クレアの独白

群青

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奇想天外

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 やってきました秋
 秋と言えば文化祭
 聖クレリエント学園の文化祭といえば


「聖クレリエント学園祭」


 こう見えて、私は学園の行事が大好きなのです!!




 そう言えば、久美やクレアの人格問題は、深く考えないようにしました。
 ここにいるのは、どうしようもなく私で、それを証明できるのは私しかいないのです。
 こんな小難しい事を延々と考えるようなことは私にはできないのです。
 だから、考えません!!
 みんなもそれでいいって言いましたし!!
 存分に甘えてやるのです!!
 覚悟しているのです!!
 ということで、私は文化祭を楽しみにしています。




      ◇   ◇   ◇


「では、今から文化祭についての話し合いを始める。
 第一に、この文化祭は自由参加だ。
 やらないという選択肢もあるし、いつもAクラスは何もやらない。
 第二に、一年生は毎年劇をやると決まっている。
 これがきっかけで、女優になったことがあるやつもいる。
 だから、下手な芝居はするはなよ!!
 恥をかくぞ!!
 後、リチャード皇子は舞台にだすな!!
 騒がしくなるからな!!
 以上。
 じゃあ、後は第1席のやつで適当に決めといてくれ。」


 あぁ、まさかの丸投げですか。
 ここは、私の出番なのです!!


「では、ま「みんな~、別にやらなくてもいいよな~」なっ!!」
「どっちでもいいかなー」
「正直、めんどくさいよね」
「俺は、そんなことしてる暇はないな」


 この人は、何を言い出すのでしょう?
 やらない?
 そんなのありえないのです!!
 皆も皆なのです!!
 何故、やりたくないのですか!!
 こんな楽しい行事を!!


「どうして、やりたくないのですか!!
 最高の思い出を作るチャンスなのですよ!!」
「勉強しなきゃいけないんだよ、親のために!!
 まぁ、お前らみたいな貴族様にはわからないんだろうけど。」


 実は、このクラス半分が庶民で構成されています。
 クラス編成は、純粋な学力順であるので、稀にこういうことも起きるそうなのです。
 まぁ、つまり庶民派と貴族派でパックリと溝があいているのです。
 今まで、何も言い返してこなかったので、今回もおとなしく従ってくれると思ったのですが………
 これは、かなり厳しそうなのです。
 私は、反論できず、黙ってしまいました。


「もう、俺たち帰っていいか?
 どうせ、いつもAクラスは参加しないんだろ。
 じゃあ、今年も不参加でいいじゃないか。
 皆もそう思うよな?」
「そうだね」
「やっても俺たちに利益ないし」
「いつもやってないんなら……ね」


 私には、この人達を引き止める術がありませんでした。
 相談しようにもスフィアもクリスもここにはいません。
 どうしようと思ったその時でした。
 その声が聞こえたのは


「静粛に!!
 お前達が文化祭に参加したくない理由はよくわかった。
 だけどな、お前らそれだと後々後悔するぞ?」


 困っていた私を助けたのは、なんとリールでした。


「どういうことだ。
 何故、俺たちが後悔するんだ。」
「文化祭には、多くの貴族達がやってくる。
 これは知っているな?」
「あぁ。」
「つまり、庶民が貴族に唯一自分の存在を売ることができたる機会ということだ。
 劇を観ている多くの貴族達は、この場で自分の息子の教育係や乳母、護衛や側近を探しているのさ。
 どうだ?悪い話ではないだろ?」
「ふむ………
 そうか、それなら参加してやってもいいかな?
 だが、お金は出せないぞ。
 それに一つ条件がある。」
「なんだ?」
「俺たちを絶対に主役にするな。
 それと、俺たちは放課後に居残りはしない。
 それでもいいなら、やってやろう。」
「わかった。」


 いつの間にか、交渉は成立していました。
 リールは、こっちを向いて私の方を向いたと思ったら
 いきなり私の頭を叩きました。


「痛っ!!何すんの!!リール!!」


 私がリールを見上げると、リールはニヤッとして


「これでよろしいですか?
 お姫様?」
「ふんっ///」


 私はそっぽを向いてしまいました。
 だって、そうしないとこの真っ赤な顔がリールにバレてしまうのです。


「クレアは、意外と純情なんだな!!」


 と、隣でリチャード皇子が笑って言ってきました。
 恥ずかしかった私は、ついムキになって言いました。


「そんなリチャード皇子はどうなのよ?」


 その時、クラスのドアが勢いよく開き、誰かが飛び出してきました。


「リチャード、帰ろ!!」
「あぁ、スフィア。帰るか。
 今日はどこ行きたい?」


 リチャード皇子とスフィアは普通に和やかに話し始めたのです。
 いやいやいや、ちょっと待って!!
 もしかして、もしかして


「ねぇ、スフィア。
 リチャード皇子とは、一体どのような関係でございましょうか?」
「え!!言ってなかったっけ?
 リチャードも言わなかったの!?」
「いや、ちょっとからかうのが面白くて………」
「もう!!ダメじゃん!!」


 スフィアは、リチャード皇子と手を繋ぐと衝撃発言をしました。


「私達、婚約してます!!」

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