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2 俺の飼い猫

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 今夜もミケのお腹の奥をたくさんかき回して、たっぷりと精液を吐き出した。それにしても、腰が震えてなかなか止まらなくなるなんて久しぶりだ。初めてセックスしたとき以来じゃないだろうか。「ま、こういう日もあるよね」と思いながらミケの中を掻き混ぜているうちに、ようやく最後の迸りが収まった。

「あぁ、やっぱり気絶しちゃったか」

 俺の上でくたりとしている小さな体を抱きしめながら、「こんなに小さいんだから、そりゃそうか」なんてことを今更ながら思う。
 ミケは半年くらい前に拾った野良猫だ。居候の身ではあったけれど、屋敷で俺に文句を言う奴はいないから連れて帰ることにした。屋敷に着いてからキャットフードやら猫用トイレやらを用意させ、その間に蒸しタオルで体中を優しく拭ってやった。

「どこも怪我してないようだし、ご飯もよく食べる」

 一安心しながら、さてどういった種類の猫だろうかと調べた。茶色と白が多いものの黒も混じっている毛並みから、どうやら三毛猫と呼ばれる種類だとわかった。

「よし、今日からおまえはミケだ」

 ミケはすぐに俺に懐いた。というより、連れて帰る前から懐いていた。ずっと猫と暮らしたかった俺はまんまと猫の可愛さに負け、ひと月後の帰国もすぐにキャンセルした。

「さて、この後どうするかだけど……」

 できれば連れて帰りたい。だけど向こうにはじいさんがいる。帰国後しばらくはじいさんの屋敷に滞在する予定だったけれど、そこをまず変更しなくてはいけない。
 俺は小さい頃から動物が大好きだった。そんな俺のために、じいさんはあらゆる動物を買い与えてくれた。なかには国際条約スレスレの動物もいたけれど、全部大好きな友達だった。しかし、友達の中に猫だけはいなかった。

「あのじいさんが猫が苦手なんて、笑うしかないよね」

 国内はおろか、国外でも恐れられている社会の裏側に君臨する組織のトップだというのに、猫が怖いなんて冗談にも程がある。笑いすぎてお腹が痛くなったくらいだ。
 そういうことがあったからか、俺の中での猫への執着は日に日に増していった。そんななかでミケに出会った。野良猫だったはずなのに、はじめから警戒感ゼロで近づいてきたミケにすぐに惹かれた。少し撫でてやればゴロゴロ言って目を細めるなんて、どれだけ可愛いんだろう。

「きっと運命だったんだ」

 調べてみれば、三毛猫の雄はとても珍しいらしい。長い尻尾の下にぶら下がっている小さくも立派な二つの玉を見ながら「これはもう運命だね」と確信した。たまたま遊びに来ていた日本で珍しい猫に巡り会うなんて、絶対に運命だ。

「決めた。絶対にミケを連れて帰る」

 そのためにはいろいろ準備が必要になる。まずは動物病院だなと思い、居候先の主人である藤堂に信頼できる獣医師を呼んでくれと話した。ところが日本では、一般的に獣医師は往診しないのだという。

「知り合いの獣医師なら紹介してやるが?」

 そう言った藤堂に頼み、動物病院に行って全身のチェックと健康診断、ついでにワクチン接種を済ませた。
 あとは帰国のほうだ。じいさんには話をするとして、住む場所は猫が暮らしやすい環境がいい。俺が持っている物件のどれに連れて帰るか考えながら、膝の上で眠るミケを撫でるのが日課になった。

