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突然の…
突然の...... 12-5
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授業中の静かな廊下。教室の前を教員に見つからぬように腰を落として搔い潜っていく。保健室の前まで辿り着き、間髪入れずにとドアノブを捻っては中に入ると、教員ディスクの上に肘をつき、キラキラと石が散りばめられた爪のお手入れをしている西田がいた。
授業中だからと油断していたのか誰が見ても教員らしからぬ装いが余計に亨の沸点を沸かす。西田は勢いよく入ってきた亨を見るなり、ぱあっと明るい表情をみせては椅子から立ち上がった。
「亨!来てくれたの?考え直してくれたようね。やっぱり葵君じゃ亨にはつりあわ……」
「葵に何言った?」
両手を合わせて、会いに来たことを同級生の女子高生のようにキャッキャと喜んでいる西田に亨は足早に傍まで近づくと詰め寄った。
もし西田が葵にあることないこと言ったのなら、許さない。
「とおる。怖い。かっこいい顔台無しよ」
気が立っている亨などお構いなしに俺を宥めるように頬に手を添えられたが、悪寒がしてすぐに払い落すと顔を歪めて「いたーい」と甘い声を上げながら自らの手を労わるように摩りだした。
「葵に何言ったって聞いてんだけど。葵になんか吹き込んだんだろ?」
教員という立場に就きながらも派手な真っ赤に色づいた唇が僅かに開くと口角が上がる。丸で意味深なその意地悪めいた動作によって疑念から確信に変わった。
「吹き込んだも何も、事実を教えただけよ?私の亨をとらないでね?って」
「取らないもなにも俺たち別れただろ?」
腹の底から煮えたぎる怒りが大声となって溢れてくる。
周りが授業中だろうが、なんであろうが今の亨には関係なかった。
数週間前に終わった関係であったはずなのに、私欲のために葵を揺さぶるような真似をした。西田にそんなことを言われたら葵は大人しく身を引くに決まってる。
休憩時間に会いに行った彼の反応が全てを物語っているように。
授業中だからと油断していたのか誰が見ても教員らしからぬ装いが余計に亨の沸点を沸かす。西田は勢いよく入ってきた亨を見るなり、ぱあっと明るい表情をみせては椅子から立ち上がった。
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「葵に何言った?」
両手を合わせて、会いに来たことを同級生の女子高生のようにキャッキャと喜んでいる西田に亨は足早に傍まで近づくと詰め寄った。
もし西田が葵にあることないこと言ったのなら、許さない。
「とおる。怖い。かっこいい顔台無しよ」
気が立っている亨などお構いなしに俺を宥めるように頬に手を添えられたが、悪寒がしてすぐに払い落すと顔を歪めて「いたーい」と甘い声を上げながら自らの手を労わるように摩りだした。
「葵に何言ったって聞いてんだけど。葵になんか吹き込んだんだろ?」
教員という立場に就きながらも派手な真っ赤に色づいた唇が僅かに開くと口角が上がる。丸で意味深なその意地悪めいた動作によって疑念から確信に変わった。
「吹き込んだも何も、事実を教えただけよ?私の亨をとらないでね?って」
「取らないもなにも俺たち別れただろ?」
腹の底から煮えたぎる怒りが大声となって溢れてくる。
周りが授業中だろうが、なんであろうが今の亨には関係なかった。
数週間前に終わった関係であったはずなのに、私欲のために葵を揺さぶるような真似をした。西田にそんなことを言われたら葵は大人しく身を引くに決まってる。
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