2 / 28
後宮に繋がれしは魔石を孕む御子
2 帝国に渡った第五王子2
しおりを挟む
帝国に来てひと月が経った。僕はいま、帝国の城の奥にある後宮で暮らしている。
僕が暮らしている場所は“黄玉宮”と呼ばれる後宮の一画で、もとは違う名前だったそうだ。それを黄玉宮という名前に変えたのは軍帝だと聞いている。僕の髪が黄玉のような色だからこの名前にしたのだとも聞いた。
黄玉宮には僕のほかに、祖国から一緒に来た少しのお付きの人たちとわずかな帝国人しかいない。そのお付きの人たちも食事や湯浴みのときしか姿を現すことはなかった。出入り口には屈強な軍人たちがいるため誰かが尋ねてくることもない。誰にも会わず誰とも話さないのは塔での生活を同じだから、取り立てて不便に感じることはない。それでもほんの少し寂しさを感じるのは兄上様に会うことができないからだ。
「ふぅ」
思わず声が漏れてしまった。最近体がだるいのは体の中に魔力が溜まっているからだろう。いつもならひと月に一度魔石という形で吐き出していたけれど、最後に吐き出したのはふた月ほど前だ。
まるで澱みのように僕の体に溜まっていく魔力は、魔石として吐き出さなければ自らの体を傷つけてしまう。それを防ぐために兄上様がひと月に一度採取してくれていた。
(でも、もう兄上様に頼ることはできない)
ここはあの国ではないのだから、兄上様が部屋にやって来ることはない。だからといって自分でする気持ちにもなれず、帝国に来てからずっと放置していた。
(いっそ、このまま魔石を生まなくてもよい体になればいいのに)
これまで何度も同じことを願ってきた。けれどそうならないことは僕自身が一番よくわかっている。魔石を生み出し続けることが“魔血”であり“魔純の御子”である僕の運命だからだ。
(そうやって僕が生み出した魔石はいろんな魔具を動かす動力に使われる)
世界中で使われている魔具は魔力がなければ動かない。身近なものでいえば井戸の水を各建物に運ぶ水道や調理に使う火器、それに部屋を照らす灯りも魔具だ。移動に使う魔動式馬車や農作業で使う大型農具、それに家畜を養うための道具の多くも魔具だと聞いている。そうした魔具を動かすには多くの魔力が必要で、昔は魔力を持つ魔術士しか扱えないのが魔具だった。
そんなとき発見されたのが魔石だった。魔力を蓄えた魔石を使えば魔術士がいなくても魔具を操作することができる。魔石が発見されたことで、誰もが魔具を扱えるようになった。
魔石の登場は、より多くの魔具が開発されるきっかけにもなった。魔具のおかげで人々の生活はとても便利になったものの、同時に危険な魔具も生み出されることになった。その代表的な魔具が兵器だ。兵器となった魔具も魔石があれば誰でも扱える。この世界はとても便利になり、同時にとても恐ろしい世界へと変わってしまった。
帝国軍はそんな恐ろしい魔具の兵器をいくつも持っている。しかも他国が持たないような大きなものをもだ。そういう兵器を動かすにはたくさんの魔力が必要で、そのためには大量の魔石を手に入れなくてはいけない。買い集めた魔石の中には、きっと僕が生み出した魔石も含まれていたことだろう。
(……そうじゃない。あんな大きな兵器は僕の魔石でしか動かせないはず)
帝国に到着した日、軍帝を迎える大勢の民と軍人を見た。そこには人の何倍もの大きさの兵器がいくつも置かれていた。
あんなに大きく黒く、そして恐ろしい魔具を見たのは生まれて初めてだった。あの場に並んでいた兵器を動かすだけでも、これまで僕が生み出した魔石の半分ほどが必要なんじゃないかと思ったくらいだ。
(僕の生み出した魔石をたくさん買っていたに違いない)
兄上様が純度の高い魔石を生成する研究をしているけれど完成したとは聞いていない。ということは、いまこの世界であれほど大きな兵器をいくつも動かすことができる魔石は“魔純の御子”である僕が生み出すものしかないということだ。