「それがまさか、人間になるなんてねぇ」

 これまでいろんなものを見聞きしてきたけれど、猫が人間になるなんてさすがに驚いた。いや、はじめは半信半疑だった。猫の耳と尻尾を持つ人間が存在するはずがない。しかし部屋にいるはずのミケの姿が消えている。ということは、猫耳と尻尾を持つ茶髪の小柄な男の子がミケに違いない。
 数十秒で状況を判断した俺が「ミケ?」と呼ぶと、パァッと笑顔になったミケが抱きついてきた。その瞬間、俺は恋に落ちていた。
 それ以来、ミケは三毛猫のミケと同じように俺の部屋で暮らしている。猫だったはずのミケは言葉もしっかり話せるようで、俺のことを「ワカ」と呼ぶようになった。おそらく屋敷の連中が「若」と呼ぶのを覚えていたのだろう。うん、ミケは可愛いうえに頭もいい。
 そんなミケは、自分のことも一応は理解しているようだった。

「僕ね、猫又っていうあやかしなんだ」
「あやかし?」

 そう聞き返すと、茶色の髪の毛を揺らしながら「うん」と頷く。そんな可愛い頭を撫でながら「あやかし」という言葉を検索してみた。

「なるほど、妖怪というものなのか」

 いわゆるバユンのようなものだろうか。いや、それとは少し違うようだ。日本にはたくさんの妖怪が存在し、猫又もその中の一つらしい。
 妖怪とは、おそらく精霊みたいなものなのだろう。ということはミケは猫の精霊ということだ。……精霊とは、こんなにも可愛いものだったのか。

「ミケを絶対に連れて帰る」

 猫のときよりも厄介だろうが、そんなことは関係ない。じいさんの力と藤堂の伝手を使えばどうとでもできるはずだ。
 俺の決意を聞いた藤堂は「好きにしろ」と言った。そのときニヤッと笑ったのは気に入らないけれど、藤堂の手を借りる日が来るかもしれない。「よろしく頼む」と頭を下げ、屋敷の連中には「ミケは俺の大事な子猫ちゃんだからね」と伝えた。これで誰もミケに手は出せない。
 そうして屋敷での環境を整え、まずはミケに人間としての生活に慣れてもらうことにした。頭がいいミケはすぐに人間の生活に慣れたようだから、これなら国に連れて帰っても大丈夫だろう。言葉の壁はあるものの、そこは常に俺のそばに置いておけばいいから問題ない。

(それでも、名前くらいは呼んでほしいかな)

 ミケには祖国の言葉が発音しづらいのか、言葉だけはうまくいかなかった。今日もカウチに座る俺の膝に乗せて練習しているものの、やっぱり難しそうだ。

「みひゃ、える?」
「うーん、少し違うかな。ミ、ハ、イ、ル、だよ」
「み、ひゃ、い、りゅ」

 元の名前より難しい発音になっている気がしないでもないけれど、子どもみたいな口調も可愛くてにやけそうになる。茶色のふわっとした髪の毛も、猫のときと同じカッパー色の大きな目も、小振りな唇も小柄で華奢な体も、何もかもがとても可愛かった。

「ミケにはちょっと難しかったかな。そうだなぁ……じゃあ、ミーシャって言える?」
「みーしゃ?」
「そう、僕の愛称だよ」
「あいしょう?」
「好きって気持ちを込めて呼ぶ、特別な呼び方のことだよ」
「それって、僕がワカの特別な名前を呼んでもいいってこと?」
「そう、ミケは特別だから、俺のことをミーシャって呼んで?」
「特別なのうれしっ、ひゃんっ」

 にぱっと笑ったミケがあまりに可愛くて、つい可愛い乳首を引っ掻いてしまった。服の上からでも敏感に反応してくれるミケを見ていると、どんどん悪戯心が増してしまう。
 今日のミケは真っ白なワンピースを着ている。俺の趣味で、猫耳尻尾だからか完全にファンタジーの世界だ。尻尾があるから下着は穿かせていないけれど、おかげでピンと勃ち上がった可愛らしい性器が白い布地を濡らしているのもよく見える。

(日本の精霊って、みんなこんなに可愛くていやらしいんだろうか)

 こういうことをやり始めてまだ数回なのに、ミケの体はすぐにいやらしいことを覚えた。人間なら絶対に濡れない後ろも不思議と濡れてくるようだし、掻き出さないとお腹を下すはずの状態でも何も起きない。

