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木漏れ日の願い
木漏れ日の願い・・・その9
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とりあえず平静を保ちながらの倉根ではあるが内心は驚かされる事ばかりなのである。
紗耶香が私たちと言った意味は分からないが少なくとも自分が真犯人だと言ってるのだから。
その上、自分が何も言わなければ今の容疑者がそのまま殺人犯となって全て丸く収まるって、
これって、あやねさんが言っていたのと同じ結末ではないのだろうか?
「すごい自信ですね!そこまではっきり言われるとは思っていなかったので正直驚きました!」
「ふふっ・・・。証拠は見つかりそうですか?」
「証拠も何も初めから殺人なんておこなわれていないのですから証拠も初めから存在していないと思いますよ」
ああ===っ!言ってしまった!言ってしまった!言ってしもうたぞな!
あやねさんには彼女との会話はおろか彼女との接点も持ってはいなけないって言われてたのに。
「そんな事を言っちゃってもいいんですか?怒られちゃうんじゃないですか?その、誰かさんに・・・」
「いや・・・まあ・・・ははは」
しかし、ちょっとというか、いや、少しというか、いやいや、思いっきりかもしれないけど、
真面目の本当に参ったな!という言葉しか思い浮かばないんですけど・・・あやねさん?
いや、ちょっと待って?今、怒られちゃうんじゃないですか?って聞こえたんだけど・・・
それに、そんな事を言っちゃってもいいんですか?って、それってどういう意味なんだろう?
だって、その前に僕が言ったんだよ?初めから殺人なんておこなわれていないって・・・
それなのに、まったく驚いていないみたいだし・・・。
「でも、やっぱり事件は起きていなかったんですね?」
「さあ、どうでしょう?でも、その誰かさんって全部お見通しみたいで少し驚きました」
「えっ?僕の推理って線は・・・」
「ふふっ、初めから無いです」
「いや~・・・そんなはっきり言われちゃうと・・・ははは」
「でも、刑事さんはこんな所で張り込んでいるよりも、もし何かしらの証拠でも見つけたいって思わなかったんですか?」
「と、言いますと?」
「ええ、私たちを監視するよりも住宅の方を再調査とかってするんじゃないのかな?って思いましたもので」
しました!しました!再調査!しかも、2回もしちゃいました!とは、言えないけど・・・。
と、ここで・・・というより、ここまで紗耶香に知られてしまっているのであれば、
それならば、もう少し踏み込んでもいいのでは?と勝手に解釈する事にして、ちょっと試してみた。
「きっと、被害者の住宅をこれ以上調べても何も出て来ないと思います。もし、出てくるとすれば捜査中に誰かが隠れていた形跡くらいですかね?例えば天井裏とか・・・」
倉根の最後の言葉に紗耶香の表情が変わった・・・
ほんの些細な変化だったのだが、倉根はその瞬間を見逃さなかった。
だが、それはほんの一瞬であり、すぐに元の表情に戻った紗耶香は何もなかったかのように言葉を繰り返してくる。
「天井裏・・・ですか?」
「やっぱり、そうだったんですね・・・」
「さあ・・・どうかしら・・・」
おおお===っ!当たってた!当たってましたよ!
やっぱり、あやねさんの言ってた通りだったんだ!
などと、思考回路の世界で天井裏まで見抜いていたあやねの洞察力に改めて驚いている倉根である。
「でも、調べたりはしませんよ、天井裏は。いや~まあ、なんと言いますか、僕としては、もう少し長生きをしたいもので・・・ははは」
「長生き?」
「いや、まあ、実はですね、本当の事を言いますと、もう再調査をしているんです。しかも、2回も・・・」
「あの家を・・・ですか?」
「ははっ。なんか、紗耶香さんには全部見透かされてみるみたいなので今更隠してもと思いまして言っちゃいますけど、正直、死ぬかと思いましたよ!」
いいよね?いいよね?いいですよね、あやねさん?
だって、もう、なんか全部知られちゃってるみたいなんですよ?
それに、いくら何でも、ここまでの展開になるとは、さすがのあやねさんでも予想はしていなかったですよね?
いや、ちょっと待てよ?
確か、あやねさんは、彼女と接触してはいけないって言っていたけど、
それっていうのは、もしかして、僕からって意味だったのかな?
もし、そうなのなら、あやねさんは彼女の方から僕に接触して来るって知っていたのだろうか?
だから、僕に旦那を見失わないようにと言っていたんだろうか?