(つまり、あの国は自分たちが作り出した魔具や魔石に滅ぼされたことになる)
なんて愚かなんだろう。そうなることに誰も気づかなかったんだろうか。
(……きっとわかっていて売っていたんだ)
それとも魔石の供給国だから安全だと思っていたのだろうか。
あの国は魔具と魔石をよその国に売ることで豊かになった。遠い昔からそうして国を豊かにしてきたからこその“魔術士の国”なのだ。優秀な魔術士たちが潤沢な魔石を使い、多くの魔具を開発した。はじめは自分たちのためだったのだろうけれど、よその国に高く売れるとわかるとより一層開発に力を入れた。なかには他国から依頼されて開発した魔具もたくさんあったと聞いている。
そうして世界中に自分たちの開発した魔具が広がると、今度は魔具を動かすための魔石を売るようになった。そうできたのも、あふれかえるほどの魔石を持つ国だからだ。そうして売られた魔石の中には、僕が生み出すような純度の高い魔石も含まれていたに違いない。
(僕の魔石でなくても、あの国の王族は純度の高い魔石を生み出すことができたから)
あの国の王族のほとんどは“魔血”の血筋で、男性王族のほとんどが純度の高い魔石を生み出すことができた。そのため男性王族には生まれたときから魔石を生み出す役割が課せられていた。
そうやって生み出された魔石はルリ兄上様のような魔術士が鑑定し、研磨してから国に納められた。その後どこに売られるかは国が決めることで僕自身は知らない。けれど、高純度の魔石のほとんどは帝国軍に売られたのではないかと思っている。そうでなければ、あんな大きな兵器を使い続けることなど不可能なはずだ。
(あの大きな兵器も、もとは魔術士たちが開発したものなんだろう)
あの国の魔術士たちが作る魔具は白色を基調にしたものばかりだった。でも、帝国の兵器は真っ黒だ。もしかして自分たちで魔具を作り替えたのだろうか。そうしたことができる魔具も作っていただろうから、結局は自分たちの首を自分たちで絞めたことになる。それでもいいと思っていたのは、巨大化した魔具を動かすために純度の高い魔石を大量に買ってくれると思っていたからかもしれない。
(そうだとしたら、なんて愚かなんだろう)
僕が生まれ育った国は、自分たちが作った魔具と僕が生み出した魔石によって滅ぼされたことになる。帝国軍に売っていたときには、まさか自分たちが生み出したもので滅ぼさるとは思いもしなかっただろう。こういうのを“自業自得”と言うに違いない。
膨らんだ欲を満たすために次々と危険な魔具を生み出し、本来やるべきではなかった高純度の魔石すら自分たちの欲のためにたくさん売り渡した僕の祖国。その結果が自滅だとしたら“身から出た錆”と言うしかない。
(その錆は、きっと僕自身だ)
言われるがままに生み出した魔石は僕の錆びのようなものだ。そのせいで国が滅んだとしたら、帝国に引き渡されたのは当然の報いのような気がする。ルリ兄上様は「幸せになりなさい」と言ってくれたけれど、それは無理なことだ。
――後宮に押し込めるなんて。
――第五王子というご身分であるのに。
――まるで見せしめのような。
お付きの人たちがヒソヒソと囁いていた言葉を聞いて、「あぁ、そうか」と理解した。王子でありながら後宮に入れられ軟禁されるという屈辱的な仕打ちは、きっと多くの国への見せしめになる。それに後宮に入れられては国の再興も叶わないだろう。敵国の後宮に召し上げられた王子に従う兵も民もいるはずがないからだ。
(僕は見せしめの人質なんだろう)
それも後宮という、一見すると豪華な鳥籠に入れられた鳥だ。鳥はたださえずるだけで籠の中では何もできない。それに僕を軟禁することで帝国に都合がよいことがほかにもある。
(僕がここにいる限り、高純度の魔石が他国に流出することはない)
