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第三章
(3)椿さんに相談しました。
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一体どんな風に年賀状を書けばいいのかな。書きたい内容も、描きたい絵柄も思い浮かばない。
家に帰って椿さんに相談してみる。なんとなくだけれど、椿さんは習字が得意そうなきがするし。でも私が参考として年賀状を見せてほしいとお願いすると、椿さんはあらあらと頬に手を当てた。
「美優ちゃん、ごめんなさいね。今年は年賀状を出す予定はないのよ」
「えーと、今年、うちも喪中なんですか?」
わたしが知らないだけで、親戚の誰かが亡くなっているのかな? お父さんもお母さんも一人っ子で、わたしにはいとこもいないから、親戚のひとの話はなかなかわたしの耳には入ってこない。わたしの質問に、椿さんは笑いながら小さく首を振った。
「年賀状じまいをしたのよ」
「年賀状じまい?」
「年賀状を出すのをやめることよ。私もそろそろ歳だし、去年の年賀状に『今年を最後にします』と書いてしまったの」
「椿さん、そんなにお歳には見えないです」
「あら、ありがとう。でもそう見えなくても、少しずつ歳をとっているのは事実なのよね」
カッコいい真っ赤なスポーツカーに乗っている椿さんと、年賀状じまいをしたという椿さんが頭の中で繋がらなくて、すごく不思議な気持ちがする。でも、運転ができるなら年賀状は書けるはずと決めつけるのはまた違う気もするし、わたしはとりあえずなるほどとうなずいた。
「そうなんですね」
それにしても年賀状じまいか。うちで、そんなお知らせが書かれた記憶はない。そもそも、わたしは年賀状のやりとりどころか、椿さんとのかかわり自体がほとんどなかった。よく考えなくても、結構変なことだと思う。
わたしは今までお父さんのお母さん、父方のおばあちゃんとおじいちゃんのことしか知らなかった。そんな状態だというのに、わたしの面倒を椿さんが見てくれることになっているのも、やっぱりよくわからない。椿さんはとっても素敵だから、お世話になるのが椿さんでよかったとは思うのだけれど。
「頑張ってやりとりをするのもいいけれど、何かあって急に連絡が途絶えると相手も気になってしまうのよ」
「椿さんのお友だちも、急に連絡が取れなくなってしまったひとがいるんですか?」
わたしの質問に、椿さんは少しだけ寂しそうな顔をした。聞いちゃいけないことだったのかな。慌ててさらに質問を重ねてみる。
「ええと、それじゃあ、椿さんがもらった去年までの年賀状ってありますか?」
「ごめんなさいね。ちょうど大掃除でまとめて処分してしまったところなの」
わたしは椿さんに年賀状を書いたことがない。お母さんは、椿さんに年賀状を書いていたのかな。疑問には思ったけれど、わたしはどうしてもそのことを聞くことができなかった。
「いっそのこと、図書館を覗いてみるのはどうかしら。意外とあるかもしれないわよ」
「調べてみます」
椿さんに言われて、携帯から図書館のホームページを開いて確認してみた。残念、木版画の年賀状についての本は複数あったけれど、参考になるようなイラスト集はないみたい。参考にするにしても、不器用なわたしに木版画はハードルが高すぎる。頭を抱えていると、椿さんがぽんと手を打った。
「そうよ、美優ちゃん。餅は餅屋よ。頼りになるところがあるじゃない」
「へ?」
「善は急げよ。さあ、美優ちゃん、行きましょう」
椿さんの愛車に乗って、わたしたちはお出かけすることになった。
***
餅は餅屋というのは、その分野のことはその道の専門家に任せたほうがうまくいくという例えのことだ。塾で習ったので慣用句の意味はわかる。そこから考えると、行き先は年賀状屋さん、もとい郵便局らしい。少し走ると、案の定、郵便局のマークが見えた。コンビニもない島だけれど、ちゃんと郵便局は存在するんだよね。郵便局って、すごいな。
郵便局の受付のところには、いくつものハガキが飾ってあった。ええと、受付の前だと、なんだかちょっと見づらいな。ちゃんと買うって決めているわけじゃないのに、窓口の列に並ぶのは恥ずかしい。
「こんにちは。年賀状のご購入ですか?」
「あら、ごめんなさいね。うちは去年、年賀状じまいをやってしまったのよ。だから売り上げには貢献できそうにないわね」
「いえいえ、どうぞお気遣いなく。では本日は何をお求めでしょう?」
「孫がね、学校で年賀状を書くそうなのだけれど、今まで書いたことがないので参考になるものはないかって聞かれたのよ」
そこで椿さんについっと背中を押されて、郵便局のお兄さんに頭を下げた。
「え、ああ、ごめんなさい。どんなハガキがあるのかなって思って見に来ました。でもまだ買うかどうか決めていなくて」
「ああ、そうなんだね。よかったら、いろいろ見てみてね。最近はいろんな種類があるんだよ」
「わあ、可愛い」
一言の挨拶文、「あけましておめでとうございます」やら「謹賀新年」など書かれたものや、わたしも良く知っているキャラクターが着物を着ているものがある。それとは別に「お正月」ではないけれど、冬っぽい絵柄の絵ハガキもたくさんあった。シマエナガや猫のイラストがとっても可愛い。
ああ、これはキーホルダーをくれた親友が大好きな小鳥だ。そう思ったら、おしゃべりしたいことがばっとあふれそうになった。
不思議、さっきまでメッセージアプリで十分だって思っていたのに。絵柄だけでこんなにわくわくした気持ちになるなんて。
でも、値段は全然可愛くない。校内年賀状は無料だけれど、もしも本当にこういう年賀状をみんなに出したとしたら……。
頭の中で計算しているうちにしかめっ面になっていたみたい。郵便局のお兄さんに笑われてしまった。
「切手代だけじゃなくて、デザイン料が入っているからね。ちょっと高いよね。あ、でもね、他にもこういう便利なものがあるんだよ」
郵便局のお兄さんに案内されたのは、年賀状用のスタンプが設置してあるコーナーだった。干支のヘビをモチーフにしたスタンプがいくつも用意してある。可愛い系からカッコいい系まで、種類が豊富だ。わざわざヘビのイラストを入れないで、漢字だけでシンプルにまとめるのもいいかもしれない。
「年賀状を買わなくても、家にある普通のハガキでも年賀状として送れるから安心してね。ただ、その場合は表に年賀って書き足してもらう必要があるから、それだけ気をつけて」
「ありがとうございます! 参考になりました!」
そう言いながら振り返ったら、椿さんが何か色々と窓口で購入していた。さっきわたしが可愛いなって思っていた、シマエナガの年賀ハガキだ。
「椿さん?」
「せっかくここまで来たのだから、買って帰りましょうよ」
「え、でも、高いですし!」
わたしの反応に、お兄さんが苦笑いしている。ごめんなさい、でも、無駄遣いはよくないと思うの。でも椿さんは、買い物を取りやめるつもりはないみたいだった。
「もしよかったら、前の学校のお友だちに出すのもいいと思うわ。このご時世だから、住所がわからないこともあるかもしれないけれど。でも手元にハガキがないと、年賀状を出すか悩むこともできないもの。いっそのこと学校の先生にハガキを送ったら、クラスのみんなへのメッセージも読んでもらえるかもしれないわよ?」
「そんなの恥ずかしすぎます」
想像しただけで、顔が赤くなってしまった。だって年賀状は、LINEでのメッセージとは違うもの。なんだかいつもよりちょっとかたくて、特別な感じがする。
「そうかしら。先生はきっと嬉しいと思うのだけれど。でも、出すのは美優ちゃんだから、嫌なら書かなくても大丈夫よ」
「ええと、あの、ありがとうございます!」
とりあえずお礼だけは言わなくちゃ。年賀状を出すとも出さないとも決められないまま、年賀状を受け取る。年賀ハガキに描かれたシマエナガは、不思議そうに小首を傾げながらわたしを見上げていた。
家に帰って椿さんに相談してみる。なんとなくだけれど、椿さんは習字が得意そうなきがするし。でも私が参考として年賀状を見せてほしいとお願いすると、椿さんはあらあらと頬に手を当てた。
「美優ちゃん、ごめんなさいね。今年は年賀状を出す予定はないのよ」
「えーと、今年、うちも喪中なんですか?」
わたしが知らないだけで、親戚の誰かが亡くなっているのかな? お父さんもお母さんも一人っ子で、わたしにはいとこもいないから、親戚のひとの話はなかなかわたしの耳には入ってこない。わたしの質問に、椿さんは笑いながら小さく首を振った。
「年賀状じまいをしたのよ」
「年賀状じまい?」
「年賀状を出すのをやめることよ。私もそろそろ歳だし、去年の年賀状に『今年を最後にします』と書いてしまったの」
「椿さん、そんなにお歳には見えないです」
「あら、ありがとう。でもそう見えなくても、少しずつ歳をとっているのは事実なのよね」
カッコいい真っ赤なスポーツカーに乗っている椿さんと、年賀状じまいをしたという椿さんが頭の中で繋がらなくて、すごく不思議な気持ちがする。でも、運転ができるなら年賀状は書けるはずと決めつけるのはまた違う気もするし、わたしはとりあえずなるほどとうなずいた。
「そうなんですね」
それにしても年賀状じまいか。うちで、そんなお知らせが書かれた記憶はない。そもそも、わたしは年賀状のやりとりどころか、椿さんとのかかわり自体がほとんどなかった。よく考えなくても、結構変なことだと思う。
わたしは今までお父さんのお母さん、父方のおばあちゃんとおじいちゃんのことしか知らなかった。そんな状態だというのに、わたしの面倒を椿さんが見てくれることになっているのも、やっぱりよくわからない。椿さんはとっても素敵だから、お世話になるのが椿さんでよかったとは思うのだけれど。
「頑張ってやりとりをするのもいいけれど、何かあって急に連絡が途絶えると相手も気になってしまうのよ」
「椿さんのお友だちも、急に連絡が取れなくなってしまったひとがいるんですか?」
わたしの質問に、椿さんは少しだけ寂しそうな顔をした。聞いちゃいけないことだったのかな。慌ててさらに質問を重ねてみる。
「ええと、それじゃあ、椿さんがもらった去年までの年賀状ってありますか?」
「ごめんなさいね。ちょうど大掃除でまとめて処分してしまったところなの」
わたしは椿さんに年賀状を書いたことがない。お母さんは、椿さんに年賀状を書いていたのかな。疑問には思ったけれど、わたしはどうしてもそのことを聞くことができなかった。
「いっそのこと、図書館を覗いてみるのはどうかしら。意外とあるかもしれないわよ」
「調べてみます」
椿さんに言われて、携帯から図書館のホームページを開いて確認してみた。残念、木版画の年賀状についての本は複数あったけれど、参考になるようなイラスト集はないみたい。参考にするにしても、不器用なわたしに木版画はハードルが高すぎる。頭を抱えていると、椿さんがぽんと手を打った。
「そうよ、美優ちゃん。餅は餅屋よ。頼りになるところがあるじゃない」
「へ?」
「善は急げよ。さあ、美優ちゃん、行きましょう」
椿さんの愛車に乗って、わたしたちはお出かけすることになった。
***
餅は餅屋というのは、その分野のことはその道の専門家に任せたほうがうまくいくという例えのことだ。塾で習ったので慣用句の意味はわかる。そこから考えると、行き先は年賀状屋さん、もとい郵便局らしい。少し走ると、案の定、郵便局のマークが見えた。コンビニもない島だけれど、ちゃんと郵便局は存在するんだよね。郵便局って、すごいな。
郵便局の受付のところには、いくつものハガキが飾ってあった。ええと、受付の前だと、なんだかちょっと見づらいな。ちゃんと買うって決めているわけじゃないのに、窓口の列に並ぶのは恥ずかしい。
「こんにちは。年賀状のご購入ですか?」
「あら、ごめんなさいね。うちは去年、年賀状じまいをやってしまったのよ。だから売り上げには貢献できそうにないわね」
「いえいえ、どうぞお気遣いなく。では本日は何をお求めでしょう?」
「孫がね、学校で年賀状を書くそうなのだけれど、今まで書いたことがないので参考になるものはないかって聞かれたのよ」
そこで椿さんについっと背中を押されて、郵便局のお兄さんに頭を下げた。
「え、ああ、ごめんなさい。どんなハガキがあるのかなって思って見に来ました。でもまだ買うかどうか決めていなくて」
「ああ、そうなんだね。よかったら、いろいろ見てみてね。最近はいろんな種類があるんだよ」
「わあ、可愛い」
一言の挨拶文、「あけましておめでとうございます」やら「謹賀新年」など書かれたものや、わたしも良く知っているキャラクターが着物を着ているものがある。それとは別に「お正月」ではないけれど、冬っぽい絵柄の絵ハガキもたくさんあった。シマエナガや猫のイラストがとっても可愛い。
ああ、これはキーホルダーをくれた親友が大好きな小鳥だ。そう思ったら、おしゃべりしたいことがばっとあふれそうになった。
不思議、さっきまでメッセージアプリで十分だって思っていたのに。絵柄だけでこんなにわくわくした気持ちになるなんて。
でも、値段は全然可愛くない。校内年賀状は無料だけれど、もしも本当にこういう年賀状をみんなに出したとしたら……。
頭の中で計算しているうちにしかめっ面になっていたみたい。郵便局のお兄さんに笑われてしまった。
「切手代だけじゃなくて、デザイン料が入っているからね。ちょっと高いよね。あ、でもね、他にもこういう便利なものがあるんだよ」
郵便局のお兄さんに案内されたのは、年賀状用のスタンプが設置してあるコーナーだった。干支のヘビをモチーフにしたスタンプがいくつも用意してある。可愛い系からカッコいい系まで、種類が豊富だ。わざわざヘビのイラストを入れないで、漢字だけでシンプルにまとめるのもいいかもしれない。
「年賀状を買わなくても、家にある普通のハガキでも年賀状として送れるから安心してね。ただ、その場合は表に年賀って書き足してもらう必要があるから、それだけ気をつけて」
「ありがとうございます! 参考になりました!」
そう言いながら振り返ったら、椿さんが何か色々と窓口で購入していた。さっきわたしが可愛いなって思っていた、シマエナガの年賀ハガキだ。
「椿さん?」
「せっかくここまで来たのだから、買って帰りましょうよ」
「え、でも、高いですし!」
わたしの反応に、お兄さんが苦笑いしている。ごめんなさい、でも、無駄遣いはよくないと思うの。でも椿さんは、買い物を取りやめるつもりはないみたいだった。
「もしよかったら、前の学校のお友だちに出すのもいいと思うわ。このご時世だから、住所がわからないこともあるかもしれないけれど。でも手元にハガキがないと、年賀状を出すか悩むこともできないもの。いっそのこと学校の先生にハガキを送ったら、クラスのみんなへのメッセージも読んでもらえるかもしれないわよ?」
「そんなの恥ずかしすぎます」
想像しただけで、顔が赤くなってしまった。だって年賀状は、LINEでのメッセージとは違うもの。なんだかいつもよりちょっとかたくて、特別な感じがする。
「そうかしら。先生はきっと嬉しいと思うのだけれど。でも、出すのは美優ちゃんだから、嫌なら書かなくても大丈夫よ」
「ええと、あの、ありがとうございます!」
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