蒼炎の魔法使い

山野

文字の大きさ
129 / 138

第百二十四話 お口にチャック

しおりを挟む
「正義と共に歩む者ドリン、よく似合ってるよ」

「本当?!  私も結構良いなって思ってるんだぁー!」

「マジか……冗談のつもりだったんだけどな」
 リンデは今、首から下の全身ピンクのタイツにブーツ、それにふざけてるとしか思えない仮面をつけ、俺の心にもない言葉に嬉しそうに声を弾ませた。

 どう見ても戦隊モノの衣装にしか見えないんだが……
 前から思ってたけどリンデはセンスが絶妙に悪い。

 目鼻立ちが整っていて少し勝気な顔立ちに、芯がりながらもふわっと柔らかいダークブラウンの髪の彼女が美人なのは揺るぎない事実なんだけど、聖女の装い以外の時なんかは野暮ったくて、かなり損してる。

 社会人になっても高校のジャージを寝巻きに使うし、ショップ店員の口車に乗せられて、誰にも選ばれなかった売れ残りでも本気でオシャレアイテムだと信じて着用するタイプの人間だろう。

 まぁそういう垢抜けてない所も可愛くて好きなんだけど……

 にしても……形が良くて張りのある胸や、引き締まっていながらも柔らかさを失っていない曲線的なボディラインがハッキリ出るこの格好は、中の人を知ってるだけにかなり目に毒だ。

 そのタイツになってぴったり密着したい!!

「ねぇ、後ろ上げてくれない?」
 リンデは恥じらいを含んだ声色でそう告げた後、挟まない様に少しウェーブかかった髪を左手で片方に寄せ、右手でチャックを指差す。

 露出された艶のある白いうなじは魅惑的で、むしゃぶりつきたい衝動を堪えるのがかなり辛い。

 そして俺は気付いてしまった、リンデがノーブラだという事に……

「……行くよ?」
 腰の辺りからゆっくりとチャックを上げて行くと、予想通り張りのある豊満な胸のせいで生地に余裕がなく、前方に押し出す力がチャックの進行を激しく阻む。

 確かにノーブラじゃないと無理だな、ルーやフララだったら何の抵抗もなく上がるのに……

「んっ……あっ……ちょっとキツイかも……」
 声だけ聞いたら別の場面を思い浮かべてしまいそうな程甘ったるい声がリンデから漏れる。

「ねぇちょっと待って……いきなりじゃ入らないよ……もう少しだけ慣らしてから……」
 何これ?!  俺何で降ろす方じゃなくて上げる方に興奮してんの?!

「もっと胸を持ち上げて押し込めば入るんじゃない?」

「こ、こう? んっ?! 後ちょっと、後ちょっとで入るよ……だからゆっくりして……」
 だから何なんだよこの変な気持ちは!! 
 着てしまえば全く欲情するはずもない恰好なのに、着せる時はこんなにもそそるとかありなのか?!
 自分の胸を揉みしだいて感じてるエッチな女の子にしか見えないぞこれ……

 そしてリンデの手伝いもあって無事に豊満な胸はタイツ内に収まり、チャックが完全に上まで上がった

「ありがとう、何か恥ずかしかった……」
 いや、今の格好のがよっぽど恥ずかしいけどな……
 顔は見えないが首筋は赤くなっていて、とても照れているのがよくわかる。

 そんな彼女が可愛くてそっと後ろから手を重ねてみると、一瞬ビクンと硬直したけど、それは嫌がるそぶりじゃなくて、単に驚いただけみたいで……戸惑いながらもそっと指を絡ませてくれた。

 彼女との関係は少しずつだけどゆっくりと確実に前進していると思う。
 それはじれったくもあるけど、ずっと夢心地の様な幸福感を与えてくれる。

「あー!!  朝からイチャイチャしてるー!!」
 中の人を知りながらリンデの茶番に付き合っていると、眉間に少し皺を寄せて、頬を膨らませたジルの恨めしそうな声が耳に届いた。

「イ、イチャイチャなんてしてない!」
 シュタッと一瞬で俺から距離を取り少し上ずった声で否定しているが、動揺しているのがまるわかりだ。

「全くじれったいわね貴方達、見てるこっちが恥ずかしくなってしまうわ」

「ふわぁ……おはようお兄ちゃん……そしておやすみなさい……」
 呆れた口調で入って来たのはフララで、エメは起きて来たと思ったらすぐに俺の中に入って二度寝を決め込んだ。

 西城門での防衛線に参加するのは俺とフララ、リンデにイオ、ジルにオニキス、シトリン。エメは戦力外で良いだろう。
 もう大丈夫だとは思うが何があるかわからないので、何班かに分かれてペネアノの防衛に当たっていた。

「我が君と御妃様方のお戯れを邪魔する無粋な輩がこちらへと迫ってきております。我が君に対して何たる無礼、万死に値します。私目が殲滅してきてもよろしいでしょうか?」
 右手を地に着け跪いて物騒な事を言っているのはオニキスで、天眼石の様に幾つかの輪郭を持つ特徴的な瞳をキラキラさせて俺の指示を待つ。

「だから殲滅じゃないって……今回は時間稼ぎに付き合うだけだから!」

「我が君と御妃様方がそれでよろしいのでしたら、思う所はありますが私目も堪えましょう」
 御妃様という言葉には皆反応がそれぞれ違う、フララは動じてないふりをしているが明らかに口元は緩んでいるし、リンデは耳まで赤くしながら親指をクルクルさせ聞こえていない振り。

 そんな中ジルは何故か悲しそうな顔をしていた、私は違うって怒るなり否定するならわかるけど、悲しみに満ちたその表情から彼女が何を考えているのか全く理解出来なかった。

「小娘、小僧、準備は良いか?」
 イオの威圧的な声が場の緊張感を高まらせる

「愚問ね、自分の心配でもしてなさい」

「我が君の為、お役に立って見せましょう」

「「「【眷属召喚】」」」
 沼からは蛇達、骨で出来た巨大な両扉からはアンデッド達、そして……

 大量の黒い羽と共に現れたのは整った顔立ちで、ビシっと執事服を着こなした灰色の翼を持つ男女。
 ハルストルス公国との戦いで奪った大量の命を使って召喚した約300人の眷属達は彼の前に一斉に跪いた。
 美男美女の統率の取れた動きはそれだけで壮観だ。

「お前達は我が君の下僕だ。その命、我が君の為に使え」
 オニキスの容赦のない命令に何の疑いもなく声を揃えて返事をした彼、彼女達の敬意を込めた視線が一斉に俺へと注がれるが正直勘弁してほしい……

 ごめんけど俺ただのゴミだからね?!

 こちらの準備が整った所でリンデが【セイントサークル】を展開し、戦いが始まった。

 といってもお互いが本気で戦っている様に見えるだけの無意味な物なのだが……
 そうして二日目、三日目と日が経つにつれて顔馴染に近い者まで出来た。

「今日こそはその禍々しい大蛇を倒して見せましょう」
 イオの頭の上に乗っている俺に声を掛けて来たのはグスタフという槍使いだ。
 軍略などに詳しくない俺達の防御は毎回簡単に突破され、すぐに本陣へと辿り着かれる。

 時間稼ぎとはいえ決して手を抜いている訳ではないのだが、毎度あの手この手で突破してくるのは流石としか言いようがない。

 自分達の能力の高さに依存した力押ししか出来ない俺達には導いてくれる軍司が必要だな、じゃないと帝国なんて攻めてきたら間違いなく終わりだ。

「ふん、驕るな小僧。お前達は主殿の裁量で今生かされてるだけだ」

「そんな事はわかっていますよ。だからこそここに来る必要がある」
 彼はかなり強い、精霊化して水と土系の精霊魔術と槍術を組み合わせた攻撃は確かに強力なのだが鋭い突きはイオには効果が薄いので相性が抜群に悪い。
 彼の本当の目的は対話だ、どうやら監視用の精霊が辺りを飛んでいるらしく明言こそしなかったが、察するに彼やその父は革命軍という危なっかしい集団の方に付いているらしい。

 そして戦いが終わったらサンレヴァンに来て協力をしてほしいという事を戦いながら闇に伝えて来るのだ。

「ほう、小僧。この数日で腕を上げたな」
 毒の滴る牙を使ったイオの鋭い噛みつきを、槍で綺麗に受け流して反撃してきたことに少しイオが驚いた様子で賛辞を贈った。

 確かに数日間でかなり強くなったもんな、俺もイオ道場通おうかな?