祖国にいる“魔血”の王族たちがどうなったかはわからない。たとえ生き残ることができたとしても最高純度の魔石を生み出せるのは僕だけだ。その僕が帝国の後宮にいる限り、他国が帝国と似たような兵器を手に入れたとしても動かすことはできない。動かせたとしても戦争をするほど動かし続けるのは難しいだろう。
“魔純の御子”を手にした帝国軍は文字どおり最強の軍隊となった。これでもう誰も帝国に逆らうことはできなくなった。たとえ僕が二度と魔石を生み出さなかったとしても、僕を手元に起き続ける限り帝国に逆らう国はなくなったということになる。
「……ふぅ」
体が熱い。あまりよくない状態だ。本当なら兄上様にお願いして魔石の採取をしてもらいたいけれど、それは叶わない。自分でもできるように最低限のやり方は教えてもらっているものの、内容を考えただけで嫌な気持ちになる。
(それに、これ以上僕が魔石を生み出すのはよくない)
これ以上僕の錆のような魔石を増やしてはいけない。そう思っているのに、体の奥でくすぶる熱を抱えたままでいるのがつらくて吐き出したくて仕方がなかった。
どうにかしなくてはと両手を握り締める。覚悟を決めた僕は中庭の散策を中断することにした。そうしてお付きの人に部屋に近づかないようにと告げると、寝室の扉を固く閉じて寝台に潜り込んだ。
僕が暮らしている場所は“黄玉宮”と呼ばれる後宮の一画で、もとは違う名前だったそうだ。それを黄玉宮という名前に変えたのは軍帝だと聞いている。僕の髪が黄玉のような色だからこの名前にしたのだとも聞いた。
黄玉宮には僕のほかに、祖国から一緒に来た少しのお付きの人たちとわずかな帝国人しかいない。そのお付きの人たちも食事や湯浴みのときしか姿を現すことはなかった。出入り口には屈強な軍人たちがいるため誰かが尋ねてくることもない。誰にも会わず誰とも話さないのは塔での生活を同じだから、取り立てて不便に感じることはない。それでもほんの少し寂しさを感じるのは兄上様に会うことができないからだ。
「ふぅ」
思わず声が漏れてしまった。最近体がだるいのは体の中に魔力が溜まっているからだろう。いつもならひと月に一度魔石という形で吐き出していたけれど、最後に吐き出したのはふた月ほど前だ。
まるで澱みのように僕の体に溜まっていく魔力は、魔石として吐き出さなければ自らの体を傷つけてしまう。それを防ぐために兄上様がひと月に一度採取してくれていた。
(でも、もう兄上様に頼ることはできない)
ここはあの国ではないのだから、兄上様が部屋にやって来ることはない。だからといって自分でする気持ちにもなれず、帝国に来てからずっと放置していた。
(いっそ、このまま魔石を生まなくてもよい体になればいいのに)
これまで何度も同じことを願ってきた。けれどそうならないことは僕自身が一番よくわかっている。魔石を生み出し続けることが“魔血”であり“魔純の御子”である僕の運命だからだ。
(そうやって僕が生み出した魔石はいろんな魔具を動かす動力に使われる)
世界中で使われている魔具は魔力がなければ動かない。身近なものでいえば井戸の水を各建物に運ぶ水道や調理に使う火器、それに部屋を照らす灯りも魔具だ。移動に使う魔動式馬車や農作業で使う大型農具、それに家畜を養うための道具の多くも魔具だと聞いている。そうした魔具を動かすには多くの魔力が必要で、昔は魔力を持つ魔術士しか扱えないのが魔具だった。
そんなとき発見されたのが魔石だった。魔力を蓄えた魔石を使えば魔術士がいなくても魔具を操作することができる。魔石が発見されたことで、誰もが魔具を扱えるようになった。
魔石の登場は、より多くの魔具が開発されるきっかけにもなった。魔具のおかげで人々の生活はとても便利になったものの、同時に危険な魔具も生み出されることになった。その代表的な魔具が兵器だ。兵器となった魔具も魔石があれば誰でも扱える。この世界はとても便利になり、同時にとても恐ろしい世界へと変わってしまった。
