いたずらはため息と共に

常森 楽

文字の大きさ
315 / 595
5.時間

314.酸いも甘いも

永那が穂の上からどいて、ベッドのヘッドボードに寄りかかった。
穂は起き上がって「ごめんね、千陽」と眉根を下げた。
あたしは小さく首を横に振って、立った彼女を見上げた。
穂がさっきと同じように、あたしの足元に膝立ちする。
閉じていた膝を開けて、彼女の顔が恥部に近づく。
「ちょ、ちょっと、待って…」
「ん?」
「は、恥ずかしすぎて…無理…」
さっきは、ムードがあったし、2人きりだったから、なんとか大丈夫だった。
でも、今は…。
あたしはチラリと永那を見た。
冷めた目をした永那と目が合って、慌てて穂に視線を戻す。
穂が考え込んでしまう。
「どうすれば、いい?」
「わ、わかんない…」
こんな状況で、あたしがわかるわけないのに…穂は純粋に聞いてくるから困る。

しばらくの沈黙がおりて、気まずくて、フゥッと息を吐く。
穂は険しい顔をしたまま考え込んじゃうし。
「ハァ」とため息をつく音が後ろからする。
「しょーがないなー…2人は本当にうぶなんだから」
背中にぬくもりを感じて、永那の細い腕が胸に伸びてきた。
「千陽、こっち見て」
“やっとか”と心臓が動き出す。
ゆっくり後ろを見ると、唇を奪われる。
綿あめを食べるみたいに、彼女の吐息が、あたしの口のなかで溶けていく。
横目で穂を見ると、彼女の瞳がまっすぐあたし達を見ているから、心臓がキュッと掴まれる。
永那の手が、あたしのレースのブラを歪めた。
「穂、早くシてあげなよ?」
永那が流し目で穂を見下ろす。
3秒、間があいて、あたしの恥部にぬくもりが重なる。
すぐに永那の唇があたしの唇と重なる。

永那の唇が、キスをしながら弧を描く。
少し離れて「これって、もう3人でシてるよね?」と言う。
せっかく気持ちよくなれそうだったのに、穂が唇を離してしまう。
穂が立ち上がるから、あたしと永那が顔を正面に向ける。
穂の顔が、綺麗な金魚みたいに真っ赤だった。
穂は、あたしの膝に跨った。
永那の両頬を包んで、キスする。
少し乱暴で、必死な、接吻。
永那はそれを当たり前みたいに受け止める。
あたしはただ、見つめることしかできない。
胸がズキリと痛む。
あたしも…あたしも…お互いに愛し合えるただひとりの人と、シたい。
…いつまでも、2人に甘えてちゃ、ダメだ。
限定品。
あたし、限定品なんだ。ホントに。

フッと永那が笑う。
「妬いてんの?」
「妬くよ」
「千陽のことは中途半端にすんの?」
「しない。もう、自分でできる」
「ふーん」
永那はゆっくり、ヘッドボードに戻った。
穂に押し倒される。
あたしの肌に、彼女の唇が触れて、愛が落とされていく。
焼けるような、愛が。
烙印のような、愛が。
胸焼けしそうなほど甘い、愛が。

彼女が少しずつ下りていって、恥部に辿り着く。
貪るように、あたしを舐める。
「ぁあっ…ハァッ…」
永那を見た。
相変わらず冷たい目であたしを見てる。
「どう?私が教え込んだ穂は。…気持ちいい?」
「…気持ちいい」
永那は伏し目がちに頷いた。
「穂、後で私のも舐めてね?」
「…うん」
チュッと蕾を吸われて、背を反る。
「ああぁ…ッ、イく…イく…っ」
足が浮く。
…やばい。病みつきに、なりそう。

「ハァ、ハァ」と呼吸をしていたら、なかに彼女が入ってきて、腰が跳ねた。
さっき永那に挿れられたときよりも、キツい。
永那が笑う。
「穂は2本挿れるのが当たり前だから…ごめんね?痛くない?」
「い、痛かった?」
穂が心配そうにあたしの顔を覗き込む。
「へい、き…」
「ごめんね、全然気遣えなくて…」
「大丈夫、だから。…穂、胸も、さわって?」
あたしは自分でブラのホックを外す。
彼女の指が奥に進んできて、彼女があたしに覆いかぶさる。
ブラを上にあげて、片方を口に含んで、片方を指で摘まれる。
「あぁっ、あッ…んぁっ…!」
永那は慣れた手つきで、動きが滑らかだった。
穂は、優しく、傷つけないように、慎重にやっているのが伝わってくる。
刺激的なわけじゃないけど、永那に見られながらされていると思うと、それだけで、あたしは気持ちよくなれた。

