12 / 47
第十話 予知夢
しおりを挟む
月光が芝生を照らすとき、彼の中の魔性が目を覚ます。獲物を求め、夜の街をさまよい歩く。
魔界の者が持つ危険な香りは、獲物にとっての媚薬だ。
女は瞳にとらえられ、引き寄せられる。身体を支配する高まりを抑えるには、それ以外に方法はなかった。
彼は女を抱き寄せ、柔らかい唇にキスをした。互いに激しくむさぼるように求めあう。
魔性の与える快楽は、女の欲望をさらに高める。
彼はキスをやめ、舌をあごから喉元まではわせ、生命の源を探りあてる。
「お願い、早く……」
女が嘆願する。
彼は天を仰ぎ、口を大きく開いた。濡れた鋭い牙が月光をあび、妖しく輝く。それは勢いよく女の白いうなじを切り裂いた。
「あ……ああ!」
女のうめき声が夜に響きわたった。だが顔が痛みにゆがむことはない。目は軽く閉じられ、唇からはあえぎがもれた。白くしなやかな彼の指が、豊満な乳房に触れる。吐息が荒々しくなった。
「あ、うう……」
口づけを終えた彼は、女の肩から離れた。傷口から流れる血がブラウスに赤い染みを広げる。
女は腕を彼の首にまわし、胸に軽くもたれかかった。
「つれていって。あなたの世界に」
女は妖艶な笑みを浮かべ、彼の瞳を覗く。彼は無表情のまま、唇を重ねた。吐息とともに声がもれる。
「……ぐふっ!」
突然、女の吐息がとぎれた。首にまわされた腕が力なくほどけ、ゆっくりと地面に崩れる。背中に立てられたナイフが、月光を受けてきらめく。
「な……なぜ?」
事切れる寸前に女が訊いた。
「おまえはわたしの中の魔物を満たす、それだけの存在だ」
彼は冷たく言い放つと、うつぶせに倒れた女を一瞥した。地面に血の海が広がっていく。
「死ぬまぎわの一度限りの快楽。スレーブにも値しない」
女は断末魔の表情を浮かべ、身動きしなくなった。
「もう聞こえてないか」
どこからか姿を現した亡者たちが、女の亡骸に群がる。
ヴァンパイアの残したおこぼれにありつこうとするグールたち。知性のかけらもない物たちだが、こちらの邪魔をしない限り好きにさせてもいいだろう。
彼は自分の手を口元に近づけ、指にかかった血の飛沫をなめた。そしてグールたちが屍肉をむさぼる音を背中に聞きながら、闇に溶け込むように姿を消した。
* * *
聖夜は孝則と一緒に公園のベンチに座っていた。厚手のセーターを着ていたおかげで、なんとか凍えずにいる。だが寒さで身体はすっかり冷え切っていた。
家を飛び出してすぐ、聖夜は孝則をつれて繁華街に逃げ込んだ。人混みの中にいれば、簡単に見つかることはないだろうと考えたのだ。
だがとる物もとりあえずでてきたため、二十四時間営業の店に入ることもできず、やがて行き場をなくしてしまった。最後に家の近くにある公園に場所を移動した。
聖夜は腕時計で時間を確認した。真夜中すぎだ。緊張がほぐれたせいか、ほんの数分まどろんでいたようで、最後に見たときから比べて針が予想以上に進んでいる。
隣に座る孝則はずっと目を閉じたままだ。衰弱しているので起こすのをやめて、聖夜は軽くため息をついた。
美奈子の事件が影響したのだろうか。また吸血鬼の夢を見てしまった。
美奈子のことも夢だったらよかった。だがあれは疑いようもない現実だ。
一瞬ひるんだ吸血鬼。逃げるときは夢中で、理由が解らなかった。だが今なら解る。胸元を飾る十字架のせいだろう。
聖夜はそれをにぎりしめ、記憶にない母に感謝した。
それにしても、よく逃げ出せた。
美奈子はあれ以上追ってこなかった。小さな十字架でも効果があるのだろうか。映画や小説の中で吸血鬼が恐れる物は、現実でも同じなのかもしれない。
いつまでもここにいたかったが、凍えてしまっては意味がない。一時間ほど過ごしたのち、聖夜は横で仮眠している孝則を起こし、家にもどった。
食べかけの食事と、荒れたままのリビング。吸血鬼がいた証にはなりそうにない。
聖夜は孝則の部屋にはいり、カーテンを閉めた。
「気分はどう?」
「いいわけじゃないけど……少しはましになったかな。美奈子に血を吸われてないからかもしれないな……」
ベッドに横たわったまま、孝則は消えそうな声で答えた。
「吸血鬼の話、本当だったんだね。まだ信じられないけど」
聖夜の言葉に、孝則は弱々しくうなずいた。わずかだが表情が明るくなっている。
しかし、完全に解放されたわけではない。人間に恋した吸血鬼は、相手を引き込むまで何度でもやってくるだろう。
だがさっきの経験から、身を守るためにできることがひとつ解った。
聖夜は胸元の十字架を外し、孝則に渡す。
