ちょっとエッチな心霊探偵 あやね

zonbitan

文字の大きさ
166 / 179
木漏れ日の願い

木漏れ日の願い・・・その6

しおりを挟む
「そう言えば刑事さん?あれってどうなりました?」

「えっ?・・・あの、あれっていうのは?」

「ほら?奥様の命を奪った犯人ですよ?」

あまりにあっけらかんと訊いてくる紗耶香に倉根は少し驚いていた。
そうでなくても、あやねから他に真犯人が居ると聞かされていたわけであり、
その真犯人というのが、今、倉根の目の間で話している紗耶香なのだというのだから、
倉根には、その真犯人と聞かされていた紗耶香の言葉とは思えなかった。

「でも、本当にあの男が犯人なのかな?」

「あの男って、・・・あっ、えっと・・・知ってるんですか?」

「あっ、すみません。私、紗耶香といいます。といいますか、私の事はお調べにはならなかったのですか?」

「はあ、まあ。あっ、それから僕は倉根といいます」

「倉根様ですね」

「いや、そんな、様なんていらないですよ。ははっ。でも、あの男って言ってましたけど・・・?」

「お話はしたことはありませんでしたけど、何度かお見かけしてしておりましたので」

「何度かと言いますのは?紗耶香さんは亡くなった女性とはどのようなご関係だったのですか?」

「あら?本当に私の事はお調べにならなかったんですね?」

「まあ、面目ありません。なにせ、容疑者の男がすぐに捕まったものですから」

「そうだったのですか・・・」

「あの、それで、先程の本当にあの男が犯人なのかな?というのは、いったい・・・」

「ふふっ。警察ってけっこう適当なんだな~って、ちょっと思いましたもので・・・」

「いや、まあ・・・ははは。でも、あの、紗耶香さんは他に犯人がいると思っているんですか?」

「刑事さんはどう思います?」

どう思います?って・・・はい、そうですね!とは言えないんですけど・・・。
というか、どちらかと言えば控えめな女性という印象だったんだけど意外というかなんと言うか。

「どうって訊かれても・・・」

「ふふっ。言えませんよね?まだ捜査中ですものね」

「まあ、ご理解頂けると助かります」

「それで、どうして刑事さんはここに?」

「えっ?」

「他の刑事さんたちは取り調べとか証拠集めに夢中なんでしょ?」

「まあ、確かに・・・」

「なのに、刑事さん一人だけ、どうして、ここに?」

ええ、実は・・・とは言えないもんで。う~ん・・・参ったな。

「刑事さん、もしかして、疑っているとかって?」

「いえ、そんな。まさか旦那さんを疑ってなどはいませんよ」

「という事は、もしかして・・・わ・た・し・ですか?」

「そんな馬鹿な・・・はははっ」

いや・・・参ったな。
まさか、疑っているとかって、そっちの話になるとは思ってもみなかったし。
でも、確かにそうだよな。というより、そう思うのが自然というか何ていうか・・・。

まあ、旦那さんが宿泊しているホテルの駐車場で刑事が張り込んでいるわけなんだから、
これって、どう考えても旦那さんを疑ってるって思われても仕方がないような気がするし。
だから、あやねさんは僕に彼女と話してはいけないって釘を刺していたんだ。

というか、当たり前に考えてそれはそうなんだよな。
だって、もうすでに容疑者が捕まっているわけだし、それなのに刑事が被害者宅を捜査というより張り込んでいるみたいな事をしていれば、誰だって他に容疑者がいるのでは?って、疑うのが普通だと思うし。

んでもって、容疑者が捕まっているのに、刑事が被害者宅付近でってなれば、
それじゃ、刑事は誰を疑っているのか?って、そりゃ、もちろんって、なるよな?

「でも、正直、刑事さんはどう思っているんですか?やっぱり、今、捕まってる容疑者が犯人だと思っているのですか?」

「それに関しては、僕の口からは、今はまだ、何とも・・・」

「もしですけど、今、捕まってる人が無実だったとしたら冤罪という事になってしまいますよね?」

「まあ・・・」

「ですよね?だって、もうすでに容疑者で逮捕しちゃったんだから、まさか、間違いでしたでは済まないですよね?だって、逮捕された人に奥さんやお子さんがいたとしたら、間違いでしたは許されませんよね?」

紗耶香に念を押されているように何度も言われると改めて背筋が寒くなる倉根である。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...