いまそこにある媚肉

島村春穂

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麗しき継母の膝枕はASMR……

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 匠のアソコはずっと固いままだ。漲らせた慾棒の形そのままに、ボクサーブリーフを見事に盛りあげている。しかも、昨夜剥けたばかりの裏筋の肉瘤がはっきりと浮きでていた。先端に我慢汁をあんなに滲ませてだ。


 貴子は、伏せたままの眦を匠の下腹部から、双乳の深い谷間でくつろいでいる弛んだ顔へと走らせた。我慢しているということに恐れを抱くとともに、女としてたまらないものを感じたためであった。それから、もう一度息子の漲りに目を戻し、媚態を含んだ熱い溜息が、鼻からとも口からともいわず次々と洩れだしてきてしまう。


 こんな、いかにもご立派なものを見せつけられて、まったく使えないというのもまた、新婚早々セックスレスになった貴子にとっては拷問に近いものがあった。


「……あれ使って……」
 おもむろに、匠が指を差した。その指示したところに、意味深な紙袋があった。


 寝室で昼寝をするときにはなかったシロモノだ。おそらく、貴子が寝息を立てているあいだに、匠がこっそり持ち込んだものであろう。貴子も、赤ちゃんプレイをやらされながら、ずっと怪訝に思っていた。


 紙袋の中には、おもちゃの箱のようなものと、使いがけのローションボトルがはいってあった。勘のいい貴子はすぐに察しがついた。


 そんな物分かりのよい継母を褒めるようにして、匠が不格好な笑みを頬に浮かべる。


 息子を見ないようにしながら、貴子がそぞろに、壊れ物ででも扱うようにして、ボクサーブリーフのゴムに指をかけた。


 慎重に扱い過ぎたせいか、勃起の先端がゴムに絡んでしまい、匠を膝枕しているという不自由な大勢もあってか、このまま無理にボクサーブリーフを引き下げたものだから、慾棒が飛びだすようにして勢いよく跳ね返った。ブリーフと肉冠とのあいだで我慢汁が糸を引きずり、ざわっと生い茂るちぢれ毛にこびり付いた。


 野太いねじくれた樹木のような幹が、貴子の目を鋭く射た。


 溜息とはまた違う、感嘆めいた熱い吐息が貴子から洩れた。ボクサーブリーフを肉悍に引っ掛けたまま、貴子は畏れてしまい動けなくなってしまった。


 匠が、たゆんだ肉房の深い谷間から、探るようなあの眼つきで貴子を見上げてきた。そして、伏せていた貴子の目とかち合った。匠は、困惑する継母の目から一切離れないまま、腰をくいとあげてから自らボクサーブリーフをずり下げ、そこからあとは、器用に足さきを使って脱ぎ下ろした。紙袋に目配せをしながら、


「……剥けた皮がくっつくように、あれ使ってシゴいて」
 と、催促を申し出た。無言のまま貴子が、恐る恐るその紙袋から、おもちゃの箱のようなモノを持ったそのときであった。


「バカ。ちげえよ。ローションだよ」
 と、さっきまでの態度をまるで一変させて、継母の貴子を叱りつけた。


 たったその一声だけで、いつものか弱い継母に戻らされた貴子は、肩を弾ませてビクついた。


「……ごめんなさい…っ……」
 謝るその声が振るえていた。息子が恐ろしくてではない。どことなく、媚態を含んでいた。ご主人さまに仕えるように興奮していたからだ。


 連日にかけて、執拗に飴と鞭で教育されてきた貴子は、ここまで従順になっていたのだ。ローションを適量手の平にとり、


「……少し冷たいかもしれません」
 と、なにげなく貴子が言ってしまった。


「使ったことあるんだ……」
 と、匠がすぐさま言い返す。匠は真顔だ。嗤ってなどいなかった。


 貴子の脂を刷いた額が、みるみる真っ赤に染まっていく。


「なあ。いえよ」
 と、匠がまだ迫る。真顔のままだ。顔がぜんぜん嗤っていない。


 一方の貴子のほうときたら、恥ずかしさを誤魔化したいのだろう。目に見えて涙が滲んできていた。どこかヘラついた口もとに作り笑いまで浮かべて、息子の匠に迫れられるたびに、声にならない返事を何度でも頷いていた。その様子を窺いながら、匠の勃起が嬉しそうにビクン、ビクンと跳ねている。あの常識面した継母が、初めて見せたカッコの悪い地の姿だったからだ。


「……ごっ、ごめんなさい…っ……」
 貴子は、また謝った。


「ごめんなさいは言えるんだ……」
 匠は、まだ許さない構えだ。下から貴子を睨みつけたままだ。頬をひどく緊張させていて、真顔を崩すことがなかった。


「……ごめんなさい…っ……」
 貴子から、ドMの気性が現れだしていた。


「なあ」


「……ごめんなさい…っ…あんっ…ッ……」
 ローションを手の平にとったまま、貴子は座して動けない。さっきから目の置き場にさえ困り果て、目じりに溜まった涙が、あと少しで落っこちそうであった。


「なあ」
 ここで許さないのが、生粋のドSであった。


「うぅッ…っ…ごめんなさいっ…ッ…ごめんなさいッ……」
 下唇をめいいっぱい押しさげて、貴子から感涙がこぼれおちた。匠を挟みつける超ド級の肉房が波打って揺れていた。ときおり、躰がビクビクしていた。息子の言葉責めだけで極まってしまっていたのである。



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