「良い相手に巡り逢えたので、ですが、どうやらここ迄の様です」
 何かの合図と共にサンレヴァン軍が速やかに退却してくが、その流れとは逆行して近づいて来る人影が何人かを視界に捉えたので、イオの頭から飛び降りてその相手を待った。

「父上、こちらがあの強力な魔物達の主であるショウ殿です」
 グスタフの紹介され少し前に出てのは、青い髪が少し後退した40代のダンディーな男だ

「お初にお目にかかりますショウ殿。今回はしてやられましたな」

「いえいえ、軍略もわからない素人ですからかなり翻弄されましたよ。実力者を全て出されていたらどうなっていた事やら……」
 実際全戦力が彼の指揮の下で動いて居たらどうなるのか想像が付かない。

「確かにただの力押しでしたな。そのまま知恵等つけないで頂いた方が我が国の為でもあるのですがね」
 そう言ってお互いに笑い合っていると黒い翼をはためかせて俺の隣に着地して即座に跪いた

「我が君、敵軍が退却していきます、追撃致しますか?」

「その黒翼の者が率いる部隊には苦戦を強いられましたよ、まだ力を隠している様ですし末恐ろしいですな」

「大丈夫だよオニキス。もう戦いは終わりだから。ってそんな怖い顔するな……」
 どうやら馬上から俺に話しかけているのが気に食わないようだ……
 こいつのぶっとんだ忠誠心はたまに扱いに困る。

「あら、ようやく終わったの? だったら早く帰りましょう、何日私に我慢させる気なのかしら?」
 虎型のアンデット、ニコレーナから降りるなり体を摺り寄せ、恍惚とした表情で見上げる彼女に腕を回すとビクンと反応し、たった数日夜の相手をしなかっただけなのにかなり欲している様子で体は火照り、すぐにでも全身で受け止めれる状態となっているのがよくわかった。

 余りの愛おしさに空いている手で頬を撫でると親指を艶めかしい舌使いで音を立てしゃぶり出す。
 そんな可愛い表情されたら俺だってやばい……【転移】で飛んですぐにでも……

「ね、ねぇちょっと! 私も居るの忘れてないでよね!」
 間一髪理性が保てたのはいつもの様にツインテールを揺らしてプクーっと頬を膨らませたジルの声が現実へと引き戻したから。

「俺だっているんだからな! その……そういういやらしい事は帰ってからにしろよな!」
 慣れない男口調を使う全身ピンクタイツのおかしな奴、リンデだ。恰好自体は余りにおかしいのに、ボディーラインがくっきりと出ている事によりスタイルの良さが一層際立っていた。
 普段の聖女の装いはゆったりとしていて抜群のスタイルを拝めることがないだけに、どうしても目が奪われてしまうが、恰好が恰好なだけに欲情はしない。

「北西の時は世話になったな紫髪の女と仮面の変なやつ! 仮面の奴はもっと変になっているが……」
 フララは軽く一瞥してから軽く首を傾げ、興味を無くした様に再度俺の顔を見上げていやらしい手つきで体を撫でまわし、首筋に舌を這わせてくる。彼女の記憶に彼の存在はない様だ……

「ショウ! 私のこの格好って変なの?! でもショウ似合ってるって言ってたよね?! 嘘つき嘘つき!!」
 フララとは反対側に来て仮面をずらして怒り心頭の表情でポカポカと可愛く俺を叩いて俺を断罪しようとするが、周りにはじゃれているようにしか見えてない様で……

「ねぇ何で無視するの……何で構ってくれないの……私の声届いてないのかな……しんじゃおっかなー……ほら手首切っちゃうよ? いいの? 本当に本当だよ?!」
 ほら変なスイッチ入ちゃったよ……
 バールの様な物の鋭利な部分を手首に当て、ハイライトの消えた目でジルがちらちらとこちらの様子を伺う仕草は構ってちゃんのそれだ。

