平凡な男娼は厳つい軍人に恋をする

朏猫(ミカヅキネコ)

文字の大きさ
14 / 27
本編

14 こうして僕はアララギ中佐改め少将に身請けされました

しおりを挟む
 僕の左乳首に小さな金色の輪っかが付いてからさらに半月後、高級娼館を出る日がやってきた。もちろん身請け先はアララギ中佐、じゃなくて、めでたく昇進したアララギ少将だ。
 身請けされる僕を男娼仲間たちが祝ってくれた。ところが相手がアララギ少将だと知ると微妙な顔に変わる。二歳下の後輩男娼に訳を聞いたら「だって、アララギさんって無駄に怖そうなんだもん」と言われてしまった。
 たしかにアララギ少将は軍人さんの中でも滅多に見ないくらい体が大きく、いつもムッとしているような強面だ。僕も自分のお客さんじゃなかったら「ちょっと怖いなぁ」なんて思ったかもしれない。
 でも、笑うと本当に可愛いんだ。あれだけいやらしいことをしたり言ったりする人なのに、ちょっとしたことで頬が赤くなるのも可愛いと思う。なにより理想的な逸物と絶倫具合がたまらない。こんな僕のことを好きだと言ってくれるのも嬉しかった。

「……コイツ、絶対に俺の話、聞いてないよな?」
「そうだなぁ、頭の中はお花畑だろうからね」
「こらツバキ、最後なんだぞ。ちゃんと話を聞け」
「ひゃっ」

 主人に額をペチンと叩かれてハッとした。そうだった、最後の挨拶をしようと思って主人とヤナギさんに時間を作ってもらったんだった。それなのに、つい少将のことを思い出してはニマニマして、主人の声がまったく耳に入っていなかった。

「見事、初恋を成就させたんだから頭が花畑になるのはわかる。だが、人の話はちゃんと聞け」
「ごめんなさい」
「あはは、どんな奴だって初恋が実ったらお馬鹿さんになるものだよ。ツバキだけじゃない」
「……ヤナギ、何か言いたそうだな?」
「ん? 言ってもいいなら言うけど」
「やかましい。黙ってろ」

(んん? どうしたんだろう? まさかケンカ?)

 主人とヤナギさんの様子がいつもと違っているような気がする。もしかしてケンカしているのだろうかと思ったけど、ヤナギさんがニコニコ笑っているということは違うのかもしれない。気にしたところで僕にはわからないから、とりあえず二人の話をちゃんと聞くことにした。

「で、ツバキは少将が新しく買った屋敷に行くんだったな」
「はい、そう聞いてます」
「三番街だったか」
「三番街の端だそうです。そうだ、有名なチョコレート屋さんがある通りの先だって聞きました」
「あぁ、あの王室御用達の店か」

 通りの名前にもなっているそのチョコレート屋さんは、王妃様と王子様たちも大好物だという有名なお店だ。僕も一度だけお客さんにもらったことがある。

(あれは本当においしかった)

 いま思い出しても感動的なおいしさだった。あのチョコレートを食べて以来、僕の一番好きな甘い物がチョコレートになったくらいだ。
 チョコレート屋さんがある三番街は娼館街がある五番街からは少し遠いから、自分で買いに行くことはなかった。でも少将と住むお屋敷はチョコレート屋さんに近いから、これからはいつでも買いに行くことができる。

(少将も甘い物は食べるから、二人で買いに行くのもいいなぁ)

 チョコレートも楽しみだけど、少将と買い物ができるかもしれないことのほうが断然楽しみになる。

「駄目だ、今度はチョコレートで脳みそが埋まりやがった」
「あはは、ツバキは相変わらずだなぁ」
「小さい頃から変わらなさすぎて、逆に心配になるぞ」
「ツバキは喜怒哀楽の喜びや楽しみにはすぐに夢中になるからね。代わりに本当の意味での怒りと哀しみが欠落してしまった。それが男娼として生きていく術だったんだろうけど、これからは少将が十分甘やかしてくれる。きっとツバキも大人になっていくよ」
「コイツが大人になる未来が見えねぇ」

