ある公爵令嬢のお話

Hani

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9 舞踏会の別室

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会場に入ってみると誰一人もいなかった。

流石に早すぎたみたいだ。でも観察をしたいから目立つのはごめんだ。

あ、そういえばご飯を食べる別室があったはずだ。基本的には舞踏会の後半になって仲良くなった人達が一緒にご飯を食べに行くのだが決まりではないので無視しよう。

部屋に着くとまだ準備中だったためスタッフが一人いた。

「準備中で申し訳ございません。ぜひ好きな物を食べたり、ゆっくりおくつろぎ下さい。」

「こちらこそ早く来てしまって申し訳ない。初めての仮面舞踏会なので雰囲気だけ見たいのだけど、まだ人が居なくてさすがに目立つのでこちらに来させてもらったわ。」

「なるほど。初めてでしたら気をつけた方が良い事がいくつかあるのですがお聞きになりますか?」

ものすごく助かる。何かあったあとでは遅いもの。

「ぜひお願いしたいわ。あまりまだ分かっていなくてね。」

「まずは大体の方が髪や瞳の色を変えていますので仲良くなった後に元の色を見た時に幻滅してしまう人がいます。」

「そういうこともあるのね。私も色を変えているけどだいぶ印象が変わるものね。なるべく目立たない見た目に変えてみたの。」

「あとは体目的で来る方がたまに居て、権力や男性だと力で無理やり……ということもあります。あなたはとてもお綺麗なのが隠せていないのでお気をつけください。」

「あら、ありがとう。あと他にはあるかしら?」

「そうですね。1番よく聞くのは身分の違いで実らぬ恋となってしまう方もいるみたいです。」

「そういうこともあるのね。教えてくれてありがとう、とても助けになったわ。」

「いえいえ。では残りの時間もお楽しみください。」

とてもいいことを聞いた。今聞いたことは気をつけなきゃね。

「うーん、私の場合は身分がかなり高くないとダメだからかなり難しいわね。困ったわ。いい人に出会えることを願うしかないわね。」

そんなことを考えているともうある程度の時間が過ぎていた。そろそろ戻っても大丈夫だろう。

よし、戻るか。
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