ちょっとエッチな心霊探偵 あやね

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木漏れ日の願い

木漏れ日の願い・・・その8

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「いいですか?刑事さん?たとへこの先に嫌疑不十分という事で釈放されたとしても、殺人犯ではなかったとしても、容疑者として警察に連れて行かれたという事実は消せない記憶として奥様とお子様たちの生活している今の環境とその未来に刻まれてしまったんですよ?分かってます?」

「いや、それは・・・」

「これから刻まれしまうのでないんです!、もう、すでに刻まれてしまったんですよ!」

「あの、どうしてそこまで断言出来るのですか?」

「何がですか?」

「捕まってる容疑者ですよ!どうして、今、捕まっている容疑者が犯人ではないと、そこまで断言出来るのですか?」

「そのご質問はそのままお返しします!」

「はい?・・・あの・・・ですね・・・」

さすがの倉根も少しムキになってしまったらしく、少し語尾を強めるように質問を帰したのだが、
その改心の一撃をあっさりとカウンターで返されてしまったため、その後の言葉に困ってしまった。

「ふふっ・・・。刑事さんって真面目な方みたいですね」

「えっ?・・・いやあ・・・ははは」

かと思いきや、今度は急に笑みを浮かべながら優しく言葉を並べる紗耶香に倉根はますます戸惑ってしまう。

「だからここにいるんでしょ?」

「えっ?」

「でも、正直言って予想外でしたけど・・・ふふっ」

「はい?あの・・・」

「どなたかいらっしゃるみたいですね。刑事さんに良い助言をして頂ける方が・・・」

「いや・・・はははっ。はい?」

「ふふっ。失礼かもしれまんけど、刑事さんってそこまで優秀とは思えないもので」

「ははは・・・」

「容疑者として捕まってる男の人って犯人じゃありませんよ。とはいっても、それも、もうお聞きになってますよね?」

「いや~・・・それは・・・ははは」

「そして、誰が真犯人かも?違います?」

「いや、あの・・・」

「でも、証拠がない・・・ふふっ、もしかしたら真犯人を逮捕する気がないのかも?」

「まあ、なんと言ったらいいのか・・・正直、悩んでしまいます」

「ほんとはね、容疑者の男の人が殺人の罪で立件されてから突き落として差し上げようと思っていたんですけどね。冤罪として警察をね・・・ふふっ」

いったい、何を言ってるんだ?・・・この時、倉根は正直そう思ってしまった。
でも、あやねの言葉を思い出した倉根はすぐに冷静になって自分なりに分析してみた。

今、僕の目の前にいる紗耶香という女性は知っているんだ。証拠がないという事を・・・。
それは、今、容疑者として捕まっている男ではなく、紗耶香自身に対しての証拠だと思う。
僕がどれだけこの女性を、いや、たとへ旦那を疑ったとしても、そしてどんなに捜査をしたとしても、決して証拠が見つからないという事をこの紗耶香という女性は知っているんだと僕は思う。

それどころか、そして、誰が真犯人かも。と言われた時はさすがに驚いてしまった。
その上、逮捕する気がないのかも?と言葉を続けられた時は何て言ったらいいのか上手く言い表せないけど少し背筋が寒くなってしまったし。

んでもって最後は、冤罪として警察を突き落とそう思っていたって言うんだから・・・
いやいや・・・その前に、僕に助言をしている人がいるって・・・当たってるし・・・。
ってか、今、捕まってる犯人、あっ、もとい、容疑者の男ってこの先どうなるんだろう?

いや・・・違うぞ?
だって、もし、紗耶香という女性が僕に捕まってる容疑者は無実で冤罪だって言わなければ
おそらく、そのまま殺人の罪で立件されてしまうのだろうし、そして殺人の罪は確定したはず。
たとへ、証拠が見つからないとしても、状況証拠で殺人の立証は出来るわけだから、わざわざ冤罪とかって言わない方が紗耶香という女性にとっては都合は良いのではないだろうか?

「ふふっ。刑事さん。そんなに心配しなくても大丈夫ですよ。私は何も言いませんから」

「いや・・・あの・・・」

「そうすれば、今、捕まってる容疑者が殺人の罪で裁かれるでしょ?そうすれば警察の威信も保たれるし、全て丸く収まって一件落着ってなりますものね!」

「いや・・・そういうわけには・・・」

「そんな事を言ってもね、この先、どれほど私たちを調べたとしても証拠は見つかりませんよ?」

あの、私たちって・・・それって自供と取ってもよろしいのでしょうか?と、思いたい。はい。

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