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2.変化
80.友達
優里ちゃんが永那ちゃんを私から引き剥がす。
「本当に邪魔だからあっち行って」
そう言ってキッチンから追い出した。
私は苦笑する。
優里ちゃんが手際よくお皿を並べて、ご飯をよそってくれる。
「すげー!」
永那ちゃんが拍手してる。
佐藤さんは相変わらず頬杖をついて、でもジッとご飯を眺めていた。
「食べよっか」
優里ちゃんが言うと、永那ちゃんが「いただきまーす!」とパクパク食べ始める。
佐藤さんは何も言わずに食べ始める。
「うっまー!」
永那ちゃんがすごい勢いで口に運んでいく。
「永那ちゃん、よく噛んで」
「あーい」
ハムスターみたいに両頬がパンパンに膨らんでいる。
「千陽、どう?」
「おいしい」
優里ちゃんの質問に、静かに答える。
「よかった。ね?」
優里ちゃんが私を見るから、頷く。
片付けを終えて、テーブルに教材を出す。
「千陽、ガムちょうだい」
佐藤さんが鞄からガムを出して、永那ちゃんに投げる。
永那ちゃんは見事にキャッチして、ガムを噛み始める。
私の視線に気づいて「いる?」と聞いてくれる。
首を横に振ると、テーブルの端にガムを置いた。
佐藤さんがそれを取って、彼女も噛み始めた。
一気にミントの香りが漂う。
「明日なんだっけ?」
永那ちゃんが手を上に伸ばしながら聞く。
「えーっと、倫理と世界史と化学だね」
優里ちゃんが予定表を確認する。
「そういえば穂ちゃん」
「ん?」
「昨日穂ちゃんが出してくれた問題、出たね!」
優里ちゃんが言っているのは日本史の、教科書の隅に載っていた、私が出した問題だ。
「そうだね」
「やっぱり頭良い人は見るところが違うんだね」
優里ちゃんが真剣な顔で頷いてる。
「たまたまだよ」
「たまたまであれが出るってやばいよ!」
優里ちゃんが体を乗り出して言うから、思わず笑う。
私達2人は化学から始める。理系が苦手な優里ちゃんのためだ。
「そういえば、数学はどうだった?」
「いつもよりできた!穂ちゃんのおかげだよ~ホントありがと~!」
「よかった」
私が笑うと、永那ちゃんが私を見る。
「私も成績落とそうかな」
…どういうこと?
「永那、なにバカなこと言ってるの?」
優里ちゃんの顔が引きつっている。
「穂と、そんな話で盛り上がれるならいいかなあ?って」
「“いいかなあ?”じゃないでしょ!…ホントに永那は、バカなのか頭良いのか、わけわかんないよ」
頭を抱えてしまっている。
「最強に頭良いわ」
永那ちゃんの姿勢がどんどん崩れていく。
もう寝る体勢になっている。
佐藤さんが鼻で笑ってる。
「…そーだ」
腕のなかに顔を隠してる永那ちゃんが言う。
みんなの視線が永那ちゃんに向く。
「優里と千陽さ~、明日は私、穂と2人がいいんだけど」
永那ちゃんが左眉を上げて、目だけ腕から出す。
佐藤さんの眉間にシワが寄る。
優里ちゃんが来てくれたことによって良い雰囲気になったのに、また暗雲が立ち込めている。
「なんで?」
優里ちゃんが聞く。
「んー…2人がいいから」
「なんじゃそりゃ」
優里ちゃんが大袈裟に頭をガクッと下げる。
「私はべつにいいけど…」
優里ちゃんは佐藤さんを見る。
「あたしは嫌」
佐藤さんはノートに視線を落としたまま答える。
「なんで?」
今度は永那ちゃんが聞く。
「永那といたいから」
永那ちゃんは起き上がって、眉間にシワを寄せながら佐藤さんを睨む。
「マジで言ってる?」
「マジだよ」
佐藤さんが睨み返す。