帝国軍はそんな恐ろしい魔具の兵器をいくつも持っている。しかも他国が持たないような大きなものをもだ。そういう兵器を動かすにはたくさんの魔力が必要で、そのためには大量の魔石を手に入れなくてはいけない。買い集めた魔石の中には、きっと僕が生み出した魔石も含まれていたことだろう。
(……そうじゃない。あんな大きな兵器は僕の魔石でしか動かせないはず)
帝国に到着した日、軍帝を迎える大勢の民と軍人を見た。そこには人の何倍もの大きさの兵器がいくつも置かれていた。
あんなに大きく黒く、そして恐ろしい魔具を見たのは生まれて初めてだった。あの場に並んでいた兵器を動かすだけでも、これまで僕が生み出した魔石の半分ほどが必要なんじゃないかと思ったくらいだ。
(僕の生み出した魔石をたくさん買っていたに違いない)
兄上様が純度の高い魔石を生成する研究をしているけれど完成したとは聞いていない。ということは、いまこの世界であれほど大きな兵器をいくつも動かすことができる魔石は“魔純の御子”である僕が生み出すものしかないということだ。
(つまり、あの国は自分たちが作り出した魔具や魔石に滅ぼされたことになる)
なんて愚かなんだろう。そうなることに誰も気づかなかったんだろうか。
(……きっとわかっていて売っていたんだ)
それとも魔石の供給国だから安全だと思っていたのだろうか。
あの国は魔具と魔石をよその国に売ることで豊かになった。遠い昔からそうして国を豊かにしてきたからこその“魔術士の国”なのだ。優秀な魔術士たちが潤沢な魔石を使い、多くの魔具を開発した。はじめは自分たちのためだったのだろうけれど、よその国に高く売れるとわかるとより一層開発に力を入れた。なかには他国から依頼されて開発した魔具もたくさんあったと聞いている。
そうして世界中に自分たちの開発した魔具が広がると、今度は魔具を動かすための魔石を売るようになった。そうできたのも、あふれかえるほどの魔石を持つ国だからだ。そうして売られた魔石の中には、僕が生み出すような純度の高い魔石も含まれていたに違いない。
(僕の魔石でなくても、あの国の王族は純度の高い魔石を生み出すことができたから)
あの国の王族のほとんどは“魔血”の血筋で、男性王族のほとんどが純度の高い魔石を生み出すことができた。そのため男性王族には生まれたときから魔石を生み出す役割が課せられていた。
そうやって生み出された魔石はルリ兄上様のような魔術士が鑑定し、研磨してから国に納められた。その後どこに売られるかは国が決めることで僕自身は知らない。けれど、高純度の魔石のほとんどは帝国軍に売られたのではないかと思っている。そうでなければ、あんな大きな兵器を使い続けることなど不可能なはずだ。
(あの大きな兵器も、もとは魔術士たちが開発したものなんだろう)
あの国の魔術士たちが作る魔具は白色を基調にしたものばかりだった。でも、帝国の兵器は真っ黒だ。もしかして自分たちで魔具を作り替えたのだろうか。そうしたことができる魔具も作っていただろうから、結局は自分たちの首を自分たちで絞めたことになる。それでもいいと思っていたのは、巨大化した魔具を動かすために純度の高い魔石を大量に買ってくれると思っていたからかもしれない。
(そうだとしたら、なんて愚かなんだろう)
僕が生まれ育った国は、自分たちが作った魔具と僕が生み出した魔石によって滅ぼされたことになる。帝国軍に売っていたときには、まさか自分たちが生み出したもので滅ぼさるとは思いもしなかっただろう。こういうのを“自業自得”と言うに違いない。
膨らんだ欲を満たすために次々と危険な魔具を生み出し、本来やるべきではなかった高純度の魔石すら自分たちの欲のためにたくさん売り渡した僕の祖国。その結果が自滅だとしたら“身から出た錆”と言うしかない。
