同級生がCEO―クールな彼は夢見るように愛に溺れたい(らしい)【番外編非公開中】

光月海愛(こうつきみあ)

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決意 

嫉妬からの疑惑

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「もしもし……?」

「まだ起きてたんだね」

「うん、神城くんは会社?」

「そう。色々やること多くて」

 電話だと、彼の声がいつもより怒った口調に聞こえる。それでも、掛かってきたことに安心して些細なお喋りもしたくなった。

「ちゃんと食べてる? あんまり無理しないで」

「……多少の無理はするよ。経営者だし。で、話って?」

 語尾から柔らかさが消えていく。

「あ、うん、今日……―――」

 産婦人科に行ったことを話そうとしたら、

「啓ー、こんな真夜中にどこに電話してるの?」

「!」

 女の人の声が耳に入ってきた。
 ……これ、………佐藤さん、だ。

 もしかしたら、と思ったけど、やっぱり今日も一緒にいるんだ。

「家」

 と短く答える神城くんの声が、前のめりに揺れているように聞こえる。(″家″って何、私は母ちゃんか)
 姿は見えなくても、あの人が彼を後ハグしてるのが想像できた。だから、つい、こんな事を口走ってしまった。

「……本当に仕事してるの?」

「は?」

「そこはほんとに会社なの?」

 また二人でホテルに泊まってるんじゃないの?

「……………」

 短い沈黙が降りたあと、彼のため息が聞こえてきた。

「鈴木さんには話さなかったけど、スマート・グッドが乗っ取られないよう極秘に色々対策を打ってるんだ」

 ………極秘?
 それなのに、専属秘書でもない元カノの佐藤さんは知って一緒に行動してるの?

『彼女は知ってるね。啓くんが信頼できる同志だし』

 長野さんの言葉が再び脳内で繰り返される。
 醜い嫉妬で神城くんの立場や苦労なんて考える余地もなくなり、私は、「わかりました」と心とは真逆のことを言って電話を切った。

 ―――わからない。

 私は。
 なんのために彼の側に置かれていたんだろ?

 スマホを手から離したと同時に、急に下腹部に鈍い痛みが走った。
 生理が始まった時のような重みだ。下着が汚れたような気がして、急いでトイレへ駆け込んだら、やはり出血していた。
 医師から、ストレスが悪影響を及ぼすと聞いたばかりなのに。
 このままだと、私、赤ちゃん殺しちゃうかもしれない。
 便器に座ったまま、無駄に広いトイレの天井を眺める。
 お洒落な電灯が歪んで見えた。
 ポロリと涙が溢れ出てきて、トイレットペーパーで拭い取る。

 ―――ここから

 神城くんから離れよう。


 翌朝、不動産屋に電話をして入居を申し込んだ。

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