「吸血鬼よけだよ。死んだ母さんの形見なんだ。さっきはこれのおかげで助かったみたいだ」
「いいのか? そんな大切なもの、おれにあずけて」
「大切なものだから渡すんだよ。RPGじゃないけど、攻撃力のアップにはならなくても、防御値は上がるよ、きっと」
聖夜は柔らかい微笑みを浮かべ、冗談まじりに話しながら、恐縮する孝則の手ににぎらせた。
* * *
目覚めたときは夕方だった。
あのあと聖夜は孝則の部屋で寝ずの番をし、夜明けの訪れを見届けて帰宅した。そして朝食もとらないまま倒れるようにベッドに入った。
自覚している以上に身体が疲れていたのだろう。仮眠ですませるつもりが、数時間も熟睡してしまった。
憂鬱な気持ちを胸にやどしたままリビングに入ると、月島がコーヒー片手にソファーに座って読書をしていた。聖夜に気づくと本を閉じて顔を上げる。
「食事なら用意できるぞ。といっても、トーストくらいしかないがな。もうじき夕飯だが、どうする?」
「いいよ、あまり食べたくない」
と返事して父の隣に座り、聖夜はリモコンでテレビのスイッチをいれた。
「ゆうべは徹夜だったのか?」
「あ? うん。そう、そうだよ。なんか調子にのってさ。でも昼間寝たんじゃ意味なかったね」
聖夜は不安感を悟られないように作り笑顔で答えた。
父に本当のことは言えない。孝則が告白をためらった気持ちがよく解る。
「孝則くん、体調よくなったのか?」
軽くうなずき、ポロシャツのボタンをひとつはずした。暖房が意外に効いているようだ。それを見た月島は、
「すまない。ちょっと暑かったか」
手元のリモコンでエアコンを調整した。そのあとでなにかに気づいたようにいぶかしげな表情を浮かべた。
「聖夜、母さんの十字架は?」
「あ、ちょっと……でも、なくしてなんかないから。心配しないでよ」
詳しい説明をせまられたらと不安になったが、月島はわずかに眉をひそめただけで、それ以上なにも訊かなかった。
会話が途切れ、テレビの音だけがリビングに響く。夕方のニュースが、殺伐とした事件を報道している。
そこに映し出された場所に気づいたとたん、聖夜は目を見開き、息を飲んだ。
「まさか……」
「ん?」
月島もつられてテレビの画面を見る。
近所の公園——聖夜と孝則が美奈子をやりすごした場所——が映されている。
ニュースは、そこで惨殺死体が発見されたことを報道していた。画面に映った被害者は、昨夜、吸血鬼となった夢の中に出てきた女性の顔と似ていた。
悪夢が現実となった。一度ならず二度までも。
もはや、単なる偶然と一笑にできない。
犯人は美奈子、それとも母に似たあの少女だろうか。いやちがう。あれが正夢なら、犯人は男だろう。ではほかにも吸血鬼が存在するのか。
そのとき携帯電話が鳴り、聖夜の考えを中断させた。孝則からのメールだ。
胸騒ぎを感じる。父に悟られないよう、顔に出さないで、聖夜は震える指でメールを開いた。
『みなこがきた』
ひらがなだけで書かれた短い文章が、孝則の窮地を雄弁に物語っていた。
魔界の者が持つ危険な香りは、獲物にとっての媚薬だ。
女は瞳にとらえられ、引き寄せられる。身体を支配する高まりを抑えるには、それ以外に方法はなかった。
彼は女を抱き寄せ、柔らかい唇にキスをした。互いに激しくむさぼるように求めあう。
魔性の与える快楽は、女の欲望をさらに高める。
彼はキスをやめ、舌をあごから喉元まではわせ、生命の源を探りあてる。
「お願い、早く……」
女が嘆願する。
彼は天を仰ぎ、口を大きく開いた。濡れた鋭い牙が月光をあび、妖しく輝く。それは勢いよく女の白いうなじを切り裂いた。
「あ……ああ!」
女のうめき声が夜に響きわたった。だが顔が痛みにゆがむことはない。目は軽く閉じられ、唇からはあえぎがもれた。白くしなやかな彼の指が、豊満な乳房に触れる。吐息が荒々しくなった。
「あ、うう……」
口づけを終えた彼は、女の肩から離れた。傷口から流れる血がブラウスに赤い染みを広げる。
女は腕を彼の首にまわし、胸に軽くもたれかかった。
「つれていって。あなたの世界に」
女は妖艶な笑みを浮かべ、彼の瞳を覗く。彼は無表情のまま、唇を重ねた。吐息とともに声がもれる。
「……ぐふっ!」
突然、女の吐息がとぎれた。首にまわされた腕が力なくほどけ、ゆっくりと地面に崩れる。背中に立てられたナイフが、月光を受けてきらめく。
「な……なぜ?」
事切れる寸前に女が訊いた。
「おまえはわたしの中の魔物を満たす、それだけの存在だ」
彼は冷たく言い放つと、うつぶせに倒れた女を一瞥した。地面に血の海が広がっていく。
