いまそこにある媚肉

島村春穂

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口でするからソコだけはどうか許して、と言ってしまい……

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 そうっと、匠のほうから、貴子の髪の毛に触ってきた。これが口淫の合図となった。


 はんびらいた口から、肉冠を迎え容れようと思った貴子であったが、どうも一郎と勝手が違うことに気が付いた。なぜなら、勃起した匠の肉悍というのは、若竹のようにまっすぐで、腹にくっつくほどの迎え角で反り返っていたのである。


 このままでは口に迎え容れることができない。貴子は時々、匠の機嫌を窺いつつ、恐る恐るの仕草で、肉悍を両手で捧げるように持ってから、肉径の半ばまで生えているちぢれ毛を押しどけておいて、その砲身を自分のほうへと向けた。ものすごい硬さであった。このまま無理に押し下げたら、ボキッと折れてしまいそうなほどであった。


「……剥いてよ。石原さん」


「えっ……」
 貴子は驚いて、捧げ持っていた肉悍を見た。


 それはストローのような紫紅色の血管が亀裂のように何本も走っていて、ズキンズキンと脈打つ。その波動を手の平で受け止めておいて、包皮を少しだけ引いてみた。―ダメだ。固い。肉冠の頭さきで引っ掛かって、どうにも剥けそうになかった。


「……ど、どうしたらいいの?……」


「唾付けて、舌で剥いて」


「ああっ…っ……」
 と、諦めの溜息が貴子から洩れた。


 そして、とうとう貴子が、肉の先端を口に含んだ。あろうことか、義理の息子のお道具を口のなかに導き容れてしまったのだ。しかも、包茎を剥かされるという口実のもとに、舌を使うことを先に触れて強要されてしまっているのだ。



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