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番外編・皇太子の憂鬱(レイヴァン視点)26
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ニコニコと笑う姿は天使みたい。だが私の事は『パパ』と呼んでくれない。
母親であるエルザは『ママ』と呼ぶのに。どうしてなんだ? と思っていると、何処からかクスクスと笑い声が聞こえてくる。
そこに現れたのはエルザによく似た女性。年上で品のある綺麗な人だった。
女性は驚いている私達に近寄り話しかけてきた。
「フフッ……クリス様が父親が変わるかもしれないからと、クリスティーナ様に情報を教えなかったので父親として認識していないのでしょう。時期に認識すると思いますわ」
はっ? あいつは、自分の父親の事を教えてないだと⁉
「親だと……認識させていない? あの野郎は」
その言葉にショックを受けるレイヴァン様。ボソッと怒りを露わにしていた。
女性はそれを見てクスクスとさらに笑っていた。
「あの……あなた様は?」
「あ、申し遅れました。私はメアリー・サファード公爵夫人でございます。メアリー夫人とお呼び下さい。未来の皇帝陛下と皇妃様にご挨拶を申し上げます」
ドレスの裾を上げて綺麗なお辞儀をしてきた。エルザに似ているせいか心臓がドキドキと高鳴った。それに、不思議と懐かしく感じる。
しかしメアリー・サファード公爵夫人だと⁉
だとしたらエルザのご先祖で初代の時の神からご加護を貰った人物じゃないか。私は驚いてしまう。エルザも。
するとクリスティーナは嬉しそうに「ばあば」と呼んでいた。メアリー夫人はニコッと微笑むとクリスティーナを抱き上げた。
「急にお呼び出ししてごめんなさい。クリスティーナ様ったら、少し目を離した隙に居なくなってしまって。でも、お会い出来て嬉しかったですわ」
「あの……メアリー夫人って、サファード一族の最初のご加護を受けた方ですよね?
そして私のご先祖様」
「えぇ……そうよ。私がクロノス様から神のご加護を頂いたの。『時を操る』能力を。
そして代々その力が受け継がれてきたわ。でも、最初は男女関係なく、血を受け継がれていれば能力は誰でも扱えたのよ」
えっ……?
「それは誠なのか?」
「はい、誠でございます。現に私がサファード公爵夫人として嫁ぎ、息子と娘を生みましたが二人共もその能力を受け継ぎましたわ」
母親であるエルザは『ママ』と呼ぶのに。どうしてなんだ? と思っていると、何処からかクスクスと笑い声が聞こえてくる。
そこに現れたのはエルザによく似た女性。年上で品のある綺麗な人だった。
女性は驚いている私達に近寄り話しかけてきた。
「フフッ……クリス様が父親が変わるかもしれないからと、クリスティーナ様に情報を教えなかったので父親として認識していないのでしょう。時期に認識すると思いますわ」
はっ? あいつは、自分の父親の事を教えてないだと⁉
「親だと……認識させていない? あの野郎は」
その言葉にショックを受けるレイヴァン様。ボソッと怒りを露わにしていた。
女性はそれを見てクスクスとさらに笑っていた。
「あの……あなた様は?」
「あ、申し遅れました。私はメアリー・サファード公爵夫人でございます。メアリー夫人とお呼び下さい。未来の皇帝陛下と皇妃様にご挨拶を申し上げます」
ドレスの裾を上げて綺麗なお辞儀をしてきた。エルザに似ているせいか心臓がドキドキと高鳴った。それに、不思議と懐かしく感じる。
しかしメアリー・サファード公爵夫人だと⁉
だとしたらエルザのご先祖で初代の時の神からご加護を貰った人物じゃないか。私は驚いてしまう。エルザも。
するとクリスティーナは嬉しそうに「ばあば」と呼んでいた。メアリー夫人はニコッと微笑むとクリスティーナを抱き上げた。
「急にお呼び出ししてごめんなさい。クリスティーナ様ったら、少し目を離した隙に居なくなってしまって。でも、お会い出来て嬉しかったですわ」
「あの……メアリー夫人って、サファード一族の最初のご加護を受けた方ですよね?
そして私のご先祖様」
「えぇ……そうよ。私がクロノス様から神のご加護を頂いたの。『時を操る』能力を。
そして代々その力が受け継がれてきたわ。でも、最初は男女関係なく、血を受け継がれていれば能力は誰でも扱えたのよ」
えっ……?
「それは誠なのか?」
「はい、誠でございます。現に私がサファード公爵夫人として嫁ぎ、息子と娘を生みましたが二人共もその能力を受け継ぎましたわ」
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