VTuberでもできるダンジョン配信!

チョーカ-

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第22話 水中配信と水着衣装

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「よぉ! たけプロ所属1年、獅堂ライガが配信を始めるぜ!」

 俺はダンジョンで配信を開始した。 

 ダンジョンのとある階層───見た目では迷宮《ダンジョン》とは思えないような場所だ。

 なんせ、疑似的に再現された太陽がギラギラとした光を放っている。

 地面は白い浜辺。それから青い海……海なのか? ダンジョンなのに?

「今日、狙うモンスターはセイレーンだ! 音感の金琴を手に入れることが目標とするぜ」

 そう宣言するとコメント欄では、

『昨日の配信、酷かったからなぁ……』 

『ボイトレの先生を呼んで、公開で歌練習してたやつな』

『最初は困惑していた先生も、最後には泣き出したからな』

『あれは……ひどかった』

 そ、そんなに昨日の配信、ヤバかったのか? そこまでとは、自覚してなかったぞ。 

 この配信も、ちょっと歌が下手で披露するのが恥ずかしいから、ダンジョンパワーで解決……できたら、良いなぁ。

 そんなノリで始めたわけだが───

「念のため、認識の擦り合わせしておくが……あれは俺の上達に感動して先生が泣いたはずだったよな?」

『違うわ!』

『違う! 絶対に違う』

『違うよ……全然違うよ……』

「マジかよ……満場一致なのか。流石の俺でも考えを改めないと……ダメみたいだな」

 どうやら、俺は歌が壊滅的に下手らしい。それを事実として認めなければならない。

「よし、絶対にセイレーンを倒して、音感の金琴を手に入れるぞ!」

 俺は覚悟を決めた。

「そして、俺の歌で誰も泣かない世界を作る」

 コメ欄はツッコミのコメントで溢れ始めた。

『それは、歌で世界を救う奴のセリフなんよ』

『歌で人を泣かす側の奴が言うなw』

『歌下手VTuberでも需要はあるぞ』
 
 よし、配信も序盤から盛り上がってる。 それじゃここで───

「今から、水の中に入るわけだが、この普段通りの姿じゃ味気ないよな?」

『え?』

『ん?』

『まさか?』

「今から、水着衣装を披露します!」

 俺はいつものノリで新衣装疲労を発表した。

『!?!?』

『今っ!?!?』

『おま……新衣装お披露目……今!?!?』

『ゲリラで新衣装お披露目するVTuberがどこにいる!!!』

 俺の体が光りはじめる。 眩さで画面が白く染まり、次の瞬間には────

「どうだ? 新衣装だ!」と俺は、その場をクルクル回った。

「衣装のデザインと、3D制作は弊社の岡京さんだ!」

『初スパチャ ¥1500』

『水着助かる ¥500』

『どちゃシコ水着だぁぁぁぁ ありがたや ¥10000』

 凄い。突発的な衣装公開なのに、画面でスパチャが大量に流れている。

 ありがたい。 配信の最後にスパチャ読みをさせてもらう。

 ……いや、最後のスパチャは俺が声を出して読まないといけないのか???

・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・・

 俺は水中を潜った。 水の中は、まるで沖縄の海のように透き通っていて、見たこともない綺麗な魚が泳いでいる。

「痛っ!」

 時々、その魚に混ざって、俺に食らい付いてくる魚型モンスターがいたりする。 

「このっ!」と〆て収納空間に入れる。 後で食べよう。

 1匹1匹では大した事のない低レベルモンスターみたいな物だが、1匹が反応すると集団で襲い掛かって来る。

 MMOで言うアクティブモンスターって奴だ。 まぁピラニアって言ったらわかるかな?

「ん? あぁ、最初の攻撃で血が出ていたのか。道理で大量のモンスターが襲って来ると思ったぜ」

「フンフンフン!」と手を動かして、四方八方から集まったピラミアならざるモンスターたちを掴んで、倒して行く。

 全てを片付けた後に、気合で血止めをしておいた。

『いや、なんで水中で普通に喋れるのよ?』

『のりプロ伝統の謎技術』

『なんでもかんでも謎で済ますじゃありません!』

『ドローンカメラも凄い定期』

「おっ! 強そうなモンスターがいたぞ……戦ってみるか!」

 俺の目に止まったモンスター。 海みたいな場所なのに、いたのはワニ型のモンスターだ。

 もしかして、海にもいるのか? ワニ? いや、いないよな?

 逆に、川に生息するイルカはいるって話は聞いた事あるけど……  

 ワニも俺を視認したみたいだ。 すごい速度で接近してくる。

「───いや、待て。思っていたより巨大モンスターだぞ!」
 
 およそ、体長15メートルって感じか? ちょっとしたロボットアニメの機体と同じくらいの大きさだぞ。

 うん、思い出した。 コイツの名前は───

「煌牙鰐エリュシオン……」

 滅多に出現しない超レアモンスターだ。うん……今日の夕飯はワニ肉のステーキと洒落込もうじゃないか。

 俺は、とりあえず接近してきた煌牙鰐《こががく》エリュシオン……言い難いな。

 略してコガオンと呼ぼう。 

 とりあえず、迫って来るコガオンをカウンターでぶん殴って見た。

 
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