 肩に乗っているシトリンは全く気にする様子もなくいつもの事だと眠そうにあくびをした後丸まって眠りについていた。揺れる肩の上で寝るとは器用な奴。

「全く騒がしい小娘共だ、主殿、わしは先に戻るとしよう」

「助かったよイオ、またよろしく」

「いつでも呼ぶと良い、いつでもはせ参じる。では」
 そう言って六首の大蛇は沼へ沈んで行った

「ま、まぁそういう訳なんで……今回は引き分けっていう事で……」
 いつまでの出口が見えてこないので、とりあえずわちゃわちゃする女性三人を無視してダンディーなおじさんへと話を振った

「えぇ、その様ですな。今回は退却しなければなりませぬが、やられた事を忘れません。覚えておくと良いでしょう、今回の借りは必ずお返ししますので。大精霊……と言えばわかりますかな?」
 この場合の借りはお礼の意味と取って間違いないだろう。
 大精霊の情報を何か持てっているのは事実みたいだし、落ち着いたら行くか、サンレヴァン。

「……わかりました、それでは……【転移】」
 ショウ達一行が一瞬でその場から消え、騒がしかった場が一瞬で静まり返り残されたのはサンレヴァン軍の数人だけとなる。

「い、一瞬で! 一体彼は何者なのでしょうか父上」

「わからん、だが、あの大蛇、アンデッドの女、黒翼の男と並々ならぬ戦力だ。それに恐らく他の場所にも人員を割いている故あれが全戦力ではだろう」
 一瞬で消えたショウ達を見て驚ているグスタフを尻目にハミルドは冷静にショウ達の戦力分析をしていた

「勘弁してくれよハミルド、あのクラスの相手が後どれだけいるってんだ? ブラックカーズドラゴンゾンビとリバーススカルドラゴンとやり合うのだって一苦労なんだぞ? そんなに戦力がいるならそれこそ帝国とだって渡り合えるんじゃないか?」
 頭を抱えて間抜けな声をだしてるのはフラミレッラとの戦いに敗れた指揮官だ

「現状では不可能でしょうね、個々の能力は知っての通りかなり高いですけど、大局を見極めて指揮する者がない。戦いでは強者に違いないですが、戦争となると素人ですよ」

「まぁ俺達そんな素人に見逃してもらったんだけどな」
 グスタフは自分の発言と結果が一致しない事に溜息を吐いた

「ぐうの音も出ない程その通りですね。そしてやはり一番はあの黒髪のショウという男。彼の放つ魔術は見た事も聞いた事もないものばかりで、扱う剣技の異質。そして彼には攻撃の一切が通用しませんでした」

「あんたがそこまで褒めるとは珍しいな、攻撃が通用しないというのは結魔術か何かか?」

「恐らく、肩に乗っていたあの小さき魔物のせいでしょう。魔術や攻撃が当たる直前にその魔物の角が光り出し、彼に届く前に阻まれるので。それだけではなく【選命結界】も展開してました。何度死んで蘇ったかわかりませんよ」
 彼が飛躍的に強くなったのは死んでも蘇るという結界が張ってあったので、何度も強敵相手に立ち向かう事が出来たからだ。

「グスタフ、それは事実か? あれは結魔術師を何人か集めて時間をかけて詠唱してやっと展開きる代物なのだぞ? それを何度も?」

「はい父上、事実です、この身で何度も経験しましたからね。恐ろしいですよ、味方にかけられたのならともかく、あの魔術の本質は一度全員の命を奪っている事ですからね」
 試合等で使われるこの【選命結界】という魔術は死んでも蘇る事が出来る便利魔術と思われているが本当は違う。結界内にいる者全ての命を一度奪い、命の使い道を術者に委ねるという術だ。
 命を奪うにしても、返却するにしても効果は術者以外の全員に及び、奪う時も、返す時も全員一緒となる。

「じゃあ、あのネズミみたいなもん一匹うちに送り込まれて【選命結界】を何回も乱発されたら……」

「怖い事言わないでくださいよ……流石にあの小さい魔物一匹で動くことはないでしょう。それ以外にも【セイントサークル】の範囲や質から言ってあの仮面の者もかなり上位の聖職者、通常あのクラスの者が誰かと行動を共にするなどという事は滅多にないですし、どこかの国と通じてる可能性もありますね」

「ダルシエル、あるいはさらに東かもしれん。まぁ良い今は。エサは撒いたのですぐに会う事になろうて」
 大精霊という言葉に食いついたショウの顔を思い出し口角を上げたハミルドは、本国へと向けて急いで馬を走らせるのであった……

