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裏切りと恋
面倒くさい女
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「え」
なんで。
なんでそうなるの?
「……俺だけが鈴木さんを求めてるような気がする」
「えー………」
″求めてる″って。
あなたがそもそも私に何を求めているのかわからない。
身体?
こんななんてことのない身体を?
そうでないなら気持ち?
だいたい神城社長は私のことどう考えてるの? 好きとか言われたことないし。
恋愛でないとしたら、気心知れた同級生としての癒やし? というか気心まだ知れてないから。
それとも、仕事上のパートナーとしての信頼関係? でも、それにキスとかHいる?
素直に言葉を受け止められない私は捻てるんだろうか?
「そんなに困った顔しないでくれ」
社長は、エスプレッソを飲み干すと、スッと立って、「ご馳走様」と部屋から先に出て行ってしまった。
……私。
言えなかった。
″私もあなたのこと求めてる″って。
……というか。
そんなこと生涯で一度でも言うことある?
私は単純だし、古い考えだから、やっぱり、″好き″ とか、″付き合おう″って言葉がないと(聞かないと)落ち着かない。
その関係性にのめり込めない。
あやふやなモノは信用出来ない。
その日の午後。
メタバース事業を後押しする中国系会社からの来客に、神城社長だけでなく副社長も応対するとなって、倉林さんもその準備をする。
「お疲れ様。今日のシャツ、似合ってるね」
応接室に入ってきた神城社長が、倉林さんのピンクのシャツを褒めた。
「ありがとうございます。時々可愛い色の物も身に着けたくなるんです」
「そうか。これセクハラとかになるのかな。でも女性らしくていいと思うよ」
それを隣で聞いていた私は、途端につまらなくなってしまう。
これって、やっぱり嫉妬なんだろうか。
神城社長が社員の服装を褒めるのは日常茶飯事だと言うのに。
そう、彼が褒めるのは女性だけじゃない。男性社員にだって同じように接する。
厳しいのは、業務を怠慢にした社員を叱責する時くらい。
顔立ちからクールだと思われてるけれど、基本は優しい。
(イマイチ何を考えてるかわからないけれど)
そんな彼に、
『……俺だけが鈴木さんを求めてるような気がする』
あんな顔をさせてしまった。
自分に自信がないからって、面倒くさい女になってしまっている。
なんで。
なんでそうなるの?
「……俺だけが鈴木さんを求めてるような気がする」
「えー………」
″求めてる″って。
あなたがそもそも私に何を求めているのかわからない。
身体?
こんななんてことのない身体を?
そうでないなら気持ち?
だいたい神城社長は私のことどう考えてるの? 好きとか言われたことないし。
恋愛でないとしたら、気心知れた同級生としての癒やし? というか気心まだ知れてないから。
それとも、仕事上のパートナーとしての信頼関係? でも、それにキスとかHいる?
素直に言葉を受け止められない私は捻てるんだろうか?
「そんなに困った顔しないでくれ」
社長は、エスプレッソを飲み干すと、スッと立って、「ご馳走様」と部屋から先に出て行ってしまった。
……私。
言えなかった。
″私もあなたのこと求めてる″って。
……というか。
そんなこと生涯で一度でも言うことある?
私は単純だし、古い考えだから、やっぱり、″好き″ とか、″付き合おう″って言葉がないと(聞かないと)落ち着かない。
その関係性にのめり込めない。
あやふやなモノは信用出来ない。
その日の午後。
メタバース事業を後押しする中国系会社からの来客に、神城社長だけでなく副社長も応対するとなって、倉林さんもその準備をする。
「お疲れ様。今日のシャツ、似合ってるね」
応接室に入ってきた神城社長が、倉林さんのピンクのシャツを褒めた。
「ありがとうございます。時々可愛い色の物も身に着けたくなるんです」
「そうか。これセクハラとかになるのかな。でも女性らしくていいと思うよ」
それを隣で聞いていた私は、途端につまらなくなってしまう。
これって、やっぱり嫉妬なんだろうか。
神城社長が社員の服装を褒めるのは日常茶飯事だと言うのに。
そう、彼が褒めるのは女性だけじゃない。男性社員にだって同じように接する。
厳しいのは、業務を怠慢にした社員を叱責する時くらい。
顔立ちからクールだと思われてるけれど、基本は優しい。
(イマイチ何を考えてるかわからないけれど)
そんな彼に、
『……俺だけが鈴木さんを求めてるような気がする』
あんな顔をさせてしまった。
自分に自信がないからって、面倒くさい女になってしまっている。
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