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第一章・転生したら妻にされて⁉ 13

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 エレンの言葉に驚いしまう。
「怒っているじゃなくて?」
「落ち込まれてます。それは、もう食事が喉を通らないほどに。見ていても可哀想ですわ」
 食事が喉を通らないって、どれ程よ⁉
 私は気になり席を立つとすぐに食堂であるダイニングルームに向かうことする。信じられないので自分の目で確かめたかったからだ。
 ダイニングルームに着くと私とついてきたアミーナ、エレンで隠れて中の様子を伺った。こっそりと覗くと……あ、本当だわ⁉
 陛下が居た。しかし、どんよりとした表情で食事をモゾモゾと食べていた。なんて言うのだろうか……暗い。
 極悪オーラのはずなのに、どんより雰囲気に下を向いて食べている姿は、ぼっちみたいだ。学校で好きで一人に居る人ならいいが友人が一人も居らず孤独に食べているクラスメートを見ているような気持ちになってきた。
 すると執事で秘書官のロンが陛下に話しかけていた。
「陛下。だから言ったじゃないですか? もっと愛想良くしないと皇后様に嫌われると。何故あのような態度になったのですか?」
「……仕方がないだろ。緊張していたんだ。それにあれぐらいで逃げるような女なら俺の妻として相応しくない」
「また、そのようなことを。ギリギリまで、こっそり練習していたの知ってますよ? なのに、真逆のことを仰るから現に皇妃様は部屋に籠ったりきりではないですが」
「うっ……うるさい。黙っていろ」
 ムスッとする、陛下だったが明らかに態度が会った時と違い動揺していた。
 えっ……あれが陛下なの⁉
 それに二人の会話だと、あの腹の立つ程度は本音ではなく緊張して真逆な事を言ったってこと? しかもギリギリまで言う事を練習までして。
「ねぇ、話した通りでしょう? あれが陛下の素なんですよ。意地っ張りだから、つい本音が口に出さなくなっちゃったみたいです。ユリア様。どうでしよう? あのままでは食事が喉を通らなくなりますし、陛下のためにも一緒に食事をなさっては?」
「で、でも……」
 エレンはそう言ってくるが、さっき凄く酷い事を言ったのよ? それに、そんな義理はない。私はアース王国のために来た訳で、陛下がどうなろうが知ったことではない。
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