 ◇  ◇  ◇  ◇

 俺達四人がペネアノに戻るとフララがしきりに袖を引っ張るので、済ます事を済まさないと収まりが付かない彼女の為……いや俺の為に二人でしれっと【転移】で飛んだのだが……

「ここも久しぶりね……今日はそんな気分だったの? 初めて……よね? 外は……」
 エクランの寝室に飛ぶはずが飛ぶ直前のフララのいやらしい手つきに反応してしまい、紅い月が夜空を彩る常闇の森に飛んできてしまったみたいだ。

「違うよ、ただ間違えただけ、もう一回飛ぼうか」

「……ここで……いいよ……」
 俺がそういうとギュッと抱き着いて、潤ませた蒼瞳で見上げ、少し恥じらいを持たせた声色でそう発した彼女の言葉は、俺の理性を吹き飛ばすには十分な過ぎる威力を持っていた。

 荒々しく唇を奪い大樹に手をつかせ後ろから首筋に舌を這わせると甘ったるい嬌声が辺りに響くがここには誰も来ない。

「んっ……あぁ……いたいよぉ……」
 脱がすのが大変なので、ゴシック調の品ある服を短刀で軽く切ると勢い余って彼女背中に傷つけてしまい、血が少し流れ出た

「ごめんね……」
 切った所からビリビリと服を破ると彼女の雪の様に白く透き通った華奢な背中が露わになり、血が出ている所へと舌を這わせ後ろから彼女の慎ましい胸を揉みしだく。

「あぁん……ちょっと痛いのに気持ちいい……変な感じ……」
 傷口に舌を這わせる度にビクンと反応して背中に力が入るのが何とも劣情を掻き立てる。

「何か物凄くエロイね……」
 鼻で彼女のフローラルながらムスクに似た色気漂う香り堪能し、舌で少し鉄の味がする彼女の味を堪能し、手で彼女の吸いつく柔肌を堪能する。

「貴方がこんなにいやらしい女にしたんじゃない……ねぇお願い焦らさないで……どうしてイジワルするの? もうそんなに凄いのに……」
 甘ったるい声と共に振り返った彼女は、いつも強気で勝気で凛とした彼女ではなく、いじらしく、か弱く、可愛らしい。
 そんな誰も知らない彼女を見れるのは二人っきりの時だけだ。

 彼女のスカートをまくり上げるとお尻を突き出している事ではっきりと目視する事が出来る、透けたタイツの先にある下着。

 そんなの見せられて我慢なんて出来る訳がない。

 タイツを破り捨て湿った下着をずらす。
 この場面だけ切り取れば乱暴していると思われても仕方がない。

 引き裂かれて露出した背中は唾液と少しの血に塗れ、破られたタイツから露わになった下着をずらして強引に一つになっているのだから……

 口を塞いでる指の隙間からわずかに漏れるフララの蕩けそうな程甘い声が常闇の森の澄んだ空気に消えて行く……
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜

平明神
ファンタジー
 ユーゴ・タカトー。  それは、女神の「推し」になった男。  見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。  彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。  彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。  その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!  女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!  さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?  英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───  なんでもありの異世界アベンジャーズ!  女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕! ※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。 ※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。

唯一無二のマスタースキルで攻略する異世界譚~17歳に若返った俺が辿るもう一つの人生~

専攻有理
ファンタジー
31歳の事務員、椿井翼はある日信号無視の車に轢かれ、目が覚めると17歳の頃の肉体に戻った状態で異世界にいた。 ただ、導いてくれる女神などは現れず、なぜ自分が異世界にいるのかその理由もわからぬまま椿井はツヴァイという名前で異世界で出会った少女達と共にモンスター退治を始めることになった。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎

アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。 この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。 ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。 少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。 更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。 そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。 少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。 どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。 少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。 冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。 すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く… 果たして、その可能性とは⁉ HOTランキングは、最高は2位でした。 皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°. でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

神様、ちょっとチートがすぎませんか?

ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】 未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。 本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!  おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!  僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇  ――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。  しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。  自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。 へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/ --------------- ※カクヨムとなろうにも投稿しています

処理中です...