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身代わりβの密やかなる恋の行方2
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手を引かれながら向かったのは修一朗さんの寝室だった。まさかすぐにこんなことになるとは思っていなくて、期待と緊張で心臓が痛くなるほど鼓動が速くなる。
(修一朗さんの香りがする……)
促されるままに腰掛けたベッドにはタオルやハンカチ、ガウンにパジャマなどが小さな山のように積み上げられていた。それらに囲まれるように座っているからか、普段かすかに香る程度の香水まではっきり感じられる。
(まるで修一朗さんに抱きしめられているみたいだ)
触れる熱はないけれど、代わりに香りが僕を包み込んでくれているように感じた。それに香水以外の香りも漂っているような気がする。それがどんな香りか言葉にするのは難しいけれど、クンと嗅ぐだけで頭がふわふわとした。
(なんだか正月のお屠蘇を口にしたときみたいだ)
たった一口のお屠蘇でも僕の顔は真っ赤になってしまう。もしかして、いまも顔が赤らんでいるんじゃないかと少し心配になった。
「千香彦くん、大丈夫かい?」
「はい」
いつの間にか修一朗さんがシャツとズボンだけになっていた。タイを解いた胸元はボタンがいくつか外されていて、それがとても扇情的に見える。
「頬が赤らんで、目も潤んでいる」
「それは……修一朗さんの香りがするから、」
「そうか。いや、今夜も香りのことを気にするんじゃないかと思っていろいろ用意してみたんだけど、違う効果が出てしまったかな」
修一朗さんの言葉にゆっくりと首を振った。
「βの僕にも、修一朗さんの香りがわかるような気がして嬉しいです。それに、その、興奮もします」
嘘をつきたくなくて正直な気持ちを口にしたけれど、さすがに最後の言葉は恥ずかしい。ますます赤くなっているであろう顔を見られたくなくて、伏せるように顔を逸らした。すると、それを遮るかのように大きな手に左の頬を優しく包み込まれた。
「千香彦くんはとても綺麗で魅力的だ。やっぱり我慢できなくなりそうだよ」
「我慢なんて、しないでください」
「言っている意味、わかっているんだろうね?」
「僕だって、あと半年もしないうちに二十歳になります。そういう大人のことも、まったく知らないわけじゃありません」
僕の言葉に、触れていた修一朗さんの手がするりと顎に移動した。そうして上向かせるように持ち上げられる。
「これから僕がしようとしていることは、きっと千香彦くんが知っていることとは違うだろう。驚くだろうし、もしかしたら怖くなるかもしれない」
「そんなことありません。修一朗さんは優しいから、僕が怖がることはしないってわかってます。それに僕だって、修一朗さんとそういうことをしたいと思ってま……」
最後まで言うことはできなかった。キスをしながらベッドに押し倒され、周りに積み上げられたものがバサバサと崩れる音がする。途端に修一朗さんの香りが強くなり、僕の体は一気に淫らな熱に覆われた。
そのまま体のあちこちにキスをされた。浴衣がはだけて露わになった肩や背中にキスをされ、帯をしたまま乱れた裾の奥をまさぐられて下着の中で果ててしまった。驚き固まる僕に「大丈夫だよ」と微笑んだ修一朗さんが、浴衣も下着も優しく脱がせてくれる。
「あまり出しすぎるとつらくなるだろうから、先に進もうか」
仰向けでぼんやりしていた僕の顔に、修一朗さんがたくさんキスをしてくれた。キスをしながらお腹や太もも、それに少し萎えた僕のものを何度も撫でる。キスも撫でられるのも気持ちがよくて、気がついたら脱力したようにくたり体を投げ出していた。
そのままうっとりしていた頭が、陰嚢に触れられたことでハッとした。思わず修一朗さんを見ると「大丈夫、僕に任せて」と言ってゆっくり揉み始める。そんなところは自分でも意識して触ったことがないから、どういうことだろうと戸惑った。
「ここはどうかな?」
「ぇ……あっ」
次に触れられたのは、陰嚢より少し下のほうだった。あと少しずれたらとんでもないところだという際どい場所で、そんなところに触られると思っていなかった僕は顔を熱くしながら硬直してしまった。