 また主人に額をぺチッと叩かれてハッとした。今度はさっきよりちょっと強かったからか地味に痛い。

「とにかく、おまえが身請けされたのは喜ばしいことだ。しかし、元男娼ってのは世間様では何かと受け入れられ難いモンでもある。のっぴきならないことが起きたら、迷うことなくここに来ればいい」
「アララギ少将の元なら、そんな心配もいらないとは思うけどね。それでももし何かが起きて、それが自分ではどうにもできないようなことだったらここにおいで。ここはツバキにとっちゃ実家みたいなものだから、ジュッテンも僕も喜んで力になるよ」

 ヤナギさんの「実家」という言葉に、ジワッと涙が出てきた。

(そっか。僕はもうここを出るわけで、そうなるとここが「実家」なんだ)

 僕はようやく身請けされるということを実感した。

「またヤナギが泣かせたな」
「泣かせたいわけじゃないのになぁ」
「ひっく、っく、ごめ、なさい。泣くなんて、ひっく、ぼ、くも、思わな、ひっく」
「泣くな、ツバキ。はれて身請けされるってのに、涙なんて縁起でもねぇ」
「……うぅぅ~」
「ジュッテンのほうが泣かせてるじゃないか」
「……チッ」
「ジュッテン、舌打ちしない。ほら、ツバキも泣かないの。ま、本当は娼館に戻って来いとか言うべきじゃないんだろうけど」

 ポンポンと頭を撫でられて、子どもの頃にヤナギさんに何度も撫でられたのを思い出した。本当にヤナギさんには最後までお世話になりっぱなしだ。主人にも最後まで迷惑をかけてしまった。

「落ち着いた?」
「……はい。あの、本当にお世話になりました」
「うんうん、お世話をしました。いやぁ、なんだか娘を嫁に出すみたいだなぁ」
「嫁って、僕、奥様になるんじゃないですよ?」
「少将はツバキのこと、嫁だと思ってると思うよ?」
「だな。ありゃ間違いない」
「えぇー、僕、男ですけど」
「そりゃ彼方あちらさんも知ってるだろうよ。散々勃起したもの見て尻に突っ込んでるんだしな」
「……!」
「あはは、今度は真っ赤になっちゃって。ツバキったら可愛いなぁ」
「男娼なのにこんなことで赤面するなんてなぁ。本当におまえ、どんな育て方したんだ」
「うーん、手取り足取り腰取り?」
「……テメェ、真面目に言ってんだぞ」

 主人の顔が恐ろしい超絶美人さんに変わった。声もドスが利いているから怖い。それなのに笑っていられるヤナギさんは、やっぱりすごい人だ。もしかしなくても、この娼館で一番すごいのはヤナギさんなのかもしれない。

「ま、とにもかくにもめでたいことだ。ツバキ、これからはアララギ少将に思い切り甘えて、たくさん満たされなさい」
「はい……っ」
「それからこれ、僕たちからの嫁入り道具ね」

 笑いながらヤナギさんが差し出したのは高そうな箱だった。蓋を開けると緑色がかった二つの碧玉が入っている。娼館でよく見るかんざしに付けるには少し大きくて、かといって男娼でも身につける耳飾りにするには中途半端な大きさだ。

「これは?」
「軍人は、常に帯刀する短剣か刀剣ってのがある。アララギ少将もそうだろうから、柄にでもはめてもらうといいよ」
「柄に、これをはめるんですか?」
「軍人は装飾品をあまり身につけないからね。でも帯刀する武器の柄なら、いつも一緒だろう?」
「もう一つは、おまえが身につけりゃいい。ま、あれだ。結婚指輪の代わりみたいなもんだ」

 二人の説明を聞いた僕は、顔が真っ赤になるのがわかった。

(け、けけけ結婚指輪……!)

 男娼の僕が、まさかそんなものを身につける日が来るなんて思ってもみなかった。身請けされたとしても愛人止まりだろうし、そもそも好きな人がいなかった僕には関係ないと思っていた。
 それなのに、初めて好きになった少将と結婚指輪のようなものが身につけられるなんて、嬉しすぎてどうしていいのかわからなくなる。

「まぁ、もう指輪みたいなモンは付いてるようだけどな。ったく、身請け前にンなもん付けやがって、あのクソ軍人が」
「ジュッテン、ものすごく口が悪くなってるぞ」
「あの……?」
「ツバキ、胸に装飾品付けちゃったでしょ」

 胸に装飾品……あ。胸元に視線を落としたら、うっすらと小さな金色の輪っかが透けて見えていた。

「あ……あの、これは、その」
「本来、娼婦や男娼の体に傷をつけるのはご法度なんだけどね。まぁ、ツバキはもう身請けが決まってたから問題にはしないけど」
「決まっていても、ここにいる間は男娼であり商品だ。それがわかっていて付けやがったに違いない」

 主人の綺麗な顔がどんどん凶悪になっていく。それなのにますます美人に見えるなんて、いろんな意味で怖い。

「ツバキは、それを付けてもらって嬉しかったんでしょ?」
「う、……はい」
「それならいいよ。ほらジュッテン、睨まないの。それならツバキも、そういうのを少将にも付けたいんじゃないかなと思ってね」
「……つけたい、です」

 結婚指輪は無理だとしても、何かお揃いのものを身につけたいとは思っていた。「この人は僕の大事な人です!」って見せびらかしたい僕の自己満足でしかないけど、小さくてもいいから何かつけてほしかった。

「だから、これ使いな? ツバキの目の色そっくりの石だから、きっと少将も喜ぶと思うよ?」
「……なんか、ちょっと照れくさいですけど」
「なに言ってんだ。胸の輪っかにクソ軍人の目の色の石が入ってんのに気づかないと思ってンのか?」
「ヒッ」
「どうどう、落ち着けジュッテン。ツバキ、まぁそういうことだから、少将に『柄につけてください』っておねだりすればいい」

 照れくさくて言い出せるかわからないけど、僕は深々と頭を下げてお礼を言った。こうして僕は、二十五歳を前にしてはれて身請け先が決まり、高級娼館を後にした。

 娼館街の入り口まで送ってくれたヤナギさんは、歩きながら「ジュッテンとツバキはよく似てる。だからジュッテンもツバキのことを放っておけないんだよ」と話してくれた。
 ヤナギさんの言葉にびっくりした。だって、美人でも何でもない僕と超絶美人な主人のどこが似ているのかさっぱりわからなかったからだ。背格好だけなら近いかもしれないけど、それだけじゃ似ているとは言えない。

「さすがに、主人と僕が似ているっていうのはどうかと思いますけど」
「あはは。まぁ見た目はたしかに違うかもしれないけど、中身が似てるんだよ。ツバキもジュッテンも偏ることでしか生きられなかった。それが危なっかしくもあり、同時に魅力的でもあるんだ」
「偏って……?」
「いろんな部分がちぐはぐなまま育ったってことかな。ジュッテンがそれを他人様に見せることはないけど、ツバキは男娼だったからね。そういう部分に惹かれるお客様もそこそこいたんだ。今後は少将が身も心も可愛がってくれるだろうし、そのうち足りない部分も補えるようになるさ。ま、そうなると今度は余計な虫がつきそうだけど」
「ヤナギさんの話、ちょっと難しいです」