「死ぬまぎわの一度限りの快楽。スレーブにも値しない」
女は断末魔の表情を浮かべ、身動きしなくなった。
「もう聞こえてないか」
どこからか姿を現した亡者たちが、女の亡骸に群がる。
ヴァンパイアの残したおこぼれにありつこうとするグールたち。知性のかけらもない物たちだが、こちらの邪魔をしない限り好きにさせてもいいだろう。
彼は自分の手を口元に近づけ、指にかかった血の飛沫をなめた。そしてグールたちが屍肉をむさぼる音を背中に聞きながら、闇に溶け込むように姿を消した。
* * *
聖夜は孝則と一緒に公園のベンチに座っていた。厚手のセーターを着ていたおかげで、なんとか凍えずにいる。だが寒さで身体はすっかり冷え切っていた。
家を飛び出してすぐ、聖夜は孝則をつれて繁華街に逃げ込んだ。人混みの中にいれば、簡単に見つかることはないだろうと考えたのだ。
だがとる物もとりあえずでてきたため、二十四時間営業の店に入ることもできず、やがて行き場をなくしてしまった。最後に家の近くにある公園に場所を移動した。
聖夜は腕時計で時間を確認した。真夜中すぎだ。緊張がほぐれたせいか、ほんの数分まどろんでいたようで、最後に見たときから比べて針が予想以上に進んでいる。
隣に座る孝則はずっと目を閉じたままだ。衰弱しているので起こすのをやめて、聖夜は軽くため息をついた。
美奈子の事件が影響したのだろうか。また吸血鬼の夢を見てしまった。
美奈子のことも夢だったらよかった。だがあれは疑いようもない現実だ。
一瞬ひるんだ吸血鬼。逃げるときは夢中で、理由が解らなかった。だが今なら解る。胸元を飾る十字架のせいだろう。
聖夜はそれをにぎりしめ、記憶にない母に感謝した。
それにしても、よく逃げ出せた。
美奈子はあれ以上追ってこなかった。小さな十字架でも効果があるのだろうか。映画や小説の中で吸血鬼が恐れる物は、現実でも同じなのかもしれない。
いつまでもここにいたかったが、凍えてしまっては意味がない。一時間ほど過ごしたのち、聖夜は横で仮眠している孝則を起こし、家にもどった。
食べかけの食事と、荒れたままのリビング。吸血鬼がいた証にはなりそうにない。
聖夜は孝則の部屋にはいり、カーテンを閉めた。
「気分はどう?」
「いいわけじゃないけど……少しはましになったかな。美奈子に血を吸われてないからかもしれないな……」
ベッドに横たわったまま、孝則は消えそうな声で答えた。
「吸血鬼の話、本当だったんだね。まだ信じられないけど」
聖夜の言葉に、孝則は弱々しくうなずいた。わずかだが表情が明るくなっている。
しかし、完全に解放されたわけではない。人間に恋した吸血鬼は、相手を引き込むまで何度でもやってくるだろう。
だがさっきの経験から、身を守るためにできることがひとつ解った。
聖夜は胸元の十字架を外し、孝則に渡す。
「吸血鬼よけだよ。死んだ母さんの形見なんだ。さっきはこれのおかげで助かったみたいだ」
「いいのか? そんな大切なもの、おれにあずけて」
「大切なものだから渡すんだよ。RPGじゃないけど、攻撃力のアップにはならなくても、防御値は上がるよ、きっと」
聖夜は柔らかい微笑みを浮かべ、冗談まじりに話しながら、恐縮する孝則の手ににぎらせた。
* * *
目覚めたときは夕方だった。
あのあと聖夜は孝則の部屋で寝ずの番をし、夜明けの訪れを見届けて帰宅した。そして朝食もとらないまま倒れるようにベッドに入った。
自覚している以上に身体が疲れていたのだろう。仮眠ですませるつもりが、数時間も熟睡してしまった。
憂鬱な気持ちを胸にやどしたままリビングに入ると、月島がコーヒー片手にソファーに座って読書をしていた。聖夜に気づくと本を閉じて顔を上げる。
「食事なら用意できるぞ。といっても、トーストくらいしかないがな。もうじき夕飯だが、どうする?」
「いいよ、あまり食べたくない」
と返事して父の隣に座り、聖夜はリモコンでテレビのスイッチをいれた。
「ゆうべは徹夜だったのか?」
「あ? うん。そう、そうだよ。なんか調子にのってさ。でも昼間寝たんじゃ意味なかったね」
聖夜は不安感を悟られないように作り笑顔で答えた。
父に本当のことは言えない。孝則が告白をためらった気持ちがよく解る。
「孝則くん、体調よくなったのか?」
軽くうなずき、ポロシャツのボタンをひとつはずした。暖房が意外に効いているようだ。それを見た月島は、
「すまない。ちょっと暑かったか」
手元のリモコンでエアコンを調整した。そのあとでなにかに気づいたようにいぶかしげな表情を浮かべた。
