いたずらはため息と共に

常森 楽

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9.移ろい

503.パーティ

「終わったよ」
彼女が振り向く。
濡れた手で両頬を包まれた。
ぬくもりが重なる。
着火され、導火線のように体の芯に火が灯っていく。
好きだ。愛してる。

彼女が離れるから、追いかける。
けど、追いつかせてくれない。
「永那ちゃん、シャワー浴びちゃお?」
「…それって?」
穂が目を細める。
「シャワーを浴びようっていうお誘い」
「ふーん?…じゃあ、まだやだ」
項を掴んで、唇を押し付ける。
彼女が私の肩を押して離れるから、ムッとする。
「お、だから…!早く行こっ」
「なんだ。それならそうと早く言ってよ」
早足で着替えを取りに行く彼女の背を、のんびり追う。

彼女が服を脱ぐ。
チラチラと私を警戒するように見ながら、さっさと脱いで浴室に入る。
可愛すぎる…。
私も服を脱ぎ捨てて、生まれたままの姿になる。
先にシャワーを浴びる穂の背中を抱きしめた。
「永那ちゃん、洗おうね?」
「んー?さっきって言ったじゃん」
「洗ってから」
「やだ」
「だめ」
「ずっとこうしたかった」
「…それは、私も…だけど…洗っちゃおうよ?」
彼女の胸を手で包み込む。
指の間から少し溢れるくらいの、ちょうどいい大きさ。
ツンと主張する乳首に指先で触れる。
「んっ、だめっ」
項を甘噛みする。
唇で肌を挟んで、チュッと音を立てる。
ほんのり赤みを帯びる。
もう一度同じところを、吸うようにキスする。
赤子がおっぱいを吸うみたいなイメージで、舌を波打たせながら吸うと、長時間赤みが残る。

「永那ちゃん、まだ汚い…」
「ん」
返事をするも、全く返事とは言えない返し。
指の平で硬くなった乳首をクリクリと回す。
背中のそこかしこに金魚のような赤い魚を色づけていく。
「ハァッ」
シャワーのお湯が、彼女の長い髪を通り、背中に伝っていく。
それが川のようで、美しい。
水が白い肌を弾く。
まるで金魚が尾鰭おびれで水しぶきをあげるみたいに。
それすらも私は口に含んで、彼女の背中を彩る。

乳首に触れるのをやめ、乳房を揉む。
「永那ちゃんっ」
「好き、好き好き好き好き」
「んぅ…っ」
思う存分、痕をつけたら、今度は全身を舐める。
じっくり彼女を味わう。
次、いつ出来るかなんて、わからないんだから。
穂が壁に手をつく。
受け入れてくれるみたい。
私は舌をお尻から下に滑らせていく。
お尻と太ももの間、皺になっているところに舌を忍ばせる。
太ももに下りていき、全体を舐めた後、膝の裏。
くすぐったいのか、彼女が膝をカクッと軽く曲げる。
ふくらはぎまで下りて、それ以上は行けなくなった。
「穂」
呼ぶと、彼女が私を見下ろす。
下がった眉根が愛おしい。
雨に打たれるみたいに、彼女の頭上からお湯が降り注がれている。
浴室のライトがチラチラと、穂の顔から出たり隠れたりと、少し眩しい。

「プレゼント、ちょうだい?」
「え…?」
「穂のおしっこ、飲みたい」
「ダメ!嫌!」
「え~」
「永那ちゃん、ホントに変態!」
「飲んでみたいって思ったの、穂だけだよ?穂のこと大好きすぎて、全部欲しいの」
「ダメ、絶対」
「ケチ」
「ケチじゃない!」
彼女の眉間には深いシワが彫られ、下唇を強く噛んで“ダメ、絶対”を強調する。
「じゃあ…おしっこするだけでいいから。飲まないから。見るだけ」
「無理…」
「見るだけもダメなの?」
「も~…っ、なんでそんなに見たいの?」
「見たいから。穂の全部見たい」
彼女がギュッと目を瞑る。

「出ないよ…」
「出る出る!大丈夫!」
その気になってきてくれた…!
「無理だよ…。ここ、お風呂だよ?トイレじゃないんだし…」
彼女の手を引っ張る。
「とりあえず座ってみなよ?出るかもしんないよ?」
渋々、彼女が床に座る。
「ハァ」とため息をついて、納得がいかないような目で見られる。
「見るだけ。ね?」
「見られてたら出ない」
浴室内は白い湯気であたたかい。
彼女の背後に座り、私が背もたれになるように…彼女が寄りかかれるようにする。
「後ろにいるから。これなら、見られてるって感じしないでしょ?」
彼女が首を傾げて、チラリと私を見た。
「やっぱり出ない…」
「穂、お願い。見れたら私、穂と千陽がエッチしても耐えられる気がする。穂、ヤキモチ妬く気持ち、もうわかるでしょ?」
むぅっと唇を突き出し、意を決したように、彼女が膝を立てた。
本格的に私に寄りかかって、目を閉じて、リラックスする。
私はニヤける口元を隠すこともせず、彼女の顔を斜め後ろから眺めた。

チョロチョロと黄色い液体が流れていく。
歓喜のあまり声を出しそうになるけど、唇を噛んで耐える。
「ハァ」と彼女が小さく息をつく。
「おしまい…!」
彼女を腕で抱きしめ、浴室の出入り口付近までスッと下がる。
「きゃっ」と彼女が驚いている隙に、前に回り、M字開脚された脚の間に顔を突っ込んだ。
「永那ちゃん!?」
舐める。
ちょっとしょっぱい。
「ダメっ、ダメっ」
頭をぐいぐい押されるけど、ガッチリ両手で太ももを掴んでいるから離れない。
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