いやいや、考え過ぎ?いくら何でも、そこまでは・・・でも、あの、あやねさんだし・・・。
ありえないとは言い切れないような・・・と、珍しく回転している倉根の思考回路であった。
紗耶香が私たちと言った意味は分からないが少なくとも自分が真犯人だと言ってるのだから。
その上、自分が何も言わなければ今の容疑者がそのまま殺人犯となって全て丸く収まるって、
これって、あやねさんが言っていたのと同じ結末ではないのだろうか?
「すごい自信ですね!そこまではっきり言われるとは思っていなかったので正直驚きました!」
「ふふっ・・・。証拠は見つかりそうですか?」
「証拠も何も初めから殺人なんておこなわれていないのですから証拠も初めから存在していないと思いますよ」
ああ===っ!言ってしまった!言ってしまった!言ってしもうたぞな!
あやねさんには彼女との会話はおろか彼女との接点も持ってはいなけないって言われてたのに。
「そんな事を言っちゃってもいいんですか?怒られちゃうんじゃないですか?その、誰かさんに・・・」
「いや・・・まあ・・・ははは」
しかし、ちょっとというか、いや、少しというか、いやいや、思いっきりかもしれないけど、
真面目の本当に参ったな!という言葉しか思い浮かばないんですけど・・・あやねさん?
いや、ちょっと待って?今、怒られちゃうんじゃないですか?って聞こえたんだけど・・・
それに、そんな事を言っちゃってもいいんですか?って、それってどういう意味なんだろう?
だって、その前に僕が言ったんだよ?初めから殺人なんておこなわれていないって・・・
それなのに、まったく驚いていないみたいだし・・・。
「でも、やっぱり事件は起きていなかったんですね?」
「さあ、どうでしょう?でも、その誰かさんって全部お見通しみたいで少し驚きました」
「えっ?僕の推理って線は・・・」
「ふふっ、初めから無いです」
「いや~・・・そんなはっきり言われちゃうと・・・ははは」
「でも、刑事さんはこんな所で張り込んでいるよりも、もし何かしらの証拠でも見つけたいって思わなかったんですか?」
「と、言いますと?」
「ええ、私たちを監視するよりも住宅の方を再調査とかってするんじゃないのかな?って思いましたもので」
しました!しました!再調査!しかも、2回もしちゃいました!とは、言えないけど・・・。
と、ここで・・・というより、ここまで紗耶香に知られてしまっているのであれば、
それならば、もう少し踏み込んでもいいのでは?と勝手に解釈する事にして、ちょっと試してみた。
「きっと、被害者の住宅をこれ以上調べても何も出て来ないと思います。もし、出てくるとすれば捜査中に誰かが隠れていた形跡くらいですかね?例えば天井裏とか・・・」
倉根の最後の言葉に紗耶香の表情が変わった・・・
ほんの些細な変化だったのだが、倉根はその瞬間を見逃さなかった。
だが、それはほんの一瞬であり、すぐに元の表情に戻った紗耶香は何もなかったかのように言葉を繰り返してくる。
「天井裏・・・ですか?」
「やっぱり、そうだったんですね・・・」
「さあ・・・どうかしら・・・」
おおお===っ!当たってた!当たってましたよ!
やっぱり、あやねさんの言ってた通りだったんだ!
などと、思考回路の世界で天井裏まで見抜いていたあやねの洞察力に改めて驚いている倉根である。
「でも、調べたりはしませんよ、天井裏は。いや~まあ、なんと言いますか、僕としては、もう少し長生きをしたいもので・・・ははは」
「長生き?」
「いや、まあ、実はですね、本当の事を言いますと、もう再調査をしているんです。しかも、2回も・・・」
「あの家を・・・ですか?」
「ははっ。なんか、紗耶香さんには全部見透かされてみるみたいなので今更隠してもと思いまして言っちゃいますけど、正直、死ぬかと思いましたよ!」
いいよね?いいよね?いいですよね、あやねさん?
だって、もう、なんか全部知られちゃってるみたいなんですよ?
それに、いくら何でも、ここまでの展開になるとは、さすがのあやねさんでも予想はしていなかったですよね?
いや、ちょっと待てよ?
確か、あやねさんは、彼女と接触してはいけないって言っていたけど、
それっていうのは、もしかして、僕からって意味だったのかな?
もし、そうなのなら、あやねさんは彼女の方から僕に接触して来るって知っていたのだろうか?
だから、僕に旦那を見失わないようにと言っていたんだろうか?
いやいや、考え過ぎ?いくら何でも、そこまでは・・・でも、あの、あやねさんだし・・・。
ありえないとは言い切れないような・・・と、珍しく回転している倉根の思考回路であった。
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