抱きしめて、足を彼の背に絡ませると、より動きが速まったような気がする。
互いの汗は混じり合い、濃密な快楽に溺れていくーーけれど、これだけは言っておかなければならないことがある。
「エド、わたしも、すきっ……あいしているの」
一瞬だけ止まった彼の動き。けれど、次の瞬間には一際奥へと貫かれる。
「あぁっ、もうどうして、貴女は……!」
興奮して早口になる彼を抱きしめて微笑むと、彼の昂りは更に膨れ上がり、最奥に熱いモノが注がれる。
激しい行為と通じ合った想いに満足して、眠気が忍び寄った。
だというのに、まだナカに入れられた彼の性器がそのまま硬く勃ちあがり、また抽送が繰り返そうとしている。
「エドモンドっ?」
驚いて彼の名前を呼ぶと艶やかに彼は微笑む。
「だってようやく想いが伝わり合ったんですよ。一回で終わらせるだなんて勿体無いじゃないですか」
すっかり弛緩して力の入らなくなった太ももを開いて、腰を打ち付けられる。
「ひっ、あぁっ……!」
喘ぎ過ぎて声はすっかり掠れている。
けれど、遠慮なく彼に求められていることが嬉しかった。
「フィオナ、好きです。っ、僕は、貴女を愛している!」
繰り返される愛の言葉に何度もわたしもだと頷く。
心も身体もひたすらに互いを求め合って、渇望していた愛を曝け出す喜びに浸る。
もうわたし達の間に嘘はない。
だからこの先も心の想うままに、彼への恋慕を口にすることができる。
「す、き」
広い彼の背中にしがみついて、短いキスを送る。
彼はきょとんとした顔をしたかと思えば、頬を染めてふにゃりと口端を緩めた――その顔を見れるのはわたしだけだと思えば、尚更に心が舞い踊る。
これからは素直に想いを伝えよう。
もう間違わないように。すれ違わないように。ずっとずっと一緒に居る為に。
エドモンドの隣で毎日愛を囁くのだ。
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みんなの感想(7件)
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感想ありがとうございます。
スピンオフも楽しそうですよね!
現在、私生活がバタバタしてて中々書く時間がないのですが、また時間に余裕が出来たら書きたいです。
蜜月展開楽しいですよね。
私も好きです。
皆ハッピー!
どちらかが素直になれば最初からハッピーエンドだったんですけどね(笑)
拗らせ夫婦です。