いたずらはため息と共に

常森 楽

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4.踏み込む

217.疲労

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膝立ちになって、片手で彼女のお腹を抱えて体を支える。
「挿れるよ?」
おしっこ、いつ出るのかなあ。
出ないのかなあ?
薬指と中指をなかに挿れる。
膀胱を刺激するように、指先で押しながら、出し入れする。
「フんぅっ、あぁっ、あっ…ハァッ…んっ」
体を仰け反らせて、彼女がイく。
指先の感覚が、ふやけて、少し鈍ってきた。
…でも。
「次は、穂の好きなところ、ね」
手をくるりと回転させる。
今度は、肛門側。
指を曲げて、軽く押す。
「あっ」
それだけで彼女の体が跳ねる。
押しながら、撫でてあげる。
「んぁっ、あぁッ、ハァッ…あっ、アァッ」
ビクンビクンと彼女はすぐに痙攣して、果てる。
もちろん、まだやめない。
「フんんぅっ、ハァッ…あぁっ、きも、ちぃ…ハァッ、ああっ…」
ほんの少し強く押すと「あぁっ」と一際大きな声が出る。
そのまま撫でる。
体を仰け反らせた後、体を丸めるように猫背になる。
足の指が全部開いて、親指だけがピクピク動いている。
全身の力が抜けたのか、ガクッガクッと痙攣しながら、全体重が左手にのしかかった。
…ああ、可愛い。最高だ。
彼女の長い髪が乱れてるのも良い。
後ろから見ると、川のように流れて見えて、それが汗で肌に引っ付いているのがまた良い。

穂は力が抜けて動けないみたいだけど、まだ開発の途中だから、これは欠かせない。
「じゃあ、最後…開発の続きするね?」
指を限界まで奥に挿れる。
中指に、コリコリした感触をとらえる。
ポルチオの開発なんて、初めてのことだから、これで正しいのか、まだわからない。
手全体を、小刻みに揺らすイメージ…。
いっぱいヤった後だから、少し手が疲れてる。
手全体を揺らす、というのが、案外筋力が必要な感じがする。
力み過ぎなのかな。
「穂、感じる?」
彼女は何度か深く息をして、咽て、咳をした。
「大丈夫?」
心配しつつも、手は止めない。
コリコリするところを、軽く叩く。
何も反応はない。
「…さわ、られてる…のは、わか…るよ…」
ようやく返事がきて、「そっか」と頷く。

左手は相変わらず、彼女を支えるのに使われている。
クリトリスをさわりたくとも、さわれない。
仕方ないから、ポルチオに触れるのはやめて、膣の入り口付近のGスポットに触れる。
「っぁハァッ…」
指を曲げて、ザラザラしたところを押しながら撫でる。
指を出し入れすると「んっ…ああっ、あっ…」ビクッと腰を曲げて、彼女がイく。
ゆっくり指を抜く。
彼女の割れ目を舐めると、ピクッとお尻が揺れた。

上げていたお尻を横に倒す。
自分の指を舐めてから、テーブルにあるティッシュを取って拭く。
何枚かティッシュを取って、彼女の額の汗も拭いてあげる。
額に張り付いた髪を指で梳く。
薄く開いた瞳がこちらを向く。
「気持ち良かった?」
彼女はコクリと頷く。
「動けない?」
また頷いた。
彼女に布団をかけてあげる。
「ちょっと、飲み物取ってくるね」
もう1時だった。
お腹もすいたな。
…前は割とすんなり起き上がれてたから、穂、体力ついたと思ってたけど…今日は動けないのか。
違いはなんだろう?

私はテーパードパンツを穿く。
ドアを開けて部屋を出た。
壁に寄りかかって座る千陽がいて、びっくりする。
声を出しそうになって、グッと奥歯を噛む。
そっとドアを閉める。
俯いている千陽の顔を覗き込むと、ポタポタと涙を流していた。
私が視界に入ったのか、顔をそむけられる。
ズキズキと胸が痛む。
千陽の泣いてる顔を…見たくない。
「なにやってんの?」
そう聞いても、答えは返ってこない。
彼女の頬を伝う涙を、指で拭う。
フゥッと息を吐く。

彼女が膝を立てて、両手を足の間にだらんと垂らしていた。
ワンピースのスカートが捲り上がって、ショーツが見えている。
私は頭をポリポリ掻いてから、お姫様だっこをする。
千陽は驚いた後、「んー!」と足をバタつかせた。
「シーッ」
そう言うと、俯いて、黙る。
正直、手が疲れてるから辛い。
でも、千陽がここにいて、泣いていたことを、穂に知られたくない。
震える手と足を必死に動かして、階段をおりる。
広い家でよかった…。

千陽をソファにおろす。
「なに泣いてんの?」
「べつに」
「なんであそこいたの?」
何も返ってこない。
「お前、やっぱり“見たくもないし、聞きたくもない”のが本心だろ?」
何も、返ってこない。
千陽は体育座りをして、膝を抱える。
「2人と一緒にいたかった」
千陽が腕に顔を埋める。
「久しぶりに、永那に触れられて…昨日の夜、穂に愛されて…幸せだった…」
絞り出すような声。
刃で刺されるような胸の感覚に、苦しくなる。
「一緒に、いたかったの…」
私は目を閉じて、奥歯を噛みしめた。
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