(その錆は、きっと僕自身だ)
言われるがままに生み出した魔石は僕の錆びのようなものだ。そのせいで国が滅んだとしたら、帝国に引き渡されたのは当然の報いのような気がする。ルリ兄上様は「幸せになりなさい」と言ってくれたけれど、それは無理なことだ。
――後宮に押し込めるなんて。
――第五王子というご身分であるのに。
――まるで見せしめのような。
お付きの人たちがヒソヒソと囁いていた言葉を聞いて、「あぁ、そうか」と理解した。王子でありながら後宮に入れられ軟禁されるという屈辱的な仕打ちは、きっと多くの国への見せしめになる。それに後宮に入れられては国の再興も叶わないだろう。敵国の後宮に召し上げられた王子に従う兵も民もいるはずがないからだ。
(僕は見せしめの人質なんだろう)
それも後宮という、一見すると豪華な鳥籠に入れられた鳥だ。鳥はたださえずるだけで籠の中では何もできない。それに僕を軟禁することで帝国に都合がよいことがほかにもある。
(僕がここにいる限り、高純度の魔石が他国に流出することはない)
祖国にいる“魔血”の王族たちがどうなったかはわからない。たとえ生き残ることができたとしても最高純度の魔石を生み出せるのは僕だけだ。その僕が帝国の後宮にいる限り、他国が帝国と似たような兵器を手に入れたとしても動かすことはできない。動かせたとしても戦争をするほど動かし続けるのは難しいだろう。
“魔純の御子”を手にした帝国軍は文字どおり最強の軍隊となった。これでもう誰も帝国に逆らうことはできなくなった。たとえ僕が二度と魔石を生み出さなかったとしても、僕を手元に起き続ける限り帝国に逆らう国はなくなったということになる。
「……ふぅ」
体が熱い。あまりよくない状態だ。本当なら兄上様にお願いして魔石の採取をしてもらいたいけれど、それは叶わない。自分でもできるように最低限のやり方は教えてもらっているものの、内容を考えただけで嫌な気持ちになる。
(それに、これ以上僕が魔石を生み出すのはよくない)
これ以上僕の錆のような魔石を増やしてはいけない。そう思っているのに、体の奥でくすぶる熱を抱えたままでいるのがつらくて吐き出したくて仕方がなかった。
どうにかしなくてはと両手を握り締める。覚悟を決めた僕は中庭の散策を中断することにした。そうしてお付きの人に部屋に近づかないようにと告げると、寝室の扉を固く閉じて寝台に潜り込んだ。
10
あなたにおすすめの小説
【完結】マジで婚約破棄される5秒前〜婚約破棄まであと5秒しかありませんが、じゃあ悪役令息は一体どうしろと?〜
明太子
BL
公爵令息ジェーン・アンテノールは初恋の人である婚約者のウィリアム王太子から冷遇されている。
その理由は彼が侯爵令息のリア・グラマシーと恋仲であるため。
ジェーンは婚約者の心が離れていることを寂しく思いながらも卒業パーティーに出席する。
しかし、その場で彼はひょんなことから自身がリアを主人公とした物語(BLゲーム)の悪役だと気付く。
そしてこの後すぐにウィリアムから婚約破棄されることも。
婚約破棄まであと5秒しかありませんが、じゃあ一体どうしろと?
シナリオから外れたジェーンの行動は登場人物たちに思わぬ影響を与えていくことに。
※小説家になろうにも掲載しております。
〈完結〉【書籍化・取り下げ予定】「他に愛するひとがいる」と言った旦那様が溺愛してくるのですが、そういうのは不要です
ごろごろみかん。
恋愛
「私には、他に愛するひとがいます」
「では、契約結婚といたしましょう」
そうして今の夫と結婚したシドローネ。
夫は、シドローネより四つも年下の若き騎士だ。
彼には愛するひとがいる。
それを理解した上で政略結婚を結んだはずだったのだが、だんだん夫の様子が変わり始めて……?
