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木漏れ日の願い
木漏れ日の願い・・・その6
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「そう言えば刑事さん?あれってどうなりました?」
「えっ?・・・あの、あれっていうのは?」
「ほら?奥様の命を奪った犯人ですよ?」
あまりにあっけらかんと訊いてくる紗耶香に倉根は少し驚いていた。
そうでなくても、あやねから他に真犯人が居ると聞かされていたわけであり、
その真犯人というのが、今、倉根の目の間で話している紗耶香なのだというのだから、
倉根には、その真犯人と聞かされていた紗耶香の言葉とは思えなかった。
「でも、本当にあの男が犯人なのかな?」
「あの男って、・・・あっ、えっと・・・知ってるんですか?」
「あっ、すみません。私、紗耶香といいます。といいますか、私の事はお調べにはならなかったのですか?」
「はあ、まあ。あっ、それから僕は倉根といいます」
「倉根様ですね」
「いや、そんな、様なんていらないですよ。ははっ。でも、あの男って言ってましたけど・・・?」
「お話はしたことはありませんでしたけど、何度かお見かけしてしておりましたので」
「何度かと言いますのは?紗耶香さんは亡くなった女性とはどのようなご関係だったのですか?」
「あら?本当に私の事はお調べにならなかったんですね?」
「まあ、面目ありません。なにせ、容疑者の男がすぐに捕まったものですから」
「そうだったのですか・・・」
「あの、それで、先程の本当にあの男が犯人なのかな?というのは、いったい・・・」
「ふふっ。警察ってけっこう適当なんだな~って、ちょっと思いましたもので・・・」
「いや、まあ・・・ははは。でも、あの、紗耶香さんは他に犯人がいると思っているんですか?」
「刑事さんはどう思います?」
どう思います?って・・・はい、そうですね!とは言えないんですけど・・・。
というか、どちらかと言えば控えめな女性という印象だったんだけど意外というかなんと言うか。
「どうって訊かれても・・・」
「ふふっ。言えませんよね?まだ捜査中ですものね」
「まあ、ご理解頂けると助かります」
「それで、どうして刑事さんはここに?」
「えっ?」
「他の刑事さんたちは取り調べとか証拠集めに夢中なんでしょ?」
「まあ、確かに・・・」
「なのに、刑事さん一人だけ、どうして、ここに?」
ええ、実は・・・とは言えないもんで。う~ん・・・参ったな。
「刑事さん、もしかして、疑っているとかって?」
「いえ、そんな。まさか旦那さんを疑ってなどはいませんよ」
「という事は、もしかして・・・わ・た・し・ですか?」
「そんな馬鹿な・・・はははっ」
いや・・・参ったな。
まさか、疑っているとかって、そっちの話になるとは思ってもみなかったし。
でも、確かにそうだよな。というより、そう思うのが自然というか何ていうか・・・。
まあ、旦那さんが宿泊しているホテルの駐車場で刑事が張り込んでいるわけなんだから、
これって、どう考えても旦那さんを疑ってるって思われても仕方がないような気がするし。
だから、あやねさんは僕に彼女と話してはいけないって釘を刺していたんだ。
というか、当たり前に考えてそれはそうなんだよな。
だって、もうすでに容疑者が捕まっているわけだし、それなのに刑事が被害者宅を捜査というより張り込んでいるみたいな事をしていれば、誰だって他に容疑者がいるのでは?って、疑うのが普通だと思うし。
んでもって、容疑者が捕まっているのに、刑事が被害者宅付近でってなれば、
それじゃ、刑事は誰を疑っているのか?って、そりゃ、もちろんって、なるよな?
「でも、正直、刑事さんはどう思っているんですか?やっぱり、今、捕まってる容疑者が犯人だと思っているのですか?」
「それに関しては、僕の口からは、今はまだ、何とも・・・」
「もしですけど、今、捕まってる人が無実だったとしたら冤罪という事になってしまいますよね?」
「まあ・・・」
「ですよね?だって、もうすでに容疑者で逮捕しちゃったんだから、まさか、間違いでしたでは済まないですよね?だって、逮捕された人に奥さんやお子さんがいたとしたら、間違いでしたは許されませんよね?」
紗耶香に念を押されているように何度も言われると改めて背筋が寒くなる倉根である。
「えっ?・・・あの、あれっていうのは?」
「ほら?奥様の命を奪った犯人ですよ?」
あまりにあっけらかんと訊いてくる紗耶香に倉根は少し驚いていた。
そうでなくても、あやねから他に真犯人が居ると聞かされていたわけであり、
その真犯人というのが、今、倉根の目の間で話している紗耶香なのだというのだから、
倉根には、その真犯人と聞かされていた紗耶香の言葉とは思えなかった。
「でも、本当にあの男が犯人なのかな?」
「あの男って、・・・あっ、えっと・・・知ってるんですか?」
「あっ、すみません。私、紗耶香といいます。といいますか、私の事はお調べにはならなかったのですか?」
「はあ、まあ。あっ、それから僕は倉根といいます」
「倉根様ですね」
「いや、そんな、様なんていらないですよ。ははっ。でも、あの男って言ってましたけど・・・?」
「お話はしたことはありませんでしたけど、何度かお見かけしてしておりましたので」
「何度かと言いますのは?紗耶香さんは亡くなった女性とはどのようなご関係だったのですか?」
「あら?本当に私の事はお調べにならなかったんですね?」
「まあ、面目ありません。なにせ、容疑者の男がすぐに捕まったものですから」
「そうだったのですか・・・」
「あの、それで、先程の本当にあの男が犯人なのかな?というのは、いったい・・・」
「ふふっ。警察ってけっこう適当なんだな~って、ちょっと思いましたもので・・・」
「いや、まあ・・・ははは。でも、あの、紗耶香さんは他に犯人がいると思っているんですか?」
「刑事さんはどう思います?」
どう思います?って・・・はい、そうですね!とは言えないんですけど・・・。
というか、どちらかと言えば控えめな女性という印象だったんだけど意外というかなんと言うか。
「どうって訊かれても・・・」
「ふふっ。言えませんよね?まだ捜査中ですものね」
「まあ、ご理解頂けると助かります」
「それで、どうして刑事さんはここに?」
「えっ?」
「他の刑事さんたちは取り調べとか証拠集めに夢中なんでしょ?」
「まあ、確かに・・・」
「なのに、刑事さん一人だけ、どうして、ここに?」
ええ、実は・・・とは言えないもんで。う~ん・・・参ったな。
「刑事さん、もしかして、疑っているとかって?」
「いえ、そんな。まさか旦那さんを疑ってなどはいませんよ」
「という事は、もしかして・・・わ・た・し・ですか?」
「そんな馬鹿な・・・はははっ」
いや・・・参ったな。
まさか、疑っているとかって、そっちの話になるとは思ってもみなかったし。
でも、確かにそうだよな。というより、そう思うのが自然というか何ていうか・・・。
まあ、旦那さんが宿泊しているホテルの駐車場で刑事が張り込んでいるわけなんだから、
これって、どう考えても旦那さんを疑ってるって思われても仕方がないような気がするし。
だから、あやねさんは僕に彼女と話してはいけないって釘を刺していたんだ。
というか、当たり前に考えてそれはそうなんだよな。
だって、もうすでに容疑者が捕まっているわけだし、それなのに刑事が被害者宅を捜査というより張り込んでいるみたいな事をしていれば、誰だって他に容疑者がいるのでは?って、疑うのが普通だと思うし。
んでもって、容疑者が捕まっているのに、刑事が被害者宅付近でってなれば、
それじゃ、刑事は誰を疑っているのか?って、そりゃ、もちろんって、なるよな?
「でも、正直、刑事さんはどう思っているんですか?やっぱり、今、捕まってる容疑者が犯人だと思っているのですか?」
「それに関しては、僕の口からは、今はまだ、何とも・・・」
「もしですけど、今、捕まってる人が無実だったとしたら冤罪という事になってしまいますよね?」
「まあ・・・」
「ですよね?だって、もうすでに容疑者で逮捕しちゃったんだから、まさか、間違いでしたでは済まないですよね?だって、逮捕された人に奥さんやお子さんがいたとしたら、間違いでしたは許されませんよね?」
紗耶香に念を押されているように何度も言われると改めて背筋が寒くなる倉根である。
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