 眉を寄せてウンウン考える僕に、ヤナギさんが「少将にすべて任せておけばいいよ」と笑った。

「男娼の魅力は外見だけじゃない。無垢で無知な子犬を躾けたがる貴族にはたまらない存在だ。そういう意味ではツバキは高級娼館にふさわしい男娼だったかな」

 よくわからないけど、ヤナギさんには最後までよくしてもらったのは間違いない。僕はもう一度ヤナギさんに深々と頭を下げて、それから娼館街の出入り口で待っていたアララギ少将に駆け寄った。
 そのあとも二回振り返ってヤナギさんに手を振った。そうして角を曲がったところで、やっぱり涙が出てしまった。

「寂しいか?」
「そうですね。僕、五歳から娼館にいたので、あそこが家みたいなものでしたから」
「そうか」
「あ! でも、これからアララギ少将とずっと一緒だと思うと、すごく楽しみです!」
「……そうか」
「あはは、赤くなった」

 頬が少し赤くなったのを指摘したら、少将が照れたように笑った。その笑顔が可愛くて、大きな体もやっぱり可愛く見える。

(僕が「可愛い」とか言ったら、きっと驚くだろうなぁ)

 でも、いつか「可愛いです」と言ってみたい気はする。これから先、少将とはずっと一緒にいられるならその機会もあるはずだ。僕はそんな未来を夢見て少将の隣を歩く。
 娼館街から少将のお屋敷がある三番街までは、本当は馬車で向かう予定だった。でも僕が少将と一緒に歩きたくて、こうして並んで歩くことにした。少将とは娼館の中でしか会ったことがなかったから、僕はただ並んで歩くだけでもとても楽しい。

(そっか。これからは毎日こんなことができるんだ)

 そう思ったら口元がへにょりとしてしまった。視線を感じて隣を見上げたら、少将の口元もへにょりとしている。
 嬉しくなった僕は、ぴたりとくっつきながら足取りも軽やかにお屋敷までの道を歩いた。
しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

バイト先に元カレがいるんだが、どうすりゃいい?

cheeery
BL
サークルに一人暮らしと、完璧なキャンパスライフが始まった俺……広瀬 陽(ひろせ あき) ひとつ問題があるとすれば金欠であるということだけ。 「そうだ、バイトをしよう!」 一人暮らしをしている近くのカフェでバイトをすることが決まり、初めてのバイトの日。 教育係として現れたのは……なんと高二の冬に俺を振った元カレ、三上 隼人(みかみ はやと)だった! なんで元カレがここにいるんだよ! 俺の気持ちを弄んでフッた最低な元カレだったのに……。 「あんまり隙見せない方がいいよ。遠慮なくつけこむから」 「ねぇ、今どっちにドキドキしてる?」 なんか、俺……ずっと心臓が落ち着かねぇ! もう一度期待したら、また傷つく? あの時、俺たちが別れた本当の理由は──? 「そろそろ我慢の限界かも」

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

巷で噂の国宝級イケメンの辺境伯は冷徹なので、まっっったくモテませんが、この度婚約者ができました。

明太子
BL
オーディスは国宝級イケメンであるにも関わらず、冷徹な性格のせいで婚約破棄されてばかり。 新たな婚約者を探していたところ、パーティーで給仕をしていた貧乏貴族の次男セシルと出会い、一目惚れしてしまう。 しかし、恋愛偏差値がほぼ0のオーディスのアプローチは空回りするわ、前婚約者のフランチェスカの邪魔が入るわとセシルとの距離は縮まったり遠ざかったり…? 冷徹だったはずなのに溺愛まっしぐらのオーディスと元気だけどおっちょこちょいなセシルのドタバタラブコメです。

希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう

水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」 辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。 ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。 「お前のその特異な力を、帝国のために使え」 強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。 しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。 運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。 偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!

過労死で異世界転生したら、勇者の魂を持つ僕が魔王の城で目覚めた。なぜか「魂の半身」と呼ばれ異常なまでに溺愛されてる件

水凪しおん
BL
ブラック企業で過労死した俺、雪斗(ユキト)が次に目覚めたのは、なんと異世界の魔王の城だった。 赤ん坊の姿で転生した俺は、自分がこの世界を滅ぼす魔王を討つための「勇者の魂」を持つと知る。 目の前にいるのは、冷酷非情と噂の魔王ゼノン。 「ああ、終わった……食べられるんだ」 絶望する俺を前に、しかし魔王はうっとりと目を細め、こう囁いた。 「ようやく会えた、我が魂の半身よ」 それから始まったのは、地獄のような日々――ではなく、至れり尽くせりの甘やかし生活!? 最高級の食事、ふわふわの寝具、傅役(もりやく)までつけられ、魔王自らが甲斐甲斐しくお菓子を食べさせてくる始末。 この溺愛は、俺を油断させて力を奪うための罠に違いない! そう信じて疑わない俺の勘違いをよそに、魔王の独占欲と愛情はどんどんエスカレートしていき……。 永い孤独を生きてきた最強魔王と、自己肯定感ゼロの元社畜勇者。 敵対するはずの運命が交わる時、世界を揺るがす壮大な愛の物語が始まる。

隣国のΩに婚約破棄をされたので、お望み通り侵略して差し上げよう。

下井理佐
BL
救いなし。序盤で受けが死にます。 文章がおかしな所があったので修正しました。 大国の第一王子・αのジスランは、小国の王子・Ωのルシエルと幼い頃から許嫁の関係だった。 ただの政略結婚の相手であるとルシエルに興味を持たないジスランであったが、婚約発表の社交界前夜、ルシエルから婚約破棄するから受け入れてほしいと言われる。 理由を聞くジスランであったが、ルシエルはただ、 「必ず僕の国を滅ぼして」 それだけ言い、去っていった。 社交界当日、ルシエルは約束通り婚約破棄を皆の前で宣言する。

過労死転生した悪役令息Ωは、冷徹な隣国皇帝陛下の運命の番でした~婚約破棄と断罪からのざまぁ、そして始まる激甘な溺愛生活~

水凪しおん
BL
過労死した平凡な会社員が目を覚ますと、そこは愛読していたBL小説の世界。よりにもよって、義理の家族に虐げられ、最後は婚約者に断罪される「悪役令息」リオンに転生してしまった! 「出来損ないのΩ」と罵られ、食事もろくに与えられない絶望的な日々。破滅フラグしかない運命に抗うため、前世の知識を頼りに生き延びる決意をするリオン。 そんな彼の前に現れたのは、隣国から訪れた「冷徹皇帝」カイゼル。誰もが恐れる圧倒的カリスマを持つ彼に、なぜかリオンは助けられてしまう。カイゼルに触れられた瞬間、走る甘い痺れ。それは、αとΩを引き合わせる「運命の番」の兆しだった。 「お前がいいんだ、リオン」――まっすぐな求婚、惜しみない溺愛。 孤独だった悪役令息が、運命の番である皇帝に見出され、破滅の運命を覆していく。巧妙な罠、仕組まれた断罪劇、そして華麗なるざまぁ。絶望の淵から始まる、極上の逆転シンデレラストーリー!

【完結】マジで婚約破棄される5秒前〜婚約破棄まであと5秒しかありませんが、じゃあ悪役令息は一体どうしろと?〜

明太子
BL
公爵令息ジェーン・アンテノールは初恋の人である婚約者のウィリアム王太子から冷遇されている。 その理由は彼が侯爵令息のリア・グラマシーと恋仲であるため。 ジェーンは婚約者の心が離れていることを寂しく思いながらも卒業パーティーに出席する。 しかし、その場で彼はひょんなことから自身がリアを主人公とした物語(BLゲーム)の悪役だと気付く。 そしてこの後すぐにウィリアムから婚約破棄されることも。 婚約破棄まであと5秒しかありませんが、じゃあ一体どうしろと? シナリオから外れたジェーンの行動は登場人物たちに思わぬ影響を与えていくことに。 ※小説家になろうにも掲載しております。

処理中です...