結婚初夜に相手が舌打ちして寝室出て行こうとした
紫
BL
十数年間続いた王国と帝国の戦争の終結と和平の形として、元敵国の皇帝と結婚することになったカイル。
実家にはもう帰ってくるなと言われるし、結婚相手は心底嫌そうに舌打ちしてくるし、マジ最悪ってところから始まる話。
オメガバースでオメガの立場が低い世界
こんなあらすじとタイトルですが、主人公が可哀そうって感じは全然ないです
強くたくましくメンタルがオリハルコンな主人公です
主人公は耐える我慢する許す許容するということがあんまり出来ない人間です
倫理観もちょっと薄いです
というか、他人の事を自分と同じ人間だと思ってない部分があります
※この主人公は受けです
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
炎の精霊王の愛に満ちて
陽花紫
BL
異世界転移してしまったミヤは、森の中で寒さに震えていた。暖をとるために焚火をすれば、そこから精霊王フレアが姿を現す。
悪しき魔術師によって封印されていたフレアはその礼として「願いをひとつ叶えてやろう」とミヤ告げる。しかし無欲なミヤには、願いなど浮かばなかった。フレアはミヤに欲望を与え、いまいちど願いを尋ねる。
ミヤは答えた。「俺を、愛して」
小説家になろうにも掲載中です。
【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】
古森きり
BL
【書籍化決定しました!】
詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります!
たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました!
アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。
政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。
男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。
自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。
行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。
冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。
カクヨムに書き溜め。
小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。
過労死転生した悪役令息Ωは、冷徹な隣国皇帝陛下の運命の番でした~婚約破棄と断罪からのざまぁ、そして始まる激甘な溺愛生活~
水凪しおん
BL
過労死した平凡な会社員が目を覚ますと、そこは愛読していたBL小説の世界。よりにもよって、義理の家族に虐げられ、最後は婚約者に断罪される「悪役令息」リオンに転生してしまった!
「出来損ないのΩ」と罵られ、食事もろくに与えられない絶望的な日々。破滅フラグしかない運命に抗うため、前世の知識を頼りに生き延びる決意をするリオン。
そんな彼の前に現れたのは、隣国から訪れた「冷徹皇帝」カイゼル。誰もが恐れる圧倒的カリスマを持つ彼に、なぜかリオンは助けられてしまう。カイゼルに触れられた瞬間、走る甘い痺れ。それは、αとΩを引き合わせる「運命の番」の兆しだった。
「お前がいいんだ、リオン」――まっすぐな求婚、惜しみない溺愛。
孤独だった悪役令息が、運命の番である皇帝に見出され、破滅の運命を覆していく。巧妙な罠、仕組まれた断罪劇、そして華麗なるざまぁ。絶望の淵から始まる、極上の逆転シンデレラストーリー!
炊き出しをしていただけなのに、大公閣下に溺愛されています
ぽんちゃん
BL
希望したのは、医療班だった。
それなのに、配属されたのはなぜか“炊事班”。
「役立たずの掃き溜め」と呼ばれるその場所で、僕は黙々と鍋をかき混ぜる。
誰にも褒められなくても、誰かが「おいしい」と笑ってくれるなら、それだけでいいと思っていた。
……けれど、婚約者に裏切られていた。
軍から逃げ出した先で、炊き出しをすることに。
そんな僕を追いかけてきたのは、王国軍の最高司令官――
“雲の上の存在”カイゼル・ルクスフォルト大公閣下だった。
「君の料理が、兵の士気を支えていた」
「君を愛している」
まさか、ただの炊事兵だった僕に、こんな言葉を向けてくるなんて……!?
さらに、裏切ったはずの元婚約者まで現れて――!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる