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闘技大会の街 コロセウム
第24話 事件発生!?
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「もー、ノア食べ過ぎだよ! 表彰式大丈夫? 」
「うっぷ……やばいかも」
結構動いたからか想像以上にお腹が空いていた僕は、軽食をたらふく食べてしまった。
胃の中がパンパンで今にもはち切れそうだ。
何とか重たい体を引きずって表彰式に参加したは良いものの、リオンの支えがなければ結構やばい。
三位から順番に賞品が渡されていき、拍手が降り注ぐ。そしていよいよ僕の番だ。
「準優勝はリヒト選手。初参加ながら見事な剣技を見せてくれました! 来年の活躍に期待です」
「大丈夫? 取りに行ける? 」
リオンが心配そうに顔を覗き込む。
「うん……大丈夫」
僕は仮面の下の苦悶の表情を悟られないようになるべく最小限の動きで賞品を受け取った。
回復ポーションとプロテイン1年分……。
うん、想像以上に重たいな。
回復ポーションはともかく、プロテインはどう活用すれば良いのだろう……。売ればそれなりのお金になるだろうか。
それにしたも旅芸人の僕が闘技大会で2位になるなんて……。少し前の僕じゃ信じられない偉業だ。
と、それはともかく。
僕は司会者にそっと耳打ちをする。
「……お手洗い行ってきても良いですか? 」
◇◇◇
「大丈夫ー? 」
リオンに外で待ってて貰い、トイレに引きこもる僕。
本当に情けない……緊張と食べ過ぎが相まってお腹を盛大に壊してしまうなんて。
「だ、大丈夫……」
「回復ポーション飲む? 」
ああそういえばさっき貰ったばかりだったっけ……。
「多分そういう問題じゃないから良いや……」
美少女に自分のトイレを待ってて貰うなんて何という羞恥プレイ。
ただ何となく気まずいのでエリザベスと顔を合わせないで済むのにはちょっとほっとした。
「ノア、あの女の人に勝たせたでしょ」
「えっ」
「誤魔化さなくて良いよ。あの人に試合中何か囁いてたから口裏合わせてたのかなって」
やっぱり全部バレてる……。
リオンには全てお見通しというわけだ。
「ごめん」
「別に怒ってないよ」
クスクスとリオンが笑う。
「ただ、ノアらしいなって」
「そうかな……? 」
トイレの壁越しに会話するなんて中々にシュールではある。ただ彼女は怒っているわけではなさそうだった。
「それにあれは彼女が持っていた方が良いものかもしれないね」
「そうだね、カーチィス家だっけ? 団長として騎士団を引っ張るなんて僕には無理だな。あれは彼女が持つべきだよ」
「でも実際勝とうと思えば勝てたでしょう? 」
どうかな、と僕は苦笑いを浮かべて返事をする。
そのとき
ドオオオオン
と、破裂音のようなものが鳴り響いた。
「何の音!? 」
反射的に立ち上がる僕。
「……分からないけど、表彰式がやってる方から聞こえた。私ちょっと見てくるね」
「よせリオン! 危ない! 」
僕の声を振り切って、彼女の小さい足音はパタパタと遠くへ行ってしまった。
「うっぷ……やばいかも」
結構動いたからか想像以上にお腹が空いていた僕は、軽食をたらふく食べてしまった。
胃の中がパンパンで今にもはち切れそうだ。
何とか重たい体を引きずって表彰式に参加したは良いものの、リオンの支えがなければ結構やばい。
三位から順番に賞品が渡されていき、拍手が降り注ぐ。そしていよいよ僕の番だ。
「準優勝はリヒト選手。初参加ながら見事な剣技を見せてくれました! 来年の活躍に期待です」
「大丈夫? 取りに行ける? 」
リオンが心配そうに顔を覗き込む。
「うん……大丈夫」
僕は仮面の下の苦悶の表情を悟られないようになるべく最小限の動きで賞品を受け取った。
回復ポーションとプロテイン1年分……。
うん、想像以上に重たいな。
回復ポーションはともかく、プロテインはどう活用すれば良いのだろう……。売ればそれなりのお金になるだろうか。
それにしたも旅芸人の僕が闘技大会で2位になるなんて……。少し前の僕じゃ信じられない偉業だ。
と、それはともかく。
僕は司会者にそっと耳打ちをする。
「……お手洗い行ってきても良いですか? 」
◇◇◇
「大丈夫ー? 」
リオンに外で待ってて貰い、トイレに引きこもる僕。
本当に情けない……緊張と食べ過ぎが相まってお腹を盛大に壊してしまうなんて。
「だ、大丈夫……」
「回復ポーション飲む? 」
ああそういえばさっき貰ったばかりだったっけ……。
「多分そういう問題じゃないから良いや……」
美少女に自分のトイレを待ってて貰うなんて何という羞恥プレイ。
ただ何となく気まずいのでエリザベスと顔を合わせないで済むのにはちょっとほっとした。
「ノア、あの女の人に勝たせたでしょ」
「えっ」
「誤魔化さなくて良いよ。あの人に試合中何か囁いてたから口裏合わせてたのかなって」
やっぱり全部バレてる……。
リオンには全てお見通しというわけだ。
「ごめん」
「別に怒ってないよ」
クスクスとリオンが笑う。
「ただ、ノアらしいなって」
「そうかな……? 」
トイレの壁越しに会話するなんて中々にシュールではある。ただ彼女は怒っているわけではなさそうだった。
「それにあれは彼女が持っていた方が良いものかもしれないね」
「そうだね、カーチィス家だっけ? 団長として騎士団を引っ張るなんて僕には無理だな。あれは彼女が持つべきだよ」
「でも実際勝とうと思えば勝てたでしょう? 」
どうかな、と僕は苦笑いを浮かべて返事をする。
そのとき
ドオオオオン
と、破裂音のようなものが鳴り響いた。
「何の音!? 」
反射的に立ち上がる僕。
「……分からないけど、表彰式がやってる方から聞こえた。私ちょっと見てくるね」
「よせリオン! 危ない! 」
僕の声を振り切って、彼女の小さい足音はパタパタと遠くへ行ってしまった。
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