いたずらはため息と共に

常森 楽

文字の大きさ
53 / 595
2.変化

53.初めて

しおりを挟む
彼女がベッドと背中の間に手を忍び込ませて、ブラのホックを取った。
「待って…!」
言っても時既に遅く、私の胸が露わになる。
一瞬でも目を開けてしまったことに後悔して、瞼に力を込める。
「ハァ」と永那ちゃんが深く息を吐く。
そのあたたかい息が胸にかかる。
両手で包み込むように触れられる。
微かに膝が当たる局部がジンジンと熱をおび始める。
突起を避けるように、彼女が舌を這わせる。
もどかしくて、太ももに力が入る。
彼女の膝が押し込まれて、ジンジンしている場所にトンと当たる。
「んん…」
息が溢れる。
乳房を優しく揉まれながら、じっくりと味わうように肌を舐められ続ける。

痛みにも似た感覚、ずっと求めていた場所に与えられた刺激で、体が大きく仰け反る。
「ぁあっ」
永那ちゃんが乳首を吸って、あいているほうは指で摘まれる。
口の中で転がされる。
「んゥ…っ、あっ」
聞いたこともないような声が自分から発せられる。
それがまた羞恥心を生んで、全身から熱が放出される。
汗が滲み出て、エアコンの風が強く感じられた。

乳首を口に含ませたまま、彼女の両手が胸から離れていく。
彼女のぬくもりが消えても、まだ触れられているかのような感覚が残る。
お腹の辺りにモソモソと何かが当たったから、薄く目を開く。
チュパッと音を立てて、唇も離れた。
「ん…っ」
彼女が起き上がって、目が合う。
ニヤリと笑みを浮かべて、彼女は自分のTシャツを脱いだ。
彼女の上半身が露わになって、思わず目を見開いた。
「穂の声聞いてたら、私もされたくなっちゃった」
控えめな胸の膨らみ。
線の細い体。
私の手を取って、永那ちゃんは自分の胸に当てた。
「さわって?」
心臓の音がドクドクとうるさく鳴る。
永那ちゃんの心臓も、激しく脈を打っているのがすぐにわかった。
ゆっくり指を動かすと「気持ちいい」と囁かれる。
「ハァ」と息を吐き、私に覆いかぶさるように四つん這いになる姿が艶めかしい。

彼女の乳首がぷっくりと硬くなって、触れてほしいと主張しているみたいだった。
指と指で挟むと、ビクッと彼女の体が反応する。
その姿を見て、下腹部がキュゥッと締め付けられる。
「んぁっ…穂、気持ちいい」
私の息はどんどん荒くなるばかりで、そのうち過呼吸になりそうなほどだった。
私はベッドに肘をついて少し起き上がる。
永那ちゃんが潤んだ瞳をこちらに向ける。
私は彼女の突起に吸い付いた。
「…ッハァ」
甘噛みすると、「だめ…っ」という声が聞こえて、彼女が背を反る。

2人で上半身を起こして、座る。
彼女の左膝は相変わらず、私の太ももの間を占領している。
自然と私の膝も彼女の太ももの間におさまっていて、足が交互になるように座っていた。
永那ちゃんが抱きしめてくれる。
私も手を背中に回して、彼女の肩に頬を乗せる。
彼女の肩が上下するたび、私の視界が揺れる。
「好き、穂」
「私も、永那ちゃんが好きだよ」
ギュッと強く抱きしめられる。
少し苦しい。
でも、お互いの肌が直に触れ合っているのが心地良い。

彼女が少し離れて、座ったまま私の胸を吸った。
彼女の髪がふわふわと肌に触れてくすぐったい。
私は永那ちゃんの頭を撫でた。
さっきは目を瞑っていて気づかなかったけど、全身に発疹ができていた。
さっき永那ちゃんにたくさん吸われたことを思い出して、一気に顔が火照る。
その瞬間、彼女が私の突起を甘噛みするから、体が反応した勢いでベッドに倒れ込んだ。

彼女がくびれの辺りをさすってから、ゆっくりと降下していく。
股関節に触れ、ショーツを撫でる。
私はゴクリと唾をのんで、視線をそらす。
割れ目の辺りをそっと撫でられ「穂、濡れてる」と言われる。
恥ずかしさで奥歯を噛みしめる。
息をするのも忘れそうなくらい、頭が真っ白になって、恥ずかしくて、逃げ出したくなる。
掠る程度に、ジンジンと主張を続ける部分に彼女の手が触れる。
ただそれだけで体がピクッと反応するから自分が嫌になる。
指を上下に動かされ、その優しい手つきに意地の悪さを感じる。
もっと、強く…。強く触れてほしい。
そう願うと、願いを叶えるように、ほんの少し強く押される。
それは本当に少しだけで、私の気持ちいいところをクルクルと円を描くように触れられた。
そんなふうにされたら、もっと強くと願ってしまう。

私はギュッとベッドのシーツを握りしめる。
フッと彼女が笑う。
「穂、もっと激しくしてほしい?イきたい?」
彼女の瞳が細くなり、私を試すような笑みを浮かべている。
…イく?
私は顔を強張らせながらも、小さく頷いた。
永那ちゃんは満面の笑みを浮かべた。
私はそっと目を閉じる。
彼女の指先の力が少しずつ強まって、足が痙攣するように震え始める。
しおりを挟む
感想 56

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

百合短編集

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

〈社会人百合〉アキとハル

みなはらつかさ
恋愛
 女の子拾いました――。  ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?  主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。  しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……? 絵:Novel AI

落ち込んでいたら綺麗なお姉さんにナンパされてお持ち帰りされた話

水無瀬雨音
恋愛
実家の花屋で働く璃子。落ち込んでいたら綺麗なお姉さんに花束をプレゼントされ……? 恋の始まりの話。

憧れの先輩とイケナイ状況に!?

暗黒神ゼブラ
恋愛
今日私は憧れの先輩とご飯を食べに行くことになっちゃった!?

乳首当てゲーム

はこスミレ
恋愛
会社の同僚に、思わず口に出た「乳首当てゲームしたい」という独り言を聞かれた話。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

処理中です...