「ここは会陰といって、押すと気持ちよくなるはずなんだけど」
気持ちいいのかはわからない。ただ、それより奥のとんでもない場所に指が触れてしまうんじゃないかと思って気が気じゃなかった。
止めるべきだろうかと思っている間に、股間が妙に熱くなっていることに気がついた。どうしたのかわからず戸惑っていると、不意にお腹の奥がビリッとしてさらに驚く。
「んっ」
「少しは気持ちよくなってきたかな」
「しゅ、いちろ、さんっ」
「気持ちがいいなら、そのまま感じていて」
気持ちいいのかなんてわからない。ただお腹の奥がビリッとして、腰がカクッと勝手に上がってしまう。押されるたびにカクッカクッと動いてしまう腰に気を取られていると、今度こそ後ろを触られて「ひゃっ」と悲鳴のような声を出してしまった。
「修一朗さん、そこは、」
「無理にはしないから心配しないで。ちゃんと濡らして、十分にほぐすから」
「あの、そこ、ん……っ!」
触らないでと言う前に、後ろに何かが入ってきて体に力が入った。痛くはないけれど何をされているのかわからなくて不安になる。
「修一、朗、さん、」
「大丈夫、怖くないよ。千香彦くんと僕は、ここで繋がるんだ。ここはとても狭いけど、こうして濡らしてほぐせば僕を受け入れることができる」
「それ、って、」
「僕の陰茎を千香彦くんのここに入れて、体の深いところで繋がるんだよ」
言葉と同時にお尻の中にあった何かがグリッと動いてビクンと震えた。そこに修一朗さんのが入ってくるんだと想像するだけで、不安よりも期待に胸が膨らむ。僕が知っている男女の交わりと違うことには驚いたけれど、僕の体はどんどん淫らな熱に侵されていった。
「こんなに指に吸いついてきて、千香彦くんはいやらしい子だ」
「ぅん……っ」
お尻の中で動いている何かが修一朗さんの指だとわかり、思わず声が漏れてしまった。そんなところに指を入れるなんて汚くて間違っている。そう思っているのに興奮で頭がチカチカした。こんな僕はおかしいんだろうかと思いながらも、一方では「修一朗さんと繋がれる」と歓喜にも似た気持ちになる。
「前もすっかり元気になったね。そうだ、せっかくだから前も一緒に気持ちよくしてあげよう」
お尻から指が抜ける感触にゾクゾクした。抜かないでと言いそうになった自分に驚き、慌てて唇を噛む。もう終わりなんだろうか、それともこれからまだ何かするんだろうかと思っていると、敏感な部分が温かいものに包まれて「ひぁっ」と悲鳴を上げてしまった。
ジュプジュプという卑猥な音とともに、先ほど果てたはずのところから鋭い快感がせり上がってくる。あまりの気持ちよさに腰がカクカク揺れてしまった。
「ひゃっ!?」
また後ろに指が入ってきた。前を吸うのに合わせるように指が動くからか、ジュポジュポ、クチュクチュと淫らな音が重なって聞こえた。まるで音に耳を犯されているようだと思った途端に首筋をぞわりとしたものが駆け上がった。
気がついたら前も後ろもどうしようもないくらい気持ちよくなっていた。「んっ、ぁっ、ふぅっ、んぅっ」といやらしい声が遠くで聞こえるけれど、もしかして僕の声だろうか。
「ぁ……だめ、出て、しまう……っ。出る、出る、から……っ」
わけがわからなくなるほど気持ちがいい。それでも「このまま出してはいけない」と思い、咄嗟に修一朗さんの頭に手を伸ばした。
押しのけようと両手に力を入れるけれど、指に髪の毛が絡む感触ばかりで頭はちっとも動いてくれない。それどころか根元まで咥えられ、さらにお尻の少し奥をぐぅっと強く押されて腰が跳ねた。その瞬間、僕は「ひぁぁっ」とみっともない声を上げながら果ててしまった。
(修一朗さんの口に、また出してしまった)
早くどうにかしなければと思っているのに、先端をちゅぅっと吸われて腰が砕けてしまう。それなのに後ろは入ったままの指を締めつけていて、まるで下半身が僕のものじゃなくなったみたいだ。
「いまのはどちらでいってくれたのかな。そのうち後ろだけでもいけるようになってくれるといいんだけど。そうなるくらい、何度でも交わりたいと僕は思っているよ」
修一朗さんの声がやけに遠くに聞こえる。僕のハァハァという声がうるさくて、何を話しているのかうまく聞き取れない。
「さぁ、今度は僕を受け入れて」
お尻の下に柔らかいものを押し込まれ、僕の腰が少し持ち上がったのがわかった。
(修一朗さんの香りがする……)
促されるままに腰掛けたベッドにはタオルやハンカチ、ガウンにパジャマなどが小さな山のように積み上げられていた。それらに囲まれるように座っているからか、普段かすかに香る程度の香水まではっきり感じられる。
(まるで修一朗さんに抱きしめられているみたいだ)
触れる熱はないけれど、代わりに香りが僕を包み込んでくれているように感じた。それに香水以外の香りも漂っているような気がする。それがどんな香りか言葉にするのは難しいけれど、クンと嗅ぐだけで頭がふわふわとした。
(なんだか正月のお屠蘇を口にしたときみたいだ)
たった一口のお屠蘇でも僕の顔は真っ赤になってしまう。もしかして、いまも顔が赤らんでいるんじゃないかと少し心配になった。
「千香彦くん、大丈夫かい?」
「はい」
いつの間にか修一朗さんがシャツとズボンだけになっていた。タイを解いた胸元はボタンがいくつか外されていて、それがとても扇情的に見える。
「頬が赤らんで、目も潤んでいる」
「それは……修一朗さんの香りがするから、」
「そうか。いや、今夜も香りのことを気にするんじゃないかと思っていろいろ用意してみたんだけど、違う効果が出てしまったかな」
修一朗さんの言葉にゆっくりと首を振った。
「βの僕にも、修一朗さんの香りがわかるような気がして嬉しいです。それに、その、興奮もします」
嘘をつきたくなくて正直な気持ちを口にしたけれど、さすがに最後の言葉は恥ずかしい。ますます赤くなっているであろう顔を見られたくなくて、伏せるように顔を逸らした。すると、それを遮るかのように大きな手に左の頬を優しく包み込まれた。
「千香彦くんはとても綺麗で魅力的だ。やっぱり我慢できなくなりそうだよ」
「我慢なんて、しないでください」
「言っている意味、わかっているんだろうね?」
「僕だって、あと半年もしないうちに二十歳になります。そういう大人のことも、まったく知らないわけじゃありません」
僕の言葉に、触れていた修一朗さんの手がするりと顎に移動した。そうして上向かせるように持ち上げられる。
「これから僕がしようとしていることは、きっと千香彦くんが知っていることとは違うだろう。驚くだろうし、もしかしたら怖くなるかもしれない」
「そんなことありません。修一朗さんは優しいから、僕が怖がることはしないってわかってます。それに僕だって、修一朗さんとそういうことをしたいと思ってま……」
最後まで言うことはできなかった。キスをしながらベッドに押し倒され、周りに積み上げられたものがバサバサと崩れる音がする。途端に修一朗さんの香りが強くなり、僕の体は一気に淫らな熱に覆われた。
そのまま体のあちこちにキスをされた。浴衣がはだけて露わになった肩や背中にキスをされ、帯をしたまま乱れた裾の奥をまさぐられて下着の中で果ててしまった。驚き固まる僕に「大丈夫だよ」と微笑んだ修一朗さんが、浴衣も下着も優しく脱がせてくれる。
「あまり出しすぎるとつらくなるだろうから、先に進もうか」
仰向けでぼんやりしていた僕の顔に、修一朗さんがたくさんキスをしてくれた。キスをしながらお腹や太もも、それに少し萎えた僕のものを何度も撫でる。キスも撫でられるのも気持ちがよくて、気がついたら脱力したようにくたり体を投げ出していた。
そのままうっとりしていた頭が、陰嚢に触れられたことでハッとした。思わず修一朗さんを見ると「大丈夫、僕に任せて」と言ってゆっくり揉み始める。そんなところは自分でも意識して触ったことがないから、どういうことだろうと戸惑った。
「ここはどうかな?」
「ぇ……あっ」
次に触れられたのは、陰嚢より少し下のほうだった。あと少しずれたらとんでもないところだという際どい場所で、そんなところに触られると思っていなかった僕は顔を熱くしながら硬直してしまった。
「ここは会陰といって、押すと気持ちよくなるはずなんだけど」
気持ちいいのかはわからない。ただ、それより奥のとんでもない場所に指が触れてしまうんじゃないかと思って気が気じゃなかった。