「千陽、穂の胸もさわってあげなよ?」
永那に言われて、あたしは彼女の背に手を伸ばす。
穂が、少し近づいてきてくれる。
彼女のブラのホックを外す。
あたしの目の前で、お揃いのブラが揺れた。
穂の胸を手の中におさめる。
永那にさわられた感覚を思い出しながら、彼女の胸をねっとり揉む。
「ぁっ…」
ピクッと彼女の体が反応して、乳首に痛みが走る。
「んっ…!」
「ご、ごめんね…!」
「大丈夫…」
「千陽、上手…。私も、上手くなりたい」
初めての、まともなセックス。
褒められたのも、穂に抱かれてるのも、全部嬉しい。
…永那に、見られているのも。
さわってもらえたら、もっと嬉しいけど。
今は、まだ…我慢。
早く、3人でシたい。
穂に、シたいって思ってもらわないと。
感想 56

あなたにおすすめの小説

落ち込んでいたら綺麗なお姉さんにナンパされてお持ち帰りされた話

水無瀬雨音
恋愛
実家の花屋で働く璃子。落ち込んでいたら綺麗なお姉さんに花束をプレゼントされ……? 恋の始まりの話。

小さくなって寝ている先輩にキスをしようとしたら、バレて逆にキスをされてしまった話

穂鈴 えい
恋愛
ある日の放課後、部室に入ったわたしは、普段しっかりとした先輩が無防備な姿で眠っているのに気がついた。ひっそりと片思いを抱いている先輩にキスがしたくて縮小薬を飲んで100分の1サイズで近づくのだが、途中で気づかれてしまったわたしは、逆に先輩に弄ばれてしまい……。

会社のイケメン先輩がなぜか夜な夜な私のアパートにやって来る件について(※付き合っていません)

久留茶
恋愛
地味で陰キャでぽっちゃり体型の小森菜乃(24)は、会社の飲み会で女子一番人気のイケメン社員・五十嵐大和(26)を、ひょんなことから自分のアパートに泊めることに。 しかし五十嵐は表の顔とは別に、腹黒でひと癖もふた癖もある男だった。 「お前は俺の恋愛対象外。ヤル気も全く起きない安全地帯」 ――酷い言葉に、菜乃は呆然。二度と関わるまいと決める。 なのに、それを境に彼は夜な夜な菜乃のもとへ現れるようになり……? 溺愛×性格に難ありの執着男子 × 冴えない自分から変身する健気ヒロイン。 王道と刺激が詰まったオフィスラブコメディ! ✽全28話完結 ✽辛口で過激な発言あり。苦手な方はご注意ください。 ✽他誌にも掲載中です。 ✽2026.4/11 エブリスタ用に使用している表紙に変更しました。 →表紙はイラストをGrok タイトルをChatGPTでAI生成しています。

憧れの先輩とイケナイ状況に!?

暗黒神ゼブラ
恋愛
今日私は憧れの先輩とご飯を食べに行くことになっちゃった!?

〈社会人百合〉アキとハル

みなはらつかさ
恋愛
 女の子拾いました――。  ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?  主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。  しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……? 絵:Novel AI

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

身体だけの関係です‐三崎早月について‐

みのりすい
恋愛
「ボディタッチくらいするよね。女の子同士だもん」 三崎早月、15歳。小佐田未沙、14歳。 クラスメイトの二人は、お互いにタイプが違ったこともあり、ほとんど交流がなかった。 中学三年生の春、そんな二人の関係が、少しだけ、動き出す。 ※百合作品として執筆しましたが、男性キャラクターも多数おり、BL要素、NL要素もございます。悪しからずご了承ください。また、軽度ですが性描写を含みます。 12/11 ”原田巴について”投稿開始。→12/13 別作品として投稿しました。ご迷惑をおかけします。 身体だけの関係です 原田巴について https://www.alphapolis.co.jp/novel/711270795/734700789 作者ツイッター: twitter/minori_sui

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。