蒼炎の魔法使い

山野

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第百二十五話 実家の様な安心感

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 俺達はペネアノ防衛戦を一週間無事に耐え切り、全オートマタ兵が復旧した事で長かった戦いに終止符が打たれた。と言っても大変だったのは最初の2日だけで、残りは魔物退治だったんだけど。

 ペネアノの代表であるダリルに最初は何度も頭を下げられ感謝されたが、最終的にはレデリの使用した薬代の請求額を見て絶叫していた。

 俺にはその金額がかなり盛られているだろうということが、レデリのニヤけた口元と桜色の髪を指に巻きつける仕草で手に取る様に分かるけど、街中を走り回って頑張っていたし黙っておこう。

 戦いが終わったからといってペネアノの観光などする暇はなく、ペネアノからエクランへ移る人材や、オートマタ達、騎士団達の大規模な運搬を【転移】で済ませた。

 無事到してから実家の様な安心感を感じつつ、彼らの居場所作りや、留守中、影武者孤児ストフが片付けられない仕事の山を片付けるのだが……

 アンジェやロイや騎士団と言った人材はどういう経緯でエクランに迎え入れることになったのかの説明を求められていて、今までは何とかはぐらかしていたのだが、三日目になってついにゲロった。  

「それで……帝国から騎士達を奪いケンカを売ったと……」
 俺は突き刺さりそうな鋭い視線と、重々しく怒気を含んだ声色で発せられた文官長の言葉にピクン体を硬直させて苦笑いを浮かべている所だ。

 リールモルトから派遣されて来た文官の纏め役の彼にはいつも追い回されたり、怒られたりしているのだが、エクランの運営は彼無くして成り立たないし、頭が上がらない存在の1人と言える。

 そんな彼の堪忍袋の緒が切れ、ついにデスクに身を乗り出して俺のローブの胸ぐらに掴みかかり、血走らせた目で睨みつけながら声を荒げた。

「何しとんじゃいこのドアホ領主!!  この際仕事をサボって外に出ていたのは良しとしましょう、サインするだけの簡単なお仕事しかしないお飾り領主ですし!!  なんなら影武者の方が優秀で助かっている位ですよ!!」
 俺の存在意義って何?!  意外とストフって優秀なんだな、もうお前が領主やれよ……

「そんな大きい声出さないで下さいよ、起きちゃいますから」
 シーっと口に人差し指を置いた後、スヤスヤと幸せそうに俺の両膝を枕にして眠っているセレナとスピナの頭を優しく撫でると、むにゃむにゃ言いながら二人の口角が僅かに上がる。

 可愛いなぁ……自分が子供好きだったとは意外だわ……

「なーに父性刺激されて慈愛に満ちた父親感出してるですかあなたは!! こっちは我が子に会う暇すらない位仕事してるっていうのに!!  第一この子達だってあなたの近衛なんでしょう?!  職務怠慢以外の何物でもない!!  秘書官も黙ってないで何か言ってやってくれ!!」

 オニキス、柘榴、セレナとスピナはどうせ俺以外の命令なんて聞かないので迷惑かける位なら近衛として側に置くことにして、アンジェは秘書官とした。

 俺に散々至近距離で唾を飛ばした後、同意求める視線を右側に控えるアンジェへと向けた文官長に、彼女はいつも通り抑揚なく無表情に冷めた態度で応対する。

「それは聞き及んでいる仕事の範疇から逸脱しておりますので対応しかねます。そう言った事をソレにお望みでしたらショウ様に判断を仰ぐ必要がございますので、先程伺った話をお伝えした方がよろしいでしょうか?」
 いや同じ空間に居るし聞こえているんだが……

「すぐそこにいるのに?!  君は何故そんなにも融通が効かないんだ、そこは臨機応変にだな……」

「臨機応変にとの事ですが、そう言った事をソレにお望みでしたらショウ様に判断を……」

「あーもういい!!  もういい!! やめてくれ!!」
 文官長はデスクをバンと叩いて頭を抱えてしまった。

「お疲れ様です」

「誰のせいだと思ってるんですか!!」
 再度彼がデスクを叩くと、ティーカップからお茶が零れ、イレスティが急いでデスクを拭く。
 零れ落ちそうな豊満な胸をのっしりとデスクに乗せながら拭く姿が何ともそそる。

