168 / 179
木漏れ日の願い
木漏れ日の願い・・・その8
しおりを挟む
「いいですか?刑事さん?たとへこの先に嫌疑不十分という事で釈放されたとしても、殺人犯ではなかったとしても、容疑者として警察に連れて行かれたという事実は消せない記憶として奥様とお子様たちの生活している今の環境とその未来に刻まれてしまったんですよ?分かってます?」
「いや、それは・・・」
「これから刻まれしまうのでないんです!、もう、すでに刻まれてしまったんですよ!」
「あの、どうしてそこまで断言出来るのですか?」
「何がですか?」
「捕まってる容疑者ですよ!どうして、今、捕まっている容疑者が犯人ではないと、そこまで断言出来るのですか?」
「そのご質問はそのままお返しします!」
「はい?・・・あの・・・ですね・・・」
さすがの倉根も少しムキになってしまったらしく、少し語尾を強めるように質問を帰したのだが、
その改心の一撃をあっさりとカウンターで返されてしまったため、その後の言葉に困ってしまった。
「ふふっ・・・。刑事さんって真面目な方みたいですね」
「えっ?・・・いやあ・・・ははは」
かと思いきや、今度は急に笑みを浮かべながら優しく言葉を並べる紗耶香に倉根はますます戸惑ってしまう。
「だからここにいるんでしょ?」
「えっ?」
「でも、正直言って予想外でしたけど・・・ふふっ」
「はい?あの・・・」
「どなたかいらっしゃるみたいですね。刑事さんに良い助言をして頂ける方が・・・」
「いや・・・はははっ。はい?」
「ふふっ。失礼かもしれまんけど、刑事さんってそこまで優秀とは思えないもので」
「ははは・・・」
「容疑者として捕まってる男の人って犯人じゃありませんよ。とはいっても、それも、もうお聞きになってますよね?」
「いや~・・・それは・・・ははは」
「そして、誰が真犯人かも?違います?」
「いや、あの・・・」
「でも、証拠がない・・・ふふっ、もしかしたら真犯人を逮捕する気がないのかも?」
「まあ、なんと言ったらいいのか・・・正直、悩んでしまいます」
「ほんとはね、容疑者の男の人が殺人の罪で立件されてから突き落として差し上げようと思っていたんですけどね。冤罪として警察をね・・・ふふっ」
いったい、何を言ってるんだ?・・・この時、倉根は正直そう思ってしまった。
でも、あやねの言葉を思い出した倉根はすぐに冷静になって自分なりに分析してみた。
今、僕の目の前にいる紗耶香という女性は知っているんだ。証拠がないという事を・・・。
それは、今、容疑者として捕まっている男ではなく、紗耶香自身に対しての証拠だと思う。
僕がどれだけこの女性を、いや、たとへ旦那を疑ったとしても、そしてどんなに捜査をしたとしても、決して証拠が見つからないという事をこの紗耶香という女性は知っているんだと僕は思う。
それどころか、そして、誰が真犯人かも。と言われた時はさすがに驚いてしまった。
その上、逮捕する気がないのかも?と言葉を続けられた時は何て言ったらいいのか上手く言い表せないけど少し背筋が寒くなってしまったし。
んでもって最後は、冤罪として警察を突き落とそう思っていたって言うんだから・・・
いやいや・・・その前に、僕に助言をしている人がいるって・・・当たってるし・・・。
ってか、今、捕まってる犯人、あっ、もとい、容疑者の男ってこの先どうなるんだろう?
いや・・・違うぞ?
だって、もし、紗耶香という女性が僕に捕まってる容疑者は無実で冤罪だって言わなければ
おそらく、そのまま殺人の罪で立件されてしまうのだろうし、そして殺人の罪は確定したはず。
たとへ、証拠が見つからないとしても、状況証拠で殺人の立証は出来るわけだから、わざわざ冤罪とかって言わない方が紗耶香という女性にとっては都合は良いのではないだろうか?
