【本編、番外編完結】血の繋がらない叔父にひたすら片思いしていたいのに、婚約者で幼馴染なアイツが放っておいてくれません

恩田璃星

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受話器の向こうから聞こえる光城の高笑いはとどまるところを知らない。
このままでは晴臣が怒りに任せて「ヨーロッパでもアフリカでも行ってやる」と啖呵を切りかねない。
そして、光城を怒らせればそれが現実になる可能性は大いにある。

折角再会できたのに、また離れ離れになるのだけは御免だ。

「あ…あの!今更ですけど、こんな光越の機密事項を、私が聞いちゃってよかったんでしょうか?」

晴臣の我慢の限界寸前のところで何とか口を挟むと、光城は漸く笑うのを止めた。

「もちろん。なった以上、晴臣は死んでも君を離さないだろうから、君ももう光城の…光越の創業者一族だよ。欲を言えば、うちは同族企業だけど、僕と志織は年齢的にもう無理だろうから、千歳ちゃんにはいっぱい子供を生んでもらって、その中から一人くらい晴臣僕たちの後を継いでくれる子が育ってくれると嬉しいな」

あっけらかんとしてはいるけれど、その口調に隠しきれない寂しさを感じる。
光城家の跡取りとして生まれ、生きてきた彼が失ったものは、私には計り知れないほど大きいのかもしれない。

なんてしんみりしていたら、

「ってことで、僕、色々準備が忙しいから、またねー!」

と、一方的に電話が切れてしまった。

本当に、晴臣が光越の社長にー?

改めて考えてみると、いくら創業者一族とはいえ、入社三年、しかも20代で社長就任だなんて、前代未聞じゃない!?
大丈夫なの!!?

不安になる私とは対象的に、当の本人は全く動じることなく、忌々しげにスマホをサードテーブルに追い払っている。

その姿を見て悟る。

ああ。
晴臣は、晴臣なら大丈夫だった。
光城より、誰より私が一番知ってるはずなのに。
心配して損した。

一人胸を撫で下ろしていると、背中にズシッと重みを感じ、耳元で尋ねられた。

「で?何人欲しい??」

「…へ?」

「子ども。宗一郎がいっぱい産めって言ってただろ?」

「…っ!?」

さっきの続きと言わんばかりに、後ろから胸を揉みしだかれ、体から力が抜ける。

「まっ、まだ…ぁっ、わかんっ、ないよぉっ!!」

「…だよな。俺もしばらくは千歳のこと独占したいから…二年くらいは中出し我慢する」

二回戦で散々弄られ、敏感になった胸の先端は、指先でクリクリと捏ねられるとあっという間に芯を持った。

「ぁっ、ちょっ、こんな…っ、朝から…!?」

「昨日約束しただろ?次は絶対見せてもらうって」

少し濡れた熱い塊を、何も身につけていない足の付根に挟んで前後に動かし、陰核をこすられると、頭が真っ白になった。
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