うつシリーズ

このしろ

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寄生虫

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僕はとある企業を立ち上げた。
しかし、企業は失敗続きで借金まみれ。
家族にはそれで迷惑をかけた。
金も稼がないで食いぶちだけを潰していく僕を家族は『寄生虫』と罵った。
その為か、周りの評判も冷ややかなものであった。
でも、そんな中一つの仕事が成功した。
それも、大手のメーカーとの仕事依頼をだ。
それから、僕の立ち上げた企業は成果を上げ続けうなぎ登りに利益を生んでいった。
同然、企業を立ち上げた僕は多額のお金を手にいれた。
家族には迷惑をかけたと手に入れた多額のお金で色々と尽くした。
しかし、それが僕の最大のミスだった。

家族は事あるごとに、多額のお金を請求してきた。
家族の誰かが僕がお金を持っていることを言ったらしく、噂が広まり知らない人からお金目的で絡まれるようになった。
僕の友人も、さも僕が全てのお金を払ってくれるかのような振る舞いをしていた。
……僕の資産は確かに多い。
でも、こんな色んな人に使っていたらもう……持たない。
僕は何もかもが信用できなくなり、ある事を決意した。

次の日、僕という存在はいなくなった。
戸籍を変え顔を変え、莫大な資産や輝かしい人生を捨てた。
寄生虫と罵ってきた人によって僕の人生は消え失せた。
そんな彼は未だに自分を餌に肥えた寄生虫を恨んでいるだとか……。
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