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6月
令和
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7月
滝のように打ち付ける雨
昨晩の大雨のお陰様で
現場が酷く荒れ後片付けに追われる朝
車に置きっぱなしだった携帯を確認する10時の休憩時間。
『ん？なんだろ。ねーちゃんからだ』
開くと10分前に着信が2件
｢おーい五十嵐。休憩だ事務所こーい。｣
｢すみません！！ちょっと表で電話してきます！！！｣
事務所の前で車のハッチを傘替わりにしカッパを脱ぎ
身支度をしながら携帯を肩に挟む。
プルル...
｢はいもしもーし｣
｢...｣
...
......？
...
......
｢...海？...今.....大丈夫...？｣
あ、
...何かあったな
普段の姉の声とは違う
震えたか細い声は
事の重大さを感じさせた。
｢ん。今休憩中。なにかあった？｣
｢...うん...うん......
...めん......ごめんね...｣
...
......
｢...あのね？...大事な話だからよく聞いてね？｣
｢うん。｣
......
は？
いや、信じない。
...？
まさか
｢...ごめん、雨の音で聞こえなかった
もう一度言ってもらっていい？｣
...
音が消えた。
世界が止まった。
雨が降り続いていた。
音の無い静止した
真っ白な世界
曇った空
雨だけが
ただ、雨だけが降っていて
何もかもが静止し
キンという耳鳴りが響いていた
............
...
......
｢おにぃちゃんが...
...みっくんが...梅林で...今朝農家の人が......"...
みつけ.........みつけてくれた...｣
姉のか細い泣き声混じりの言葉が
普段の明るい姿からは程遠く
事を知らせる
。。。すぐに...行かなきゃ。
光希が...
兄貴が首を吊ってしんだ。
滝のように打ち付ける雨
昨晩の大雨のお陰様で
現場が酷く荒れ後片付けに追われる朝
車に置きっぱなしだった携帯を確認する10時の休憩時間。
『ん？なんだろ。ねーちゃんからだ』
開くと10分前に着信が2件
｢おーい五十嵐。休憩だ事務所こーい。｣
｢すみません！！ちょっと表で電話してきます！！！｣
事務所の前で車のハッチを傘替わりにしカッパを脱ぎ
身支度をしながら携帯を肩に挟む。
プルル...
｢はいもしもーし｣
｢...｣
...
......？
...
......
｢...海？...今.....大丈夫...？｣
あ、
...何かあったな
普段の姉の声とは違う
震えたか細い声は
事の重大さを感じさせた。
｢ん。今休憩中。なにかあった？｣
｢...うん...うん......
...めん......ごめんね...｣
...
......
｢...あのね？...大事な話だからよく聞いてね？｣
｢うん。｣
......
は？
いや、信じない。
...？
まさか
｢...ごめん、雨の音で聞こえなかった
もう一度言ってもらっていい？｣
...
音が消えた。
世界が止まった。
雨が降り続いていた。
音の無い静止した
真っ白な世界
曇った空
雨だけが
ただ、雨だけが降っていて
何もかもが静止し
キンという耳鳴りが響いていた
............
...
......
｢おにぃちゃんが...
...みっくんが...梅林で...今朝農家の人が......"...
みつけ.........みつけてくれた...｣
姉のか細い泣き声混じりの言葉が
普段の明るい姿からは程遠く
事を知らせる
。。。すぐに...行かなきゃ。
光希が...
兄貴が首を吊ってしんだ。
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