[異世界恋愛短編集]私のせいではありません。諦めて、本音トークごと私を受け入れてください

石河 翠

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5.そんなことをおっしゃられても。侯爵夫人、すべてあなたが望んだことでしょう?

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「ああ、アイリスありがとう」
「たいしたことではございません」
「だが、余命いくばくもないと言われていたおばあさまが、食事をしてくださるなんて。アイリス、君のお陰だ。見てくれ、おじいさまも泣いておられる」
「いいえ、偶然ですわ。お役に立てて、わたくしも嬉しゅうございます」
「君は地上に舞い降りた天使なのだろう? シャーロットに意地悪をされて窮地に追い込まれていたというのに、言い訳もせず、それでも諦めることなく懸命に取り組み、おばあさまの心を動かした。本当に、なんて素晴しいひとなんだ。どうか僕と結婚してほしい。この手をとってもらえるだろうか?」
「もちろんですわ」

 瞳をきらめかせるネイトと、頬を染めてはにかむアイリス。誰もがふたりを祝福している。太陽がさんさんと降り注ぐ中、お伽噺のような世界に入ることもなく影のようにたたずんでいたのは、シャーロットとその義兄だけだった。
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