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チョーカ-

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第76話 既視感の通路 その②

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前回までのあらすじ!



 ダンジョンで未発見の通路を発見! 強烈な既視感に襲われる!



 なんか、この通路ってループしてねぇ???



 ここで颯爽と登場 殺人ピエロ!



 とりあえず、殴って吹っ飛ばしたぞ。



~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~



 さて、俺の戦闘スタイルは───



『見敵必殺サーチアンドデストロイ)』



 あるいは、悪即斬。 要するに先手必勝ってわけだ。



「ダンジョンに出現する怪人。この殺人ピエロもそうだが……ダンジョンに飲まれた元人間だろう」



 俺は、倒れてピクピクと痙攣しているピエロ……名前はなんだっけ? えっと……マダラさんか。 そのマダラの観察を続ける。



「こういう人間は特殊な魔法を持ってる事が多い。だから、何か魔法を使用する前に倒すのが基本だ」



 敵は、初見殺しを仕掛けて来るので、素早く倒した方が良い。



 もちろん、ダメージを受ける事で発動するカウンタータイプもいたりするが……



「まぁ、コイツの場合は最初から魔法が分かっていたけどな」



 マダラの魔法は、このループ空間を作るものだろう。 対象を閉じ込める系の結界魔法。



 実は、仲間が隠れていてマダラ自身は別の魔法を使っているなんて可能性もあり得る。



「どんな場合であっても、素早く敵を倒せばよし!」



『おいwww』



『最後、説明が面倒になっただけだろwww』 



 うん、カンの良い視聴者は嫌いだよ!



 さて、殺人ピエロのマダラは、本当に失神しているようだ。 演技の可能性もあって、距離を取っていたが……



「とりあえず、ロープで縛るか」と俺は近づく事にした。 



 だが、次の瞬間───



「消えた?」



 倒れていたはずのピエロが姿を消した。 



 どういう事だ? 動けるダメージではなかったはずだが・・・・・・



 俺の背後から、鋭い殺気。 攻撃の気配を感じとる。



「───っ! 回避」を俺は、その場でしゃがみ込む。



 俺の頭上に何か・・・・・・刃が通過していった。 



 あぶねぇ! と俺は前方に転がりながら、敵との距離を取った。



 ここで初めて、襲撃者の姿を見る。 襲撃者はマダラ───殺人ピエロだった。



「俺に殴られたダメージが消える。治癒魔法───ではないな。武器まで元に戻ってる」



 マダラの武器である大鎌。 ピエロが持つには物騒すぎ、死神が振るような鎌だ。



 命を刈り取る形をしているソレは、俺が真っ二つに折ったはず・・・・・・ 



「・・・・・・せぇよ」



 何かピエロが呟いているが、うまく聞き取れない。 



「ん? なんだ?」と聞き返すとマダラは憤怒の表情を見せた。



「うるせぇよ! クソガキがあぁ! ぶち殺す!」



 ぶちキレた殺人ピエロが大鎌をもって突進してくる。 すげぇ迫力だ!



 俺は突進を止めれるために地面を蹴る。 床から砕けた石がマダラの突進を止める。



「て、てめぇ!」と飛んでくる石から顔を庇ったマダラ。その隙を逃さず───



「もう一度、吹き飛べ! ドーン!」とぶん殴った。



「やれやれ、なんだったんだ? コイツは───」



 俺は途中で声を止めた。



 吹き飛ばしたはずのマダラの体。それが空中で消滅したのだ?



「また、消え───はい、後ろ!」と回し蹴りを放つ。



 後ろから襲おうとしていたマダラに直撃。 いや、辛うじて防御が間に合ったようだ。



「こ、この!」とマダラはふらつきながら、後ろに下がった。  すると、彼の姿は消えた。



「なるほど……」と三度目の不意打ちを防御して、奇襲をしてきたマダラと対峙する。



「ループする結界。 俺だけじゃなくて、お前も外に出ようとしたら元の位置に戻る……それも肉体のダメージも、破損した武器も元に戻って帰って来るわけだな?」



「ご名答。 このマダラは、何度でも戦い続けれます! どうしますか、ライガさん!」



 ん? 妙にテンションが高いな。 もしかして、ループすると性格も変わるとか?



 さて―――



「どうするかって言われたら、捕縛したり、失神させたりするに決まっているじゃん!」



 俺はマダラの体を掴むと、地面に叩きつけた。



 このまま、身動きができないように寝技で押さえつけて良い。 あるいは絞め技で失神させてやれば───



「甘いです!」とマダラは魔力を使う。 触れてる地面に亀裂が走り───



「落とし穴!? それも魔力発動型の!?」



 床が砕け散る。 俺とマダラは、下の階層に落ちる。 そう思ったが……



 この通路はループする



 穴に落ちたはずの俺は、通路に立っていた。



 通路は元通り……できたはずの床の大穴は、消えていた。



「いやぁ、危なかったです。緊急用の落とし穴を使って、リセットしました! ひょっ、ひょっ……」



「なるほど、この結界魔法───ループしているだけじゃないな」



「ひょ……」とマダラは笑い声を止めた。 



「俺が感じていた既視感の正体。おそらくだが───この通路でループを何度か経験すると俺は記憶を失う。そういう魔法なんだろ?」



 そうじゃないと、落とし穴を作って逃げようなんて発想にはならない。



 どの場所で、どのタイミングで、俺が投げるかわからないはず。



 すでに何度か戦闘をして、自分が投げられる場所を事前に把握していない限りは……



「……さすが最強のダンジョン探索者と言われた獅堂ライガさん。もう、私の結界魔法を分析しましたか」



 ひょっ、ひょっ、ひょっ……とマダラは笑い続けた。
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