「なんて都合がいいんだろうね。ふふっ、ミケったら、もう我慢できなくなっちゃったの?」
「だって、ワカが、触るから、」
「触るって、こんなふうに?」

 笑いながら布地を押し上げている先端を指でクリッといじれば「ひゃんっ」なんて悩ましい声を上げてイッてしまった。本当にミケはどもこかしこも敏感で可愛い。
 白いスカートの一部がべっちょりと濡れて、まだ勃ち上がったままの可愛らしい性器に貼りついているのがいやらしくて最高だ。まだ触っていない後ろの可愛い孔は、もう俺のものがほしくてヒクヒクしているに違いない。

(本当にミケは俺好みで可愛くて、たまらなくなる)

 可愛くて淫乱で、俺のことが大好きなミケ。こんなに愛しいと思った相手は、人間も動物も含めてミケが初めてかもしれない。

「ミケ、どうしてほしい?」

 まだ絶頂の余韻に浸っているミケに優しく問いかければ、濡れた目元が赤くなった。それから視線を何度か動かして、唇をきゅっと引き締めてから俺を見上げる。
 きっと恥ずかしくてたまらないのだろう。淫乱なのに恥ずかしがり屋なんて、世の男の願望をそのまま形にしたような姿に喉が鳴った。

「ミケはどうしたい? 言ってごらん?」
「……ううぅ」
「うん? なぁに?」

 優しく優しく声をかけながらミケをカウチに座らせる。そうして自分は床に膝をつき、ワンピースの裾を乱して座るミケを見上げるように見つめた。
 顔を真っ赤にしたミケは視線をさまよわせながらも、座面に両足を載せた。真っ赤な頬がリンゴみたいで美味しそうだな、なんて思っていると、涙目になったミケがゆっくりと足を開く。目の前には、ご開帳よろしく白濁をまとわせた可愛い性器と毛の生えていないツルツルの股間が現れた。

「どうしたい?」
「……ワカの、いじわる」

 涙目でそんなことを言いながらも、ずるずると腰をずらした。そうして折り曲げた膝の下から両手を入れ、尻たぶを広げるように掴む。

「ここ、じんじんするから……ワカの、ミーシャのちんちん、ぃれて」

 自分で言った言葉に興奮しているのか、ミケの小振りな二つの玉がキュッと上がったのがわかった。
 獣医師に猫のミケを診せたとき、去勢手術をどうするかと聞かれたときに断って正解だった。去勢されたミケというのも悪くはないけれど、人間の姿なら思う存分射精させてやりたい。前も後ろも思う存分気持ちよくして、たくさん鳴かせてやりたい。
 そう思いながら、随分窮屈になっていたズボンの前をくつろげる。

「ミケはいい子だね。ほら、ほしいものたくさんあげる」
「~~……っ」

 一度もほぐしていない小さな窄まりに、いきり勃った俺の先端をグッと突き入れた。それだけでミケはイッたようで腰がビクビク跳ねている。それにほくそ笑みながら華奢な両足を持ち上げた。そのままカウチの背もたれに押しつけるようにしてから、さらにググッと性器を押し込む。

「にゃあっ!」

 猫のときのような可愛い鳴き声に喉が鳴る。背中と背もたれに挟まれている尻尾は見えないけれど、きっと耳と同じくらい震えているに違いない。想像するだけで興奮してきて、思わず性器をますます大きくしてしまった。

「ぁあんっ! やぁっ、ミーシャ、も、おっきく、しな、でぇ……!」
「そんなこと言われたら、もっと大きくなっちゃうよ?」

「大きくしないで」なんて言いながら、自分で腰をすり寄せてくるミケが可愛くてたまらない。限界までねじ込むと「壊れちゃう」って鳴くミケに煽られて腰が止まらなくなった。
 ベッドに連れて行く時間さえも惜しくなった俺は、お気に入りのカウチの上で何度もミケをニャンニャン鳴かせ続けた。
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