 文官長、いいぞ、もっとやれ!
 彼女のけしからんボディに仕事を中断させられる事は多々ある。

 アンジェを秘書官にしてからという物、仕事の効率が格段に上がった事により、イレスティの負担が減ったので彼女も喜んでくれるだろうと思っていたのだが、謎にアンジェをライバル視しているようで一方的に静かーに火花を散らしていた。

「ふぅー。オニキス、少し落ち着いてくんなまし。こなたの文官長が居ないとわっちの愛しき方が困りんす。殺してしまいんしたら、一生口を聞いてもらえないかもしりんせんよ?」
 俺の後ろに控える柘榴が、開けた着物の胸元から取り出した煙管で吸いだした煙をオニキスに吹きかけながら呆れた口調で彼を諭す。

 彼女に蜷局を巻いている猛毒の蛇骨は現在着物の柄の一部になっているので間違って誰かを毒殺する事はない。

 むしゃぶりつきたくなる艶っぽくて瑞々しい唇から吐き出した煙は、煙草の様なビター香りではなく、とても女性らしいお香の匂いで、その煙には少量ならどうやら心を落ち着ける効果があるらしく、興奮していたオニキスが冷静になっていく。

「すまない柘榴。頭に血が上ってしまっていた。我が君に掴みかかる等という所業を見逃すのはこの翼を引きちぎられるよりも辛い事だが耐えるとしよう。何故なら、我が君に一生口を聞いてもらえない等という地獄の苦行すら生温く感じるお仕置きに耐えられそうもないからだ!」
 キリ顔で言うの止めろな?! イケメンの無駄遣い止めろな?!
 お前はどんだけ俺の事好きなんだよ……BL属性は俺にはないからな……

「ハムハム……キュ、キュイキュイ!」
 美味しいよ、ありがとうご主人様、と言わんばかりに両手で小さな鉱石を抱きかかえてむしゃむしゃと頬張りながら、つぶらな瞳でウインクを飛ばしてくるシトリンが最近の癒しだ。

 両脇にはメイドと秘書官、足元と後ろに近衛の四人と肩に一匹、これが最近の執務室での布陣である。

 勿論みんなのたまり場なので女性陣も集まっており前より一層賑やかになってしまっていた。

「でも悪い事ばかりじゃなかったでしょう? ほら、うちってフララとルチルの眷属に頼ってばかりで軍部がボロボロだったじゃないですか? これでやっとまともに機能しますし」

 街の外の守りはフララとルチルの眷属が担当していたが、ベリルはエクラン南の荒野に、イオは西に沼地を自分で作って住み着いた事で彼らの助力も得られるようになり、より強固となった。

「新たに兵を募集したところ、領内外から3000程集まったので、適正を見極め、魔術指南役のミント、弓術指南役のウィオ、剣術指南役のロイに其々教育を任せてますがすぐには使えませんよ。軍部のトップは未だ不在ですし」
 ロイにトップになってもらって率いて貰うつもりだったのだが、面倒臭いと鼻をほじりながら一蹴されてしまったのだ。

「うっ……騎士団の方達だって治安維持に貢献してくれてるじゃないですか」

「ええ確かにそうですが、あれはルーメリア殿下の私兵でしょう?  今ではブイズ騎士団改め、プリンセスガード等と言うファンクラブの様な組織ですからな」
 いいじゃないか、ルーの物は俺の物で逆も然り!!
 にしてもあいつら一日中数人でルーに張り付いてるせいで隠れてイチャイチャするのも大変なんだよなぁ……

「後あれですよ、技術部も出来ましたしこれからエクランは発展しますよ!」
 ペネアノから移って来た人材は技術面に優れている者が多く、錬金術師のマホーンを頂点とた技術部なる物を立ち上げた。

「初期投資の額がバカになりませんがね。まぁそれは採掘量の10%で補えなくもないですが」

「それにタイツ以外に特産品も出来たじゃないですか」

「ウイスキーの事ですか?  香りも味も確かに良いですが出来上がるまでに何年かかるんですか……  あなたの魔法があるからなんとかなっただけで今後うまく行くかどうか怪しいですね」
 ブイズ騎士団達の手荷物の中にはこの世界では珍しい蒸留酒が入っており、ワインの空き樽に入れて時魔法をかけて15年ほど経過させてみると、透明だった液体が芳醇な香りを漂わせる琥珀色の液体へと変化したのだ。

 どんな本でも読んでおくものだ、まだまだ改良は必要だが一応形にはなったのだから。

 この世界には蒸留酒はあれど、好まれる事は極稀で、好き好んで飲むのはブイズの人間位らしい。ブランデーなんかも作ればかなりの利益が見込めるだろうし、どうやって食い扶持を稼ぐか不安になっていたブイズの民にはウイスキー産業を担ってもらう事とした。

 エクラン特産のえちえちなタイツを肴に、エクランのウイスキーを傾ける、最高だ!
 それをエクラン観光の醍醐味にしていこう!