止めるべきだろうかと思っている間に、股間が妙に熱くなっていることに気がついた。どうしたのかわからず戸惑っていると、不意にお腹の奥がビリッとしてさらに驚く。
「んっ」
「少しは気持ちよくなってきたかな」
「しゅ、いちろ、さんっ」
「気持ちがいいなら、そのまま感じていて」
気持ちいいのかなんてわからない。ただお腹の奥がビリッとして、腰がカクッと勝手に上がってしまう。押されるたびにカクッカクッと動いてしまう腰に気を取られていると、今度こそ後ろを触られて「ひゃっ」と悲鳴のような声を出してしまった。
「修一朗さん、そこは、」
「無理にはしないから心配しないで。ちゃんと濡らして、十分にほぐすから」
「あの、そこ、ん……っ!」
触らないでと言う前に、後ろに何かが入ってきて体に力が入った。痛くはないけれど何をされているのかわからなくて不安になる。
「修一、朗、さん、」
「大丈夫、怖くないよ。千香彦くんと僕は、ここで繋がるんだ。ここはとても狭いけど、こうして濡らしてほぐせば僕を受け入れることができる」
「それ、って、」
「僕の陰茎を千香彦くんのここに入れて、体の深いところで繋がるんだよ」
言葉と同時にお尻の中にあった何かがグリッと動いてビクンと震えた。そこに修一朗さんのが入ってくるんだと想像するだけで、不安よりも期待に胸が膨らむ。僕が知っている男女の交わりと違うことには驚いたけれど、僕の体はどんどん淫らな熱に侵されていった。
「こんなに指に吸いついてきて、千香彦くんはいやらしい子だ」
「ぅん……っ」
お尻の中で動いている何かが修一朗さんの指だとわかり、思わず声が漏れてしまった。そんなところに指を入れるなんて汚くて間違っている。そう思っているのに興奮で頭がチカチカした。こんな僕はおかしいんだろうかと思いながらも、一方では「修一朗さんと繋がれる」と歓喜にも似た気持ちになる。
「前もすっかり元気になったね。そうだ、せっかくだから前も一緒に気持ちよくしてあげよう」
お尻から指が抜ける感触にゾクゾクした。抜かないでと言いそうになった自分に驚き、慌てて唇を噛む。もう終わりなんだろうか、それともこれからまだ何かするんだろうかと思っていると、敏感な部分が温かいものに包まれて「ひぁっ」と悲鳴を上げてしまった。
ジュプジュプという卑猥な音とともに、先ほど果てたはずのところから鋭い快感がせり上がってくる。あまりの気持ちよさに腰がカクカク揺れてしまった。
「ひゃっ!?」
また後ろに指が入ってきた。前を吸うのに合わせるように指が動くからか、ジュポジュポ、クチュクチュと淫らな音が重なって聞こえた。まるで音に耳を犯されているようだと思った途端に首筋をぞわりとしたものが駆け上がった。
気がついたら前も後ろもどうしようもないくらい気持ちよくなっていた。「んっ、ぁっ、ふぅっ、んぅっ」といやらしい声が遠くで聞こえるけれど、もしかして僕の声だろうか。
「ぁ……だめ、出て、しまう……っ。出る、出る、から……っ」
わけがわからなくなるほど気持ちがいい。それでも「このまま出してはいけない」と思い、咄嗟に修一朗さんの頭に手を伸ばした。
押しのけようと両手に力を入れるけれど、指に髪の毛が絡む感触ばかりで頭はちっとも動いてくれない。それどころか根元まで咥えられ、さらにお尻の少し奥をぐぅっと強く押されて腰が跳ねた。その瞬間、僕は「ひぁぁっ」とみっともない声を上げながら果ててしまった。
(修一朗さんの口に、また出してしまった)
早くどうにかしなければと思っているのに、先端をちゅぅっと吸われて腰が砕けてしまう。それなのに後ろは入ったままの指を締めつけていて、まるで下半身が僕のものじゃなくなったみたいだ。
「いまのはどちらでいってくれたのかな。そのうち後ろだけでもいけるようになってくれるといいんだけど。そうなるくらい、何度でも交わりたいと僕は思っているよ」
修一朗さんの声がやけに遠くに聞こえる。僕のハァハァという声がうるさくて、何を話しているのかうまく聞き取れない。
「さぁ、今度は僕を受け入れて」
お尻の下に柔らかいものを押し込まれ、僕の腰が少し持ち上がったのがわかった。
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