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本編
661 はちゃめちゃ遊戯、ダンジョンすごろく・5 どすこいゴレオ戦
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ダンジョン内に作られたコロシアムのような円状の巨大な広場。
それぞれが3メートル弱のガーディアンに乗り込んでゴレオの姿を待つ。
HPはそれぞれ100ずつ、攻撃力は10ずつと言ったところだ。
「さて、お前らに用意された制限時間は3分、攻撃方法は拳で殴ること」
そして、とジュニアが続けたところで、コロシアムの端っこに樽が出現する。
「30秒ごとに出現するその樽を投げつけることのみ」
「樽を投げつけるとどうなるんだ?」
「ボスのガーディアンが2秒麻痺する。使いどころを誤るなよ」
なるほど。
ゴレオが全体攻撃を使う直前に上手いこと投げる。
すると、全員で殴りに行けるという寸法だな。
しかし、全体攻撃を行うゴレオの動きに合わせるのは至難の技である。
「樽って使ってから30秒なのかしら? それともスタートから?」
「良い質問だな、イグニール。使用しないと樽の再出現はないぞ」
「ってことは、使用してからってことね」
頷くジュニア。
ってことは、さっさと使って一気に最初に削った方がいい。
樽の再出現が使用してから30秒刻みという点を考えると、最善策だ。
「あんまりルールを言うとお前らが有利になるから、他のギミックに関しては言わないぞ」
「ええー! それくらい教えてくれても良いじゃん!」
3メートル弱のガーディアンの姿でブンブンと激しく動きながらジュノーが文句を言う。
「まっ、ボス以外に有効なお邪魔床が出てくるってところかな」
「どういう邪魔をしてくる床だし?」
「いや、もうヒントは言わないぞ。そら、開始だ。ボス登場~!」
ジュニアの言葉の直後、巨大ガーディアンに身を包んだゴレオが舞い降りた。
──ドゴンッ!
15メートル程の巨体はそのまま両腕を地面につけて着地。
ゴレオの正面に巻き起こる衝撃と振動によって、俺たちは一気に体勢を崩す。
『──ッ!?』
「ひゅ~、やるじゃんゴレオ」
やられた。
そら開始だ、とジュニアが言った時点で、バトルは始まっていたのである。
スタンが届かない範囲に行く前に、俺たちは物の見事に全員スタンしてしまった。
「……!」
ブゥン!
動けない俺たちに向かって、ゴレオの薙ぎ払い攻撃が炸裂する。
一番近くでぶーたれていたジュノーが弾き飛ばされた。
「ぎゃぴっ!?」
ジュノーの上に表示されたHP表記が、80へと変わる。
ゴレオの攻撃は、1発20ダメージ。
5発、攻撃を受けたら終了だ。
「……!」
ゴレオはジュノーのみに狙いを定めて、追撃へと向かう。
その間にスタンの3秒が解かれた。
「樽に一番近いやつが取りに行け! そしてジュノーは見捨てて散開!」
「ひ、ひどいし! 助けてトウジ!」
「無理! 殴り返してダメージを稼いで後続に繋げろ!」
孤立してそこを重点的に叩かれると、もうおしまいである。
手堅く一人ずつ削っていこうとするゴレオの初手作戦勝ちだ。
3秒スタンの間に、ゴレオの殴った回数は約2回。
仮に1秒に1.5回の攻撃が可能とする。
で、俺たちの人数は?
ポチ(と一緒に行動するピーちゃん)、イグニール、マイヤー、リクール、骨、ジュノー、俺の7人。
HPの総計は700。
一人ずつ順当に攻撃を加えていったとして、ゴレオは60秒とかからずに俺らを始末できる。
そして俺たちが全員で寄ってたかって殴ったとして、70ダメージ。
ちょっと素振りしてみて、だいたい1秒に1殴りできるっぽい。
それを考慮すると、HP5000を削るには約72秒ほどの時間がかかってくる。
くそ、DPSで大きく差がついてんな!
親有利という説明通りの仕様だ!
ちなみに、DPSとは『Damege Per Second』の略称。
単位時間あたりの火力・ダメージを指すゲーム用語で、秒間火力。
つーか。
ジュノーがもうすでに3回攻撃を受けてるから、この数字も当てにならんな……。
最高効率のダメージを叩き出しても討伐までに1分以上の時間がかかる。
これ以上時間を無駄にしてると、制限時間切れとなってしまうようだった。
「た、たす、たすたす助けてー! 誰かー!」
「待っとけやジュノー! うちが樽投げたるさかい!」
幸い、移動速度では俺たちに大きく分がある。
あわあわとギリギリで逃げるジュノーを追いかけ回している隙をついて、マイヤーが樽を投げた。
ゴシャッ!
「……!」
樽が命中した瞬間、ゴレオの動きが止まる。
「おろ? よーし、ゴレオよくもやってくれたし! おりゃー!」
それを確認して、ジュノーが一気に攻勢に出た。
俺、マイヤー、イグニール、リクール、ポチ、骨。
合わせて全員がゴレオに向かって駆け出していく。
2秒と言うスタンタイムはかなり短い。
位置どりが悪ければ、ゴレオの反撃を受けてしまいかねない。
しかし。
ここで一気にダメージを与えておかないと、樽の前に再びスタン攻撃が来る。
「正面にいるやつは1発殴ったらすぐに距離を取れ!」
「わかってるし!」
「ォン!」
「ぷぴ!」
俺の叫びに、すぐにジュノー、ポチとピーちゃんコンビが下がる。
「横はどうすれば良いですぞ~?」
「後ろに回って攻撃!」
「トウジ、ガーディアンの体格的に、後ろを取れるのは二人まで!」
「だったらもう1発殴って離脱! 先に離脱した組は樽の位置を見とけ!」
思ったよりもシビアなミニゲームだぞ、これ。
俺たちが勝利をもぎ取るには、チームワーク。
そして機動力を活かす必要がある。
「わーっ! こっちに来たですぞ~!」
スタンが解けたゴレオはすぐに骨の方向へと走った。
残りHPは4800くらいある。
多少攻撃を受けて無理をしても、余裕で勝てる数値だ。
「俺たちが後ろを陣取って殴るから、骨もギリギリで逃げてくれ!」
「ギ、ギリギリですぞ~?」
「そうだ。ゴレオの標的が俺たちになったら、そのまま攻撃に回る役目!」
「よ、要求が多すぎて難しいですぞ~!」
「失敗しても良いから、うまい具合にやってくれ! 俺は勝ちたいんだよ!」
ことゲームに関しては、負けたくないと言う思いがあった。
人生では負け組街道まっしぐらだったが、ゲームは違う。
俺のアイデンティティにかけてでも、この状況をひっくり返したいのだ。
「樽はジュノー、ポチたちもゴレオを囲って撹乱しつつ攻撃を常に当てろ」
「アォン!」「ぷぴぃ!」
チビども二人の動かすガーディアンも参加して、ゴレオを一気に叩く。
多少攻撃を受けてぶっ飛ばされても、前線を交代して分散だ。
「……!」
ゴレオの両腕が上がる、スタンが来る。
正面にいる奴らはすぐに回避行動を取るが、その瞬間ゴレオはクルッと反転した。
「げっ! トウジ、後ろ向いてもうた!」
「諦めて殴ってHPを削るぞ!」
「こなくそー! 借金は嫌なんやー!」
やや横を陣取っていたイグニールとリクールはスタンを逃れることができた。
しかし、真後ろの俺とマイヤーはもろにスタンからの攻撃コンボを食らう。
俺がマイヤーの前に陣取って、盾になることで、マイヤーはノーダメで済んだ。
ぶっ飛ばされた衝撃でマイヤーもろとも吹っ飛ばされたけど。
ガーディアン同士の接触はダメージ判定にはならないらしい。
HPが少ない連中を盾にして攻撃することも考えたが、ダメージ量を稼ぐにはやはり分散作戦か。
「みんな、今の内に攻撃──えっ!?」
イグニールの掛け声に合わせてみんなが寄ってたかって攻撃しようとしたところである。
コロシアムの床にランダムで沼のようなものが出現した。
「それを踏むとスピードがボスガーディアンと同じになるから気をつけろよー」
「ジュニア、攻撃スピードもか!?」
「うん。だから踏まないように気をつけてね」
「うあーっ! 踏んじゃったしー!」
一直線に走っていたジュノーのちょうど目の前にあったらしく、踏んでいた。
それを見ながら「ぷくくく」と笑うジュニア。
この性格よ。
誰に似たんだか。
「この際ジュノーは樽の位置まで戻れ、戦力にならん!」
「とにかく、沼を避けて攻撃しましょ!」
「トウジ、スタン解けたで!」
「よし、無傷のやつが俺と交代して後ろから攻撃する係をしてくれ!」
「私が担当します!」
ゴレオの追撃から逃れた俺は、リクールと交代し横から殴る。
「うおおおおおおお!」
勝てない状況でも、勝つ。
勝利のための活路を見出す。
それが、ゲームをずっとやって来た廃人の務めだ。
ジュニアのゲームに、負けてたまるかよ!
うおおおおおおおおおお──……。
◇
「はい、全滅終了~、みんな1000ケテルずつ徴収ね~」
=====
たぶん、ボス役がジュノーとかマイヤー、骨あたりだったらトウジ勝ってました。
ゴレオって、ぶっちゃけ近接戦闘強い方です。大きな体の動かし方も慣れてますし。
それぞれが3メートル弱のガーディアンに乗り込んでゴレオの姿を待つ。
HPはそれぞれ100ずつ、攻撃力は10ずつと言ったところだ。
「さて、お前らに用意された制限時間は3分、攻撃方法は拳で殴ること」
そして、とジュニアが続けたところで、コロシアムの端っこに樽が出現する。
「30秒ごとに出現するその樽を投げつけることのみ」
「樽を投げつけるとどうなるんだ?」
「ボスのガーディアンが2秒麻痺する。使いどころを誤るなよ」
なるほど。
ゴレオが全体攻撃を使う直前に上手いこと投げる。
すると、全員で殴りに行けるという寸法だな。
しかし、全体攻撃を行うゴレオの動きに合わせるのは至難の技である。
「樽って使ってから30秒なのかしら? それともスタートから?」
「良い質問だな、イグニール。使用しないと樽の再出現はないぞ」
「ってことは、使用してからってことね」
頷くジュニア。
ってことは、さっさと使って一気に最初に削った方がいい。
樽の再出現が使用してから30秒刻みという点を考えると、最善策だ。
「あんまりルールを言うとお前らが有利になるから、他のギミックに関しては言わないぞ」
「ええー! それくらい教えてくれても良いじゃん!」
3メートル弱のガーディアンの姿でブンブンと激しく動きながらジュノーが文句を言う。
「まっ、ボス以外に有効なお邪魔床が出てくるってところかな」
「どういう邪魔をしてくる床だし?」
「いや、もうヒントは言わないぞ。そら、開始だ。ボス登場~!」
ジュニアの言葉の直後、巨大ガーディアンに身を包んだゴレオが舞い降りた。
──ドゴンッ!
15メートル程の巨体はそのまま両腕を地面につけて着地。
ゴレオの正面に巻き起こる衝撃と振動によって、俺たちは一気に体勢を崩す。
『──ッ!?』
「ひゅ~、やるじゃんゴレオ」
やられた。
そら開始だ、とジュニアが言った時点で、バトルは始まっていたのである。
スタンが届かない範囲に行く前に、俺たちは物の見事に全員スタンしてしまった。
「……!」
ブゥン!
動けない俺たちに向かって、ゴレオの薙ぎ払い攻撃が炸裂する。
一番近くでぶーたれていたジュノーが弾き飛ばされた。
「ぎゃぴっ!?」
ジュノーの上に表示されたHP表記が、80へと変わる。
ゴレオの攻撃は、1発20ダメージ。
5発、攻撃を受けたら終了だ。
「……!」
ゴレオはジュノーのみに狙いを定めて、追撃へと向かう。
その間にスタンの3秒が解かれた。
「樽に一番近いやつが取りに行け! そしてジュノーは見捨てて散開!」
「ひ、ひどいし! 助けてトウジ!」
「無理! 殴り返してダメージを稼いで後続に繋げろ!」
孤立してそこを重点的に叩かれると、もうおしまいである。
手堅く一人ずつ削っていこうとするゴレオの初手作戦勝ちだ。
3秒スタンの間に、ゴレオの殴った回数は約2回。
仮に1秒に1.5回の攻撃が可能とする。
で、俺たちの人数は?
ポチ(と一緒に行動するピーちゃん)、イグニール、マイヤー、リクール、骨、ジュノー、俺の7人。
HPの総計は700。
一人ずつ順当に攻撃を加えていったとして、ゴレオは60秒とかからずに俺らを始末できる。
そして俺たちが全員で寄ってたかって殴ったとして、70ダメージ。
ちょっと素振りしてみて、だいたい1秒に1殴りできるっぽい。
それを考慮すると、HP5000を削るには約72秒ほどの時間がかかってくる。
くそ、DPSで大きく差がついてんな!
親有利という説明通りの仕様だ!
ちなみに、DPSとは『Damege Per Second』の略称。
単位時間あたりの火力・ダメージを指すゲーム用語で、秒間火力。
つーか。
ジュノーがもうすでに3回攻撃を受けてるから、この数字も当てにならんな……。
最高効率のダメージを叩き出しても討伐までに1分以上の時間がかかる。
これ以上時間を無駄にしてると、制限時間切れとなってしまうようだった。
「た、たす、たすたす助けてー! 誰かー!」
「待っとけやジュノー! うちが樽投げたるさかい!」
幸い、移動速度では俺たちに大きく分がある。
あわあわとギリギリで逃げるジュノーを追いかけ回している隙をついて、マイヤーが樽を投げた。
ゴシャッ!
「……!」
樽が命中した瞬間、ゴレオの動きが止まる。
「おろ? よーし、ゴレオよくもやってくれたし! おりゃー!」
それを確認して、ジュノーが一気に攻勢に出た。
俺、マイヤー、イグニール、リクール、ポチ、骨。
合わせて全員がゴレオに向かって駆け出していく。
2秒と言うスタンタイムはかなり短い。
位置どりが悪ければ、ゴレオの反撃を受けてしまいかねない。
しかし。
ここで一気にダメージを与えておかないと、樽の前に再びスタン攻撃が来る。
「正面にいるやつは1発殴ったらすぐに距離を取れ!」
「わかってるし!」
「ォン!」
「ぷぴ!」
俺の叫びに、すぐにジュノー、ポチとピーちゃんコンビが下がる。
「横はどうすれば良いですぞ~?」
「後ろに回って攻撃!」
「トウジ、ガーディアンの体格的に、後ろを取れるのは二人まで!」
「だったらもう1発殴って離脱! 先に離脱した組は樽の位置を見とけ!」
思ったよりもシビアなミニゲームだぞ、これ。
俺たちが勝利をもぎ取るには、チームワーク。
そして機動力を活かす必要がある。
「わーっ! こっちに来たですぞ~!」
スタンが解けたゴレオはすぐに骨の方向へと走った。
残りHPは4800くらいある。
多少攻撃を受けて無理をしても、余裕で勝てる数値だ。
「俺たちが後ろを陣取って殴るから、骨もギリギリで逃げてくれ!」
「ギ、ギリギリですぞ~?」
「そうだ。ゴレオの標的が俺たちになったら、そのまま攻撃に回る役目!」
「よ、要求が多すぎて難しいですぞ~!」
「失敗しても良いから、うまい具合にやってくれ! 俺は勝ちたいんだよ!」
ことゲームに関しては、負けたくないと言う思いがあった。
人生では負け組街道まっしぐらだったが、ゲームは違う。
俺のアイデンティティにかけてでも、この状況をひっくり返したいのだ。
「樽はジュノー、ポチたちもゴレオを囲って撹乱しつつ攻撃を常に当てろ」
「アォン!」「ぷぴぃ!」
チビども二人の動かすガーディアンも参加して、ゴレオを一気に叩く。
多少攻撃を受けてぶっ飛ばされても、前線を交代して分散だ。
「……!」
ゴレオの両腕が上がる、スタンが来る。
正面にいる奴らはすぐに回避行動を取るが、その瞬間ゴレオはクルッと反転した。
「げっ! トウジ、後ろ向いてもうた!」
「諦めて殴ってHPを削るぞ!」
「こなくそー! 借金は嫌なんやー!」
やや横を陣取っていたイグニールとリクールはスタンを逃れることができた。
しかし、真後ろの俺とマイヤーはもろにスタンからの攻撃コンボを食らう。
俺がマイヤーの前に陣取って、盾になることで、マイヤーはノーダメで済んだ。
ぶっ飛ばされた衝撃でマイヤーもろとも吹っ飛ばされたけど。
ガーディアン同士の接触はダメージ判定にはならないらしい。
HPが少ない連中を盾にして攻撃することも考えたが、ダメージ量を稼ぐにはやはり分散作戦か。
「みんな、今の内に攻撃──えっ!?」
イグニールの掛け声に合わせてみんなが寄ってたかって攻撃しようとしたところである。
コロシアムの床にランダムで沼のようなものが出現した。
「それを踏むとスピードがボスガーディアンと同じになるから気をつけろよー」
「ジュニア、攻撃スピードもか!?」
「うん。だから踏まないように気をつけてね」
「うあーっ! 踏んじゃったしー!」
一直線に走っていたジュノーのちょうど目の前にあったらしく、踏んでいた。
それを見ながら「ぷくくく」と笑うジュニア。
この性格よ。
誰に似たんだか。
「この際ジュノーは樽の位置まで戻れ、戦力にならん!」
「とにかく、沼を避けて攻撃しましょ!」
「トウジ、スタン解けたで!」
「よし、無傷のやつが俺と交代して後ろから攻撃する係をしてくれ!」
「私が担当します!」
ゴレオの追撃から逃れた俺は、リクールと交代し横から殴る。
「うおおおおおおお!」
勝てない状況でも、勝つ。
勝利のための活路を見出す。
それが、ゲームをずっとやって来た廃人の務めだ。
ジュニアのゲームに、負けてたまるかよ!
うおおおおおおおおおお──……。
◇
「はい、全滅終了~、みんな1000ケテルずつ徴収ね~」
=====
たぶん、ボス役がジュノーとかマイヤー、骨あたりだったらトウジ勝ってました。
ゴレオって、ぶっちゃけ近接戦闘強い方です。大きな体の動かし方も慣れてますし。
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