「それにここの領主だって名乗ってませんし多分バレてないですって、ルーは見られたかもしれませんけど……」
 文官長は俺の楽観的な言葉にため息を吐き眉間に更に深いシワを作る

「帝国の情報網を甘く見ない方がいい、今は知られていなかったとしても直に知られる事となるのは明白。そうなったら必ず報復に来ますよ。私はね、初めは国王陛下に建国を手伝ってやれと言われて嫌々来たのですよ」
 遠い目をしながら優しい表情を浮かべ文官長の独白は続く。

「ですが、最近はここの生活が気に入っています。建国した後、リールモルトには帰らずこの地で骨を埋めようと思う者も多く、私もその1人です。なのに……」
 優しかった表情が一変、拳を強く握りしめ、コメカミに青筋を当ててこちらに向き直る

「何故領主自ら邪魔をするですか?!  馬鹿なんですか?!  死ぬんですか?!」
 改めて俺のしたことに怒りがこみ上げて来たようで、またもや胸倉を掴まれた……
 後でオニキスが怒りを堪えているのがヒシヒシと伝わるが、柘榴が何とか宥めてくれている様だ。

「大丈夫です文官長様、私が必ずご主人様を導いてみせますのでお任せ下さい」
 そう言って頭を下げたイレスティの胸がぷるんっと揺れた。

「ソレも僭越ながら協力させて頂きます」
 同じようにアンジェも軽く頭を下げるとアンジェの胸もぽよんと揺れた。

「文官長、いつもご苦労様。ここはもう私の故郷でもある。頑張って守る。だから文官長はいつも通り働いてくれればいい。」

 ルーが頼もしい言葉と共に軽く胸をトン叩く……が前の2人よりも大きな動作だったのにも関わらず何も揺れなかった。

 ルーに声を掛けられた文官長は慌てて俺から手を放し、ルーの前で跪く。
 俺との対応の違いが凄い……

「勿体なきお言葉でございます。ルーメリア殿下がそう申されるのでしたら私目は何も言う事はございません。ですが何故浮かない顔をされてらっしゃるのですか?」
 やめて?! 今そこデリケートゾーンだからやめて?!

「文官長……それ以上はやめてやって下さい……」
 最近のルーに胸の話題はタブーだ。個人的にはスレンダーですらっとしたイメージの彼女には大きな胸は似合わないと思うので今の体型が理想だと思う。

 と言ってもコンプクレックスとは得てして他人には理解されない事が多い物でもあるけど。
 にしても長らくリールモルト王家に仕えているせいかルーの言葉なら何でも受け入れやがるな。

「それでこれからの領主様のご予定を聞かせて貰っても?」
 ルーの言葉に落ち着きを取り戻した文官長の目がすっと鋭くなり、俺を射ぬく。
 ここで嘘を付くのは逆効果だな。

「サンレヴァンに行こうと思ってますよ、同盟なんて組めたら心強いですし」

「最早外に出る事を隠す事すら止めてしまわれたか。まぁ影武者を用意してくれるならいいでしょう」
 むしろそっちこそ知ってて知らない振りするんだ……マジで俺が領主やる意味あるのか?!

「サンレヴァンと言えば精霊学園でも有名ですな。大精霊様に関する書物も豊富にあると聞いておりますし、今後のエクラン発展に大精霊様の存在は……」
 文官長の言葉等などはもう俺に耳に届いてなくて、興奮を押さえつけておく事が出来ず……

「学園編キターーーーーーーー!!」
 ついつい両手を上げて叫んでしまっていた……

「はぁ……これが皆さまが仰っている持病というやつですな。行くのは構いませんがその代わりり同盟なりなんなりこちらにとっていい話の一つや二つ持って帰って来て下さい。出ないとリールモルトに帰らせてもらいますから」

「お願い止めて! 文官長マジでやめて!」
 彼が居なくなったら仕事に殺されてしまう……

「それじゃあ誰が一緒に行く?」
 俺の言葉が彼女達に届いた時、一瞬であり得ない程の緊張感が張り詰め、この後の戦いが苛烈を極める物だという事を予期させた……
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