VTuberでもできるダンジョン配信!

チョーカ-

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第93話 ダンジョン墓地を散策しよう! その2

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 動き回る骸骨騎士。つまりはスケルトンナイト。

 盾と剣の武装。 俺の目前、ギリギリで剣が通り抜けていった。

「うおぉ! ビックリしたぜ! とりあえず、吹っ飛べ───おらぁ!」

 俺は防御している盾を狙って前蹴りを放った。

 スケルトンナイトは冗談のように吹っ飛んでいった。

「あら? 骨の体だから、見た目より軽いのか」

 そんな感想を言っていると───

「新手のアンデッドさんたちがワラワラと出現してきたぞ」

 アンデッド系の怖い所は、これだ。 

 倒しても、倒しても、新手が出現してくる。 さっきのゾンビたちもおなじだが......

 現れたアンデッドたちは、スケルトンナイト5体。背後に弓矢を持ったスケルトンアーチャーが3体。

「統率が取れてる? アンデッド同士で通信か何かしているのか?」

 前衛のスケルトンたちは、盾を重ね合った密閉陣形。映画とかで見るスパルタの戦術みたいだ。

 ちなみに、今も後衛の弓兵が矢を射っている。 防御しなくても俺には刺さらないけど、ちょっとだけ煩《わずら》わしい。

 けど、助走の距離は十分ある。

「一気に距離を詰めて───飛び蹴りで吹き飛ばす!」

 密閉陣形のスケルトンは、蹴りの衝撃に耐えられない。

 まるでサッカーボールのように飛んでいく。 

 そのまま、背後の弓兵たちを巻き込んで、バラバラに砕け散っていった。 
  
『ご~~~~る!!!』

『もりさきくん、ふっとばされた!』

『なんで負けたか、明日まで考えておいてください』

 なんだ、視聴者はサッカー好きなのか? よくわからないネタみたいなコメントもあったけど......

 そんな事を考えていると、また新手のスケルトンたちが───

「あっ! 槍兵......これはちょっとまずい!」

 スケルトンランサーと言うべきだろうか? 槍を持った骸骨たちが密閉陣形をとっている。

「槍衾......戦国時代最強って言われる戦術だ」

 足軽たちが足並みを揃えて、槍を持って突進してくる。 

 もちろん、弓矢も鉄砲もある時代でありながら最強と呼ばれた戦術。

「───だったら、それを破ったら、俺が戦国最強を名乗っても良いんだよなぁ!」

 足元に転がる盾。さっきのスケルトンナイトたちの忘れ物だろう。 それを拾い上げて───

「よし! こい!」

 言葉が通じるわけでもないだろうに、それも何かを感じ取ったのか槍兵たちは突進を始めた。

 槍の穂先が迫ってきた。 だから、それを盾で叩き折る。

 一本だけではない。 全面、俺に向けられた穂先を───

「ふん! ふん! ふん! ふん......」と叩き折っていく。

 槍を握る柄は鉄製のようだが......

「関係ない。問題ない。鉄製だろうが、叩き折る!」

 槍兵たちの槍は、全て叩き折って地面に転がった。 武器を失ったスケルトンたちに対して俺は───

「はい、お疲れさん!」ととどめを刺した。

・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・

 俺は辺りを見渡す。 周囲には倒したスケルトンたちの骨が残っている。

 通常なら倒されたモンスターの肉体は消滅する。 だが、消滅せずに残り続ける物をドロップアイテムとして、持ち帰ることができる。

 本来、アンデッドたちの骨は価値が低く、二束三文でしか売れない。けど───

「実は、今回の目的はこれなんだよな。 アンデッドの骨......これが今回の食材だぜ」

『え? アンデッドの骨を食べるの?』

『いや、ダメだろ。食べれる物じゃないわ』

『骨料理? 何も思い付かない!』

 おぉ良い感じだ。 誰も予想できてないぞ。

 ちょっと、予想できなすぎて、コメント欄が阿鼻叫喚みたいになっている。

「うん。VTuberぽく言うと、あえんびえんって状態だな……」

 しばらく、アンデッドの骨拾いをしておくと───

 「ん? なんか、すごい魔力が近づいてきてるけど……ボスモンスターか?」

 予想通りだった。 ボスモンスターと言っても、階層の再奥で部屋に引きこもっていると相場は決まっている。

 だが、極めて希《まれ》な存在に

───徘徊する怪物ワンダリングモンスター

 長時間、立ち止まっている人間を狙って現れるボスモンスター。

 それがこの階層のボスだったというわけだ。

 出現したモンスターは死神を連想させるフォルムをしていた。

 黒いボロ布を身に纏い、骸骨の顔...... もしも、持っている武器が大鎌なら、死神のモンスターなのだろう。

 ただし、コイツが持っている武器は大鎌ではなく、杖だった。

 すなわち───

「つまり、アンデッドの大魔法使い───リッチというわけだぜ!」

   
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