「ふふっ。刑事さん。そんなに心配しなくても大丈夫ですよ。私は何も言いませんから」
「いや・・・あの・・・」
「そうすれば、今、捕まってる容疑者が殺人の罪で裁かれるでしょ?そうすれば警察の威信も保たれるし、全て丸く収まって一件落着ってなりますものね!」
「いや・・・そういうわけには・・・」
「そんな事を言ってもね、この先、どれほど私たちを調べたとしても証拠は見つかりませんよ?」
あの、私たちって・・・それって自供と取ってもよろしいのでしょうか?と、思いたい。はい。
「いや、それは・・・」
「これから刻まれしまうのでないんです!、もう、すでに刻まれてしまったんですよ!」
「あの、どうしてそこまで断言出来るのですか?」
「何がですか?」
「捕まってる容疑者ですよ!どうして、今、捕まっている容疑者が犯人ではないと、そこまで断言出来るのですか?」
「そのご質問はそのままお返しします!」
「はい?・・・あの・・・ですね・・・」
さすがの倉根も少しムキになってしまったらしく、少し語尾を強めるように質問を帰したのだが、
その改心の一撃をあっさりとカウンターで返されてしまったため、その後の言葉に困ってしまった。
「ふふっ・・・。刑事さんって真面目な方みたいですね」
「えっ?・・・いやあ・・・ははは」
かと思いきや、今度は急に笑みを浮かべながら優しく言葉を並べる紗耶香に倉根はますます戸惑ってしまう。
「だからここにいるんでしょ?」
「えっ?」
「でも、正直言って予想外でしたけど・・・ふふっ」
「はい?あの・・・」
「どなたかいらっしゃるみたいですね。刑事さんに良い助言をして頂ける方が・・・」
「いや・・・はははっ。はい?」
「ふふっ。失礼かもしれまんけど、刑事さんってそこまで優秀とは思えないもので」
「ははは・・・」
「容疑者として捕まってる男の人って犯人じゃありませんよ。とはいっても、それも、もうお聞きになってますよね?」
「いや~・・・それは・・・ははは」
「そして、誰が真犯人かも?違います?」
「いや、あの・・・」
「でも、証拠がない・・・ふふっ、もしかしたら真犯人を逮捕する気がないのかも?」
「まあ、なんと言ったらいいのか・・・正直、悩んでしまいます」
「ほんとはね、容疑者の男の人が殺人の罪で立件されてから突き落として差し上げようと思っていたんですけどね。冤罪として警察をね・・・ふふっ」
いったい、何を言ってるんだ?・・・この時、倉根は正直そう思ってしまった。
でも、あやねの言葉を思い出した倉根はすぐに冷静になって自分なりに分析してみた。
今、僕の目の前にいる紗耶香という女性は知っているんだ。証拠がないという事を・・・。
それは、今、容疑者として捕まっている男ではなく、紗耶香自身に対しての証拠だと思う。
僕がどれだけこの女性を、いや、たとへ旦那を疑ったとしても、そしてどんなに捜査をしたとしても、決して証拠が見つからないという事をこの紗耶香という女性は知っているんだと僕は思う。
それどころか、そして、誰が真犯人かも。と言われた時はさすがに驚いてしまった。
その上、逮捕する気がないのかも?と言葉を続けられた時は何て言ったらいいのか上手く言い表せないけど少し背筋が寒くなってしまったし。
んでもって最後は、冤罪として警察を突き落とそう思っていたって言うんだから・・・
いやいや・・・その前に、僕に助言をしている人がいるって・・・当たってるし・・・。
ってか、今、捕まってる犯人、あっ、もとい、容疑者の男ってこの先どうなるんだろう?
いや・・・違うぞ?
だって、もし、紗耶香という女性が僕に捕まってる容疑者は無実で冤罪だって言わなければ
おそらく、そのまま殺人の罪で立件されてしまうのだろうし、そして殺人の罪は確定したはず。
たとへ、証拠が見つからないとしても、状況証拠で殺人の立証は出来るわけだから、わざわざ冤罪とかって言わない方が紗耶香という女性にとっては都合は良いのではないだろうか?
「ふふっ。刑事さん。そんなに心配しなくても大丈夫ですよ。私は何も言いませんから」
「いや・・・あの・・・」
「そうすれば、今、捕まってる容疑者が殺人の罪で裁かれるでしょ?そうすれば警察の威信も保たれるし、全て丸く収まって一件落着ってなりますものね!」
「いや・・・そういうわけには・・・」
「そんな事を言ってもね、この先、どれほど私たちを調べたとしても証拠は見つかりませんよ?」
あの、私たちって・・・それって自供と取ってもよろしいのでしょうか?と、思いたい。はい。
0
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる