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11巻
11-1
しおりを挟む第一章 過労死間際の救世主、ヒヒイロカネ
大迷宮『深淵樹海』での騒動からストリアにて三十歳の誕生日を迎えた俺――秋野冬至は、ロック鳥のワシタカくんに乗ってようやく拠点にしているギリスへと帰ってきた。
「ただいまだしーっ!」
「あんまりはしゃぐなよー」
玄関先からピューッと部屋へ飛んでいくダンジョンコアのジュノーの後ろ姿を目で追う。
今回も約一ヶ月近い留守だったから、久々の我が家にテンションが上がっているようだ。
アルバート商会の令嬢であるマイヤーを一人で留守番させてしまったので、大目玉を食らうかもしれない。
深淵樹海で手に入れたチョコレートを献上してご機嫌取りをするしかないな……と、そう思いながらリビングへ向かうと、何やら声が聞こえてきた。
「……あれもあかん、これもあかん、どないしたらえんや……えっと……ここがこうなって、ああなって……」
白いTシャツに黒いパンツ一枚という姿でメガネをかけたマイヤーが、椅子にあぐらをかきながら何やらボソボソと呟いていた。
美しかったサラサラの金髪は、ボサボサになって後ろで無造作に括られている。
「うお……」
俺はその光景を見て、思わず声を出してしまった。
テーブルの上に書類をどっさり置いて虚な目でペラペラと捲りながら、手元にあるそろばんのようなものをパチパチと弾いては数字を書き込んでいる。
パチパチ、カキカキ。
何とも異様な雰囲気だった。
「コケェ……」
マイヤーのペットである鶏みたいな魔物のストロング南蛮は少しげっそりとしており、帰宅した俺たちを見るや否や助けを求めるように駆け寄ってくる。
餌、ちゃんとあげてるのだろうか?
いや、そもそもマイヤー自身が大丈夫か?
その顔つきは、ストロング南蛮以上にげっそりとしており、目の周りには飛行船の建造をしているオスロー並みに隈ができていた。
「ちょっとマイヤー、トウジ以外の人もいるからそんな格好はダメでしょ」
この場には、ワシタカくんに乗って一緒に帰ってきたパインのおっさんもいるので、見かねた冒険者のイグニールが歩み寄る。
ちなみにパインのおっさんはポチの料理の師匠であり、ジュノーがダンジョンコアだってことを知っているので、特に何も言わずにジュノーが作った俺たちの拠点についてきている。
「んあ? あれ、イグ姉? あれ、トウジ? いつの間に帰ってきてん?」
ようやく気づいたマイヤーは椅子から立ち上がったが、フラッとよろついた。
「マイヤー、大丈夫か?」
慌てて駆け寄ってイグニールと一緒に彼女を支えると、マイヤーはてへへと笑う。
「すまんすまん、ちっと仕事が立て込んどって……ほんで学校の試験も被ってしもうたから余裕がなかったんよ……」
「すぐにでも休んだ方がいいよ」
「そうね、トウジの言う通りよ」
俺とイグニールで声を掛ける。
明らかにオーバーワーク、疲労困憊だって様子が一目でわかった。
「今、C.Bファクトリーの連中としのぎを削る戦いの最中やから無理や。うちがここでへばって休んだら負けるんや」
そう言いながら、何とか椅子に座って作業を続けようとするマイヤーだった。
少しだけ話を整理しよう。
C.Bファクトリーとは、ギリス指折りの魔導機器を扱う大商会のこと。
しかし表の顔とは裏腹に、禁止されているものの裏取引や密輸、倫理に反した魔導機器を作り、流通させようとするなど、内部はかなり腐っていた。
殺されかけた元代表のオカロと研究所に監禁されていた天才研究者オスローを救い出し、腐敗していた内部のゴタゴタを目につく範囲で片付けた。そしてオカロとオスローをマイヤーと繋げ、新しい魔導機器メーカーでも作らないかという話になっていたのが、深淵樹海に赴く前のことだった。
しかし他国の商会であるアルバート商会が、いきなりノウハウもなく新規参入するのは難しい状況だった。そこでちょうど繋がりのあったイグニールの友人であるローディの勤める研究所に出資を行い、そこを起点に飛行船製作に着手しよう……って段階で話は止まっていた。
俺が深淵樹海に向かったのは、飛行船の材料である竜樹を求めてのことである。
「とりあえず今日は一旦お仕舞い。寝なよ」
「あかん! まだ終わってない! 嫌や!」
お姫様抱っこでマイヤーを部屋に連れて行こうとすると、彼女は手足をバタバタとさせた。
「今日中に予算案とかまとめて、他の商会に交渉に行ったるんや!」
「交渉?」
「せやで、ええもん作ります言うて、色んな商会と繋がらないと売れるもんも売れん」
どうやら研究開発費を国の補助以外からも引っ張ってくるために色々と考えていたらしい。
資金繰りなんてアルバート商会の大資本と俺の金があれば良いと思っていたのだけどそうではなく、各所商会と関係を持ってこの国での販路を構築していくのが重要とのこと。
そりゃそうか、商品があっても売り場がなければどうしようもない。
「それにな、金も引っ張ってこなあかんねん。トウジ個人の飛行船を作るコストを除外してもな……資金繰りが結構きついねん……」
「えっ、マジで?」
そこそこ潤沢なお金や素材を準備しておいたはずなのだが、どういうことだろうか。
その言い方だと、間接的に俺の飛行船費用が嵩張ってるように聞こえる。
「この一ヶ月でオカロさん繋がりの研究員をそれなりに引き抜いたんや」
「うん」
「そんで、全員で飛行船の設計に着手してるんやけど……」
オカロが自身の人望をもとに何とか引き抜いてきた人手は、元C.Bファクトリーの研究員である。
優秀であるが故に、元いた職場と同額で引き抜いたとしてもかなりの費用がかかり、現状人件費も資金をかなり圧迫しているようだった。
「……帰りが遅くなってすまん」
そんな状況になっていたってのに、俺はチョコレートで誕生日パーティーをしていた。
申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
「ええねん、トウジは経営の素人やで? ここはうちの腕の見せ所やろ?」
リビングから自室へと連れ出され、ベッドに寝かされたマイヤーは言う。
「普通の資金繰りはこうやってやるもんやし……うちがトウジに頼まれたことやから……」
「マイヤー……」
健気だ、頑張り屋さん過ぎる。
俺も見習わなきゃいけない精神だった。
そんなマイヤーに朗報を伝える。
「竜樹は確保してきたから、その分のコストは全部研究所の人件費に回してくれ」
「え、ほ、ほんま?」
「うん、苦労したけどただでゲットしてきたから、気にしなくて良いよ」
当初の予定では5億ケテル使って竜樹を買う計画だったから、その分が浮いた形である。
それに苗木ももらってきたので、あとはダンジョン内で育てるだけなのだ。
なんだったら増やした竜樹を売っても構わない。
資金繰りはこれで解決できるはずだ。
「でもあかんわ」
しかしマイヤーは首を横に振った。
「そこに頼ってちゃ、結局トウジ任せやろ? それは違うやん」
彼女はさらに続ける。
「ぬるま湯に浸かっとったらいつまで経っても発展せんから、どっかで苦労しんと」
販路や開発費用を求めて対外的に交渉することは絶対に譲らない。
そんな覚悟の決まった目をしていた。
「アルバート商会を使った販路はどうなの?」
国内じゃなくてもトガルで売れば、こんなに大変な思いをしなくても済むかもしれない。
「認可を受けてないと国外輸出があかんくてな、そのためには実績とかがいるんよね……」
「なるほど」
認可がないと密輸扱いになってしまうらしい、知らなかった。
アルバート商会の名前があれば何でも上手くいくと適当に考えていた俺が恥ずかしい。
「ほんでな、研究員を引き抜かれた奴さんの圧力とかあって上手くいかん」
「それでしのぎを削ってるって話だったのか」
ギリス国外の販路、そこに乗せれば勝ちであることをマイヤーは理解しているようだった。
俺でも考えつくことだから、そりゃそうか。
「せやで、圧力があったとしてもうちの方がええって思わせたら勝ちやねん」
マイヤーはベッドから身体を起こして立ち上がると拳をグッと握り締める。
「飛行船の材料費やら製造についての懸念はなくなったから、あとはC.Bファクトリーに代わるブランドを立ち上げるんや。確かにシェアナンバーワンの敵は強い。けどな、うちらにも負けないくらいのもんが揃っとるから、絶対にいけると確信しとる! ……って、あれぇ、足元がぁぁぁ~」
「おわっ」
再びふらついて俺にもたれかかるマイヤー。
いくら頑張ろうと気を引き締めても、疲労は確実に溜まっていく。
これ以上は寿命を削ってしまいかねないから、やはり寝た方がいいだろう。
「マイヤー、一旦休息を取りなよ。効率だって落ちるから」
「……にゃはは、やっぱりそう?」
「うん、そこまで根詰めて頑張ってくれるのはありがたいけど、健康第一だよ」
プライベート優先でも、仕事が生きがいでも何でもいい。
だが、しっかり健康でいることが大前提である。
深淵樹海に入る前に体調を壊して色々と気がついたんだよ、俺は。
精神的疲労はポーションを使ってもプラシーボ効果以外は大して回復しない。
結論、寝た方がいいのだ。
「はいトウジ、ポチとパインさんが作ってくれたホットチョコレートドリンクよ。マイヤーに渡してあげて」
「おお、ありがとうイグニール」
俺はイグニールから受け取った飲み物をマイヤーに渡す。
疲れた時にチョコレートなのは、どの世界線でも一緒なのだ。
「なんやこれ?」
「深淵樹海で採ってきたチョコレートだよ」
「甘くて美味しいから疲れもバッチリとれるし! トウジ、あたしの分は?」
「今は我慢しろよ……? もしくはポチにもらってこい」
はーい、と空気を読まずリビングに飛んでいくジュノーをやれやれと見送る。
「ジュノーは相変わらずやんなあ……」
「そうだね」
いつでも元気印のジュノーを見たマイヤーは、張っていた気が和らいだようだった。
少しだけいつもの自然な笑顔を取り戻した彼女に言う。
「飛行船が完成するまでは遠出しないから、みんなで辛い時期を頑張ろう」
「トウジ……」
涙ぐむマイヤーを見て、色々と背負わせて一人にしてしまったことを申し訳なく思う。
商人歴は長く腕もあるのだが、まだ二十歳になったばかりの女の子だ。
親元からもずーっと離れっぱなしで寂しい気持ちもあるだろう、俺だってそうだ。
「とにかく今日はゆっくり休んで、みんなでご飯を食べよう」
「うん……」
ポチとパインのおっさんが腕によりをかけて栄養満点のご飯を作ってくれる。
まともに食事をしてないみたいだったから、身体が美味しい料理を求めているはずだ。
身体は資本で、その大元は食生活にあるからね。
「そうだ、言い忘れてたけど……ただいま」
「うん、おかえりトウジ……」
留守の苦労を労い、俺は改めてマイヤーにそう言うのだった。
◇ ◇ ◇
「んなっはっは! 迷惑かけたわ、もう元気になったで!」
「コケッ!」
翌朝、元気な様子のマイヤーとストロング南蛮がリビングに姿を現した。
顔色は良く隈もほとんど消えていて、肌も髪も昨日とは見違えるほどの艶やかさである。
「復活したみたいね」
「そうだなあ」
イグニールと二人で朝食を待ちながら、マイヤーの様子を見てホッと一息吐く。
やっぱり健康が一番だ、目元がパンダは好きじゃない。
俺はガリガリよりも健康的な女性の方がタイプです。
「おはようマイヤーの嬢ちゃん」
「ォン!」
キッチンで朝食を作る二人の師弟もマイヤーの様子を見て微笑んでいた。
「ほんまに! ポチとパインさんの料理はたまげたもんやわ~!」
「コケッ!」
「そうだろそうだろ? 俺特製、次の日元気ハツラツ丼はすげぇだろ?」
腕を組んで誇らしげにするパインのおっさんが口にした言葉は、昨日の夕食の料理名である。
豚肉とニンニクの芽、長ネギやらその他野菜モンスたちをおろしニンニクを加えた特製ダレで炒め、炊きたてご飯の上に海苔を敷き盛り付け、卵黄を落とし白胡麻をかけたもの。
日本で言うところのスタミナ丼だ。
特別な力が働いているのか何なのか、食べた全員がハツラツとした朝を迎えた。
旅の疲れなんて一切感じさせないほどに。
いやむしろ、その日の夜から元気ハツラツになってしまい寝る前にすごく悶々としたぞ。
「チョコレートってのもすごいやんな! 鏡見たら見違えたで!」
「カカオの美容効果らしいわよ? 甘くて美味しいし綺麗になれるってすごいわよね」
マイヤーとイグニールが女子トークをしている。
髪や肌が艶やかになっているのは、寝る前に飲んだホットチョコレートのパワーである。
元がすごく綺麗なイグニールやマイヤーは、さらに綺麗になっていた。
「うちもイグ姉の美貌に近づけたんかなあ?」
「何言ってるのよマイヤー。あなたの方が可愛いじゃない。髪なんてサラサラだし」
「えへへ、ほんま?」
イグニールに褒められたマイヤーは、嬉しそうに制服姿でくるくると回っていた。
抱き抱えられたストロング南蛮がハイテンションのマイヤーに巻き込まれて目を回し、コレクションピークのコレクトが心配するいつもの光景である。
「なあ、トウジ?」
「ん?」
「どう? うち、可愛い?」
「抜群だね」
「にゃはは、なんか小っ恥ずかしいわあっ! っしゃ、今日も一日頑張ってくでー!」
マイヤーもジュノーと同じ元気印のハツラツ娘である。
そんな女性に隈は似合わない。
しかしまあ、ここまで変わるって異世界版チョコレートってとんでもないな。
「せや、オスローにも元気ハツラツ丼とチョコ分けてあげたらどうなるんやろ?」
マイヤーからフッと出たそんな疑問、俺とイグニールに衝撃が走った。
「た、確かに……どうなるんだ……?」
ヴィジュアル系のアイシャドーみたいな隈がなくなったオスロー。
想像もつかなかった。
「彼女、自分のことに関しては無頓着だから、私たちからおすすめしてあげましょ?」
「せやね、あのごっつい隈が全部なくなったら見違えそうやわ」
イグニールとマイヤーが言う。
カッサカサの肌もチョコで年相応になったりするのだろうか、疑問は尽きない。
長年、その辺の美意識には無頓着で研究ばかりしていたオスローだから、チョコですら太刀打ちできなさそうな、そんなオチが想像できる。
「ほい、朝飯ができたぜ! みんなで食べよう」
「アォン!」
朝食が出来上がったようで、ポチとパインのおっさんが運んでくる。
「今日の朝飯はなんなん? ひっさびさにまともな朝食やから楽しみやわ~」
「おう、今日は俺とポチ特製の今日も元気に頑張る丼だ」
どどん、と丼がテーブルに配膳された。
朝から丼ものは重たいなー、なんて思っていたのだけど、ふんわりスクランブルエッグの上には釜揚げしらすと細切りのハム、かいわれ大根とベビーリーフが散らされている。意外にもあっさりとした見た目で美味しそうだった。
今日も元気に頑張る丼、か……良い名前で頑張れそうだ。
「トガル首都にある店舗でも朝限定で結構売れてたメニューだぜ?」
「へぇー、朝限定とかでメニュー変えてたんですか」
「おうよ、女性従業員に牛丼重たいからもっとヘルシーで見た目が華やかなのが欲しいって言われて作ってみたもんだ。それが意外と男どもにもウケてよ!」
値段は300ケテルとかなり安めの値段にしたのも功を奏して、気軽に真似して作れるからと、トガルではちょっとしたブームになったらしい。
すげぇやおっさん、さすが伝説の料理人だ。
「卵がふんわりしてるうちが一番食べ頃だから、みんな食べようぜ!」
「そうですね。じゃあ、食べよっか」
パインのおっさんの言葉に俺も同意する。
手を合わせてください。それでは――いただきます。
◇ ◇ ◇
朝食を摂ったらマイヤーは学校へ、俺たちは研究所へと足を運ぶことにした。
竜樹を入手してきたことの報告と現状把握を兼ねてである。
「……ああ、トウジさんですか。お久しぶりですね、どうぞ」
研究所の従業員入り口より事務所へ向かうと、やけに疲れた顔の経理の人がいた。
この人は、アルバート商会から経理サポートとして出向してきた人である。
「だ、大丈夫ですか?」
「ま、まだ他の人たちに比べたら……経理はマシですよ……」
「う、うん?」
ご案内しますと言われて、例の親子がいる工房へと通される。
研究所の事務所から少し離れた場所にある工房、そこは研究開発したものを実際に製作する場所であり、二人はそこにいるそうだ。
「アォッ!?」
工房の扉が見えてきた途端、ポチが身体をビクビクッと震わせたかと思えば、いきなり鼻を押さえてバタリと倒れてしまった。
「ポチ!?」
「ァ、アォ……」
力なく倒れたポチの様子に愕然とする。
「なんてこった……それほどまでにヤバいのか……」
昨日のマイヤーの様子や先ほどの経理の人の顔色を見て薄々感じていたことだった。
いつでも元気なマイヤーですらグロッキーな状態になるほどの状況である。
だとしたら……だとしたら……!!
超弩級のワーカホリックであるあの親子は、いったいどうなる?
ちょっとやそっとの仕事量では満足しない奴らだ。
人の何倍も平気で働く、それが生きがいな連中だ。
俺とは真逆、対角線上、対極に位置する存在だ。
「とりあえず二人は中にいますから私はこれで!」
「えっ」
ここまで案内してくれた経理の人が、バビュンと逃げるように立ち去ってしまう。
「マジか」
ごくりと喉を鳴らしながらドアノブに手を掛ける。
正直、入りたくないが、入らなきゃいけない。
ち、ちくしょう!
「にゃむにゃむ……くさっ、ねえ、くさいし、早く用事終わらせて帰るし」
ドギマギしていると、俺のフードからのそのそと起きてきたジュノーが、顰めっ面で寝ぼけながら扉を開けた。
その瞬間、ワッと押し寄せる臭気。
イグニールが火属性の魔法を放ったら、引火するんじゃないかってくらいの臭い。
「シュコー、シュコー、パパ、あれ取って、シュコー……」
「シュコー、これだね? シュコー……」
そんな中でオスローとオカロの親子は、ガスマスクのようなものを着けて作業していた。
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