永那ちゃんのシワが深くなる。
「本当に邪魔だからあっち行って」
そう言ってキッチンから追い出した。
私は苦笑する。
優里ちゃんが手際よくお皿を並べて、ご飯をよそってくれる。
「すげー!」
永那ちゃんが拍手してる。
佐藤さんは相変わらず頬杖をついて、でもジッとご飯を眺めていた。
「食べよっか」
優里ちゃんが言うと、永那ちゃんが「いただきまーす!」とパクパク食べ始める。
佐藤さんは何も言わずに食べ始める。
「うっまー!」
永那ちゃんがすごい勢いで口に運んでいく。
「永那ちゃん、よく噛んで」
「あーい」
ハムスターみたいに両頬がパンパンに膨らんでいる。
「千陽、どう?」
「おいしい」
優里ちゃんの質問に、静かに答える。
「よかった。ね?」
優里ちゃんが私を見るから、頷く。
片付けを終えて、テーブルに教材を出す。
「千陽、ガムちょうだい」
佐藤さんが鞄からガムを出して、永那ちゃんに投げる。
永那ちゃんは見事にキャッチして、ガムを噛み始める。
私の視線に気づいて「いる?」と聞いてくれる。
首を横に振ると、テーブルの端にガムを置いた。
佐藤さんがそれを取って、彼女も噛み始めた。
一気にミントの香りが漂う。
「明日なんだっけ?」
永那ちゃんが手を上に伸ばしながら聞く。
「えーっと、倫理と世界史と化学だね」
優里ちゃんが予定表を確認する。
「そういえば穂ちゃん」
「ん?」
「昨日穂ちゃんが出してくれた問題、出たね!」
優里ちゃんが言っているのは日本史の、教科書の隅に載っていた、私が出した問題だ。
「そうだね」
「やっぱり頭良い人は見るところが違うんだね」
優里ちゃんが真剣な顔で頷いてる。
「たまたまだよ」
「たまたまであれが出るってやばいよ!」
優里ちゃんが体を乗り出して言うから、思わず笑う。
私達2人は化学から始める。理系が苦手な優里ちゃんのためだ。
「そういえば、数学はどうだった?」
「いつもよりできた!穂ちゃんのおかげだよ~ホントありがと~!」
「よかった」
私が笑うと、永那ちゃんが私を見る。
「私も成績落とそうかな」
…どういうこと?
「永那、なにバカなこと言ってるの?」
優里ちゃんの顔が引きつっている。
「穂と、そんな話で盛り上がれるならいいかなあ?って」
「“いいかなあ?”じゃないでしょ!…ホントに永那は、バカなのか頭良いのか、わけわかんないよ」
頭を抱えてしまっている。
「最強に頭良いわ」
永那ちゃんの姿勢がどんどん崩れていく。
もう寝る体勢になっている。
佐藤さんが鼻で笑ってる。
「…そーだ」
腕のなかに顔を隠してる永那ちゃんが言う。
みんなの視線が永那ちゃんに向く。
「優里と千陽さ~、明日は私、穂と2人がいいんだけど」
永那ちゃんが左眉を上げて、目だけ腕から出す。
佐藤さんの眉間にシワが寄る。
優里ちゃんが来てくれたことによって良い雰囲気になったのに、また暗雲が立ち込めている。
「なんで?」
優里ちゃんが聞く。
「んー…2人がいいから」
「なんじゃそりゃ」
優里ちゃんが大袈裟に頭をガクッと下げる。
「私はべつにいいけど…」
優里ちゃんは佐藤さんを見る。
「あたしは嫌」
佐藤さんはノートに視線を落としたまま答える。
「なんで?」
今度は永那ちゃんが聞く。
「永那といたいから」
永那ちゃんは起き上がって、眉間にシワを寄せながら佐藤さんを睨む。
「マジで言ってる?」
「マジだよ」
佐藤さんが睨み返す。
永那ちゃんのシワが深くなる。
感想 56
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