いまそこにある媚肉

島村春穂

文字の大きさ
8 / 29
電話しているのに……揉まれすぎて

しおりを挟む
「うふぅん…ッ…こっちわァ…毎日、暑いよぉ…ォ…なんかァ…っ…うふぅん、暑いかなぁ…ァ…うぅん…ッ…っ……」
 いったい誰に媚びているのか。おうむがえしの返事までが、うめくように、ほとんど掠れて婀娜っぽくなってきた。


 とても濡れやすい体質なのだろうか。ショーツのシミは拡がって、下腹部のほうまであがってきていた。


 豊腰に食い込んでいたショーツに指を掛けられても、貴子はさほど抵抗をしなかった。もしかすると、通話口の一郎としゃべりつづけることで、貴子のなかでは言い訳ができていたのかもしれない。


 豊満な腰から、お尻、そして脚へと、熟れた肉感的な躰を、ショーツが丸まりながら下ろされていった。


「あぁん…ッ…うぅん…ッ…っ……」
 二三度、他人ごとのようにお尻を揺すぶらして、貴子がひどく羞ずかしがった。


 匠は事を急いだ。サッと屈みこむなり、顔の高さと同じになった毛むらの股ぐらには一切目もくれず、膝立ちの上に、貴子の足を捧げ持つようにして置いてから、足首に絡まるショーツを引き抜いた。それから、電話線を引き伸ばしてきて、電話本体をテーブルの上に載せた。万が一、貴子が逃げ出してしまうのを恐れてか、腕を掴んだままであった。そして、最後に椅子が用意された。


 腕をぞんざいに手繰られた貴子は、よろめきながら正面から抱えあげられ、まるで操り人形のようにして椅子に座らされた。


 匠が、貴子の太腿を軽く叩いた。椅子にもっと浅く座れと促したのである。通話口の一郎と会話をつづけながら、貴子は、その無言の合図を承知し、そうした。


 準備が整い次第、匠が再び、貴子の下腹部と目線の高さを同じにした。


 さっきと同じように、太腿を叩かれ、無言で促されながら、観音開きに両腿がわり拡がされる。それはもう、ガバっと露骨なくらいに。今度こそ、匠の視線は股ぐらの毛むらへと一点に集められ、貴子は愕然としつつ、恥辱の表情を匠からそむけた。


 追い打ちを与えるかのように、片脚を捧げ持たれてから、なにをするのかと思えば、匠はその片脚を、自分の膝立ちの上に載せた。ちぢれ毛が密生している股ぐらに、手の平が入り込んだ。


「……うぅん…ッ…うぅん…っ…」
 相づちとも、うめきとも取れる弾んだ吐息を啼き洩らしながら、貴子は、自分の下腹を汚らしいものでも見るかのように一瞥したあと、腰をくいと突き出し、椅子に浅く座り直した。次の瞬間、もう一方の脚を畳んで、テーブルの上に投げだした。そのとき、匠からの無言の合図などなかった。貴子のなかで理性と、躰の人格とが別々に宿りつつあった。


「…ぉ…おぉ……」
 と、匠のまなこが鈍い光を宿しながら、らんらんとした。


 熟女の淫処いんしょというのは、呼吸さえ忘れさせる迫力があった。濡れそぼる薄褐色の楕円に沿って、やや毛足の長い恥毛が覆い囲むようにして密生している。所々、ちぢれ毛のさきに白濁の玉をこびり付かせ、折りたたまれた肉層の分かれ目から、小舟のような肉ビラが食み出しているではないか。貴子のぽちゃっとした唇同様に、厚ぼったい。パクパクと収縮の蠢きで息づく牝の穴蔵から、女の深層を妖しく覗かせていた。


 薄紅の肉片をよくよく見てみれば、いくつもの瘤のようにもなっていて、牝の穴蔵からせり出してきている。複雑な肉層をくつろげてやると、女のしずく谷から一筋が流れていって、その下方に窪む菊門を、これまた妖しく濡れそぼらせた。


 くちゅくちゅッ……と濃度のある愛液が粘つく。指腹が離れようとすると、後ろ髪でも引くかのように、完熟の牝汁がいつまでも名残惜しそうに引きずり、切れずにたゆんでいく。


 感情を表だって出さないあの匠が、額まで火照らして赤面していた。恐る恐る中指を、女の穴蔵に挿し込んでみた。


「……うふぅん…っ…あぁん…ッ……うぅんッ」
 なかで瘤のような肉片が蠢いてきて、侵入する中指にやにわに絡みつき、もてなしてきた。


「おぉ…ぉ…ぉ……」
 匠がみるみる顔色を明るくさして、おもしろがった。継母に対して、まるで遠慮がない匠だから、ここでも好きなように振る舞った。


 ヌプププっ……と、二本の指がいとも容易く入っていく。淫処に沈みきった指腹は、肉洞を探り始めた。さまざまに角度を変え、その湿り具合や肉片の触り心地を味わいつつ、女の深層を確かめたのだ。女の穴蔵から、羞ずかしいあえぎが、くちゅくちゅくちゅくちゅっ……と姦しく洩れてきた。


 貴子が、慌てて受話器の通話口を両手で覆い隠した。淫乱な音が洩れ伝わってしまわないか気にしてのことだった。一郎に甘えるような相づちを洩らし、ぎゅうっと瞳を閉じたまま、悲愴に美眉をたゆめていた。


「うん!?」
 肉洞を探っていた指腹が、なにか皺のような感触を見つけ出し、その触り心地に気をよくして周囲をなぞってみれば、どうやら輪ゴムのような円周になっていて、皺がいくつも捩れてある。


「あぁん!…ッ……」
 貴子から、息んだ媚態混じりの吐息が乱れあがる。


 ここか!……と言わんばかりに、匠が狙いを定め、掻きまわした。キツネ目の細い眼をめいいっぱいに見開かせ、貴子の一挙手一投足に生唾を呑んだ。


 妻であり、継母であり、そして、世間体を気にして生きねばならない歳に差しかかった円熟の女が、どのように我を失い、どのようにして乱れ狂うか興味があった。


 少年の匠にとって、それは怖いもの見たさの他にも、どこか生きづらさを感じていた社会のグレーゾーンを垣間見るような意識もあった。なぜ、自分がひきこもらなければならなかったのか。もしかしたら、その答えの一端に繋がるなにかが、この女の深層に秘められているのかもしれない、と。



しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

職場のパートのおばさん

Rollman
恋愛
職場のパートのおばさんと…

妻の遺品を整理していたら

家紋武範
恋愛
妻の遺品整理。 片づけていくとそこには彼女の名前が記入済みの離婚届があった。

熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)その後

MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合つまた。 その後、大学を卒業した祐輔(ユウスケ)の新たなストーリーが始まった。 全15話を予定

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

処理中です...