「聖夜、母さんの十字架は?」
「あ、ちょっと……でも、なくしてなんかないから。心配しないでよ」
詳しい説明をせまられたらと不安になったが、月島はわずかに眉をひそめただけで、それ以上なにも訊かなかった。
会話が途切れ、テレビの音だけがリビングに響く。夕方のニュースが、殺伐とした事件を報道している。
そこに映し出された場所に気づいたとたん、聖夜は目を見開き、息を飲んだ。
「まさか……」
「ん?」
月島もつられてテレビの画面を見る。
近所の公園——聖夜と孝則が美奈子をやりすごした場所——が映されている。
ニュースは、そこで惨殺死体が発見されたことを報道していた。画面に映った被害者は、昨夜、吸血鬼となった夢の中に出てきた女性の顔と似ていた。
悪夢が現実となった。一度ならず二度までも。
もはや、単なる偶然と一笑にできない。
犯人は美奈子、それとも母に似たあの少女だろうか。いやちがう。あれが正夢なら、犯人は男だろう。ではほかにも吸血鬼が存在するのか。
そのとき携帯電話が鳴り、聖夜の考えを中断させた。孝則からのメールだ。
胸騒ぎを感じる。父に悟られないよう、顔に出さないで、聖夜は震える指でメールを開いた。
『みなこがきた』
ひらがなだけで書かれた短い文章が、孝則の窮地を雄弁に物語っていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語
ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。
だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。
それで終わるはずだった――なのに。
ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。
さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。
そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。
由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。
一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。
そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。
罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。
ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。
そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。
これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。
皆さんは呪われました
禰津エソラ
ホラー
あなたは呪いたい相手はいますか?
お勧めの呪いがありますよ。
効果は絶大です。
ぜひ、試してみてください……
その呪いの因果は果てしなく絡みつく。呪いは誰のものになるのか。
最後に残るのは誰だ……
番に見つからない街で、子供を育てている
はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。
異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。
現世の記憶は失われているが、
この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。
街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、
ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。
だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。
再会は望まない。
今はただ、この子との生活を守りたい。
これは、番から逃げたオメガが、
選び直すまでの物語。
*本編完結しました
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる