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第七章・魔女狩り。18
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成長も出来るので年齢差を気にしなければ、令嬢にとったら有力物件らしいとビビアンが言っていた。なるほど。
しかも幼児の時の人気も高いらしい。可愛らしくも整った容姿。こちらは年配の夫人達に特に人気で、是非孫娘を嫁がせたいとすでに申し出があるほど。
ちなみに既婚者の若い夫人達には、どちらも人気が高いとか。
あらあら、その年でモテモテだから凄いわね。クスクスと笑うとクリスは勘弁してくれとため息を吐いていた。
そしてお披露目も兼ねたダンスパーティー。
私は、まだ皇妃ではないものの皇太子の母親として出席した。懐かしいパーティーに胸がドキドキと高鳴っていた。それもそのはずだろう。婚約破棄をされて、幽閉としての形で追い払われていたのだ。なので本当に久しぶりの主席だった。
あの時の私は一人で主席をした。そしてレイヴァン様はレイナ様とパートナーを組んだのよね。あの時の光景が今でも頭の中で鮮明に蘇ってくる。
パートナーとして選ばれなかったショック。何より婚約破棄を言い渡された時は人生が終わったのかと思ったわ。
まさか、あんな事になるなんて思わなかったし、また皇妃として選ばれるなんて思いもしなかっただろう。しかも今はレイヴァン様の子供が居るのだもの。
何があるか分からないものよね。そうしみじみと思っていると……。
「母上。どうかなさいましたか? ぼんやりとなさって」
皇妃の席でぼんやりと物思いに耽しているとクリスが戻ってきた。さっきまでの独身の令嬢達に囲まれていたのに。
「ちょっと昔を思い出していただけよ。それよりも、もういいの? せっかく令嬢達とお話が出来るのに」
「疲れるだけなので構いません。そもそも私は、本来その年ではありませんので」
「まあ、フフッ……」
「確かにそうね」と私はクスクスと笑う。するとクリスは私に。
「良かったら私と一曲ファーストダンスを踊って頂けませんか? 母上」
とダンスを申し込んできた。
それには私の方が驚いてしまった。えっ……クリスとダンス?
「あなた踊れるの?」
だってあなたは一歳児で、まだダンスの練習をさせてはいない。のちのち成長と一緒に教えればいいとレイヴァン様と話していたぐらいなのに。
しかしクリスは余裕の表情で笑っていた。
しかも幼児の時の人気も高いらしい。可愛らしくも整った容姿。こちらは年配の夫人達に特に人気で、是非孫娘を嫁がせたいとすでに申し出があるほど。
ちなみに既婚者の若い夫人達には、どちらも人気が高いとか。
あらあら、その年でモテモテだから凄いわね。クスクスと笑うとクリスは勘弁してくれとため息を吐いていた。
そしてお披露目も兼ねたダンスパーティー。
私は、まだ皇妃ではないものの皇太子の母親として出席した。懐かしいパーティーに胸がドキドキと高鳴っていた。それもそのはずだろう。婚約破棄をされて、幽閉としての形で追い払われていたのだ。なので本当に久しぶりの主席だった。
あの時の私は一人で主席をした。そしてレイヴァン様はレイナ様とパートナーを組んだのよね。あの時の光景が今でも頭の中で鮮明に蘇ってくる。
パートナーとして選ばれなかったショック。何より婚約破棄を言い渡された時は人生が終わったのかと思ったわ。
まさか、あんな事になるなんて思わなかったし、また皇妃として選ばれるなんて思いもしなかっただろう。しかも今はレイヴァン様の子供が居るのだもの。
何があるか分からないものよね。そうしみじみと思っていると……。
「母上。どうかなさいましたか? ぼんやりとなさって」
皇妃の席でぼんやりと物思いに耽しているとクリスが戻ってきた。さっきまでの独身の令嬢達に囲まれていたのに。
「ちょっと昔を思い出していただけよ。それよりも、もういいの? せっかく令嬢達とお話が出来るのに」
「疲れるだけなので構いません。そもそも私は、本来その年ではありませんので」
「まあ、フフッ……」
「確かにそうね」と私はクスクスと笑う。するとクリスは私に。
「良かったら私と一曲ファーストダンスを踊って頂けませんか? 母上」
とダンスを申し込んできた。
それには私の方が驚いてしまった。えっ……クリスとダンス?
「あなた踊れるの?」
だってあなたは一歳児で、まだダンスの練習をさせてはいない。のちのち成長と一緒に教えればいいとレイヴァン様と話していたぐらいなのに。
しかしクリスは余裕の表情で笑っていた。
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