ビッグデータ探偵

なかの

文字の大きさ
66 / 100

第66話 人力

しおりを挟む
「人工知能作成ってこんなに、人力でやるもんなんですね!」
高崎くんが驚いている。
そう、なんでもかんでもプログラムだけでできるわけではない。
こういう作業はたくさんあって、とても自分たちだけではやりきれないので、自宅作業のバイトサイトなどでお願いする。

「そう、こういうのを教師データというんだけど、これは結局人がやらなくてはいけなくてかなり大変なんだ。だからこういう風に簡単に切り出せるソフトが必要になってくるんだよね」
僕は言った。
そう僕らが大きな成果を出すことが多いのは、この人力部分を効率よく外注できるような仕組みも自作していることだった。
バイトする側はただweb場でかおの部分を選択するだけで良い。

「これ佐鳥先生が作ったの?」
ヒカルちゃんがこのソフトウェアを見て僕に聞いた。
試しにピッピッと選択している。簡単!楽しい!と言っている。

「そうだよ、よくわかったね」
僕が頷いた。

「さっきのルートアプリと雰囲気が似てたからなんだね!」
ヒカルちゃんが気がついた理由を説明してくれた。
たしかに言われてみると同じように作っているはずなので、そうなるのかもしれない。

「へー、わかるんだ、すごいね」
僕は驚いた。そういうのがわかるものなんだな、と。

「これ私も使っていいの??」
ヒカルちゃんが聞く。

「もちろん!」
僕は答える。
当然使っていいし、外注費ももちろんいくらでも使っていい。
そこを節約しないで思考に集中できる状況を作るのが僕の仕事だ。

「うれしー!すごい便利なんだね!!」
ヒカルちゃんは喜んだ。
これの便利さがわかるのは今まで苦労してきた証拠だった。
今後はより高度な部分に集中することができる。

「この辺りのツールをどれだけ作れるかが成果を大きく分けるからね」
僕は言う。ここがいまのデータサイエンスの成果を大きく分ける。
あたらしいアルゴリズムを探し出したりするより、計算しやすいデータを人力なりツールで整理するという部分で勝負がつきやすい。

「海外のベンチャーは作ってオープンソースで公開してたりしますからね」
大和くんがうなずく。
海外はそれが発達していて、さらに公開していたりするし、大規模に開発するためのツールが開発されていく。

「そう。そっちが結果的にAIの精度を大きく分ける」
僕がうなずく。

「正しい教師データが作れるかどうかがすべての世界ともいえる」
僕は追加で説明する。
とにかく精度の高い教師データが大事なのだ。

「たしかに」
大和くんがうなずく。

「そうなんだね!」
ヒカルちゃんも同意する。

「みんなそろって!そうなんですね」
高崎くんが理系陣が口を揃えているところを見て笑った。
よっぽど大変な目にみんながあってるんですねと微笑んだ。

「データ入れたんだよ!」
ヒカルちゃんが取り出したデータをシステムにいれた。軽く大和くんに説明を受けただけであっというまに使いこなしていた。

「よし、今日はこれで終わりにして、出来上がるのを待とう!」
僕は言った。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

N -Revolution

フロイライン
ライト文芸
プロレスラーを目指す桐生珀は、何度も入門試験をクリアできず、ひょんな事からニューハーフプロレスの団体への参加を持ちかけられるが…

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
鍛えられた肉体、高潔な魂―― それは選ばれし“供物”の条件。 山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。 見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。 誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。 心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...