TRAVELER'Z NOTE

Page.8 「誘い、呆れ、そして路地裏。」

冒険10日目。イブ滞在3日目。

俺は船着き場に来てみた。海上都市とは言うが門番はいないようだった。
立て看板が立っていたので内容を見たが選挙の話だった。

「へぇ、、、明日選挙があるのか。」
「そうよ。」
「あぁ、、、えっと、、、酒場の・・・。」
「そうね。名前言ってなかったわ。ドルトスよ。」
「よろしく頼む。選挙ってなんだ？」
「この町の町長を西側の現町長である貴族側と東側の代表者で決めるのよ。」
「なんでそんなことをしてるんだ？決選投票ってことか？」
「まぁね。習わしだね。正直ないことでもいいと思うんだけど、明日は見ていくといいかもな。」
「それはどうして？」
「まぁ、面白いものが見えるかもしれないし。」
「そうなのか。じゃあ、見ていこうかな。」
「あと、その関係って言っちゃ悪いんだけど今日酒場やってないから。」
「そうなのか。わかった。あいつらにも伝えておこう。」
「よろしくね。」

一方そのころ。タイカとエノは・・・。

「これとこれだったらどっちが似合うと思う？」
「うん？まぁ、どちらでもいいんじゃないか？」
「はぁ・・・。まったくタイカはおしゃれとか気にしないわけ？あと、女の子とデートしたことないの？」
「余計なお世話だよ。」

「おぉ、ここで買い物してたのか。」
「あら、早いじゃない。ねぇ、リヒン。これとこれだったらどっちが似合うと思う？」
「うん？まぁ、どちらでもいいんじゃないか？」
「もういいや。あなたたちに聞いた私が悪かった。」

それから、俺らは昼食を食べに行っていた。

「へぇ？選挙ね。その選挙で貴族代表と市民代表が争うわけか・・・。」
「面白いことって何なのかしらね？」
「さぁな。まぁでも、面白いって言われたら行くしかないしな。見ておいた方がいいかもな。」
「じゃあ、明後日の昼頃には出発できるように準備を始めつつ、明日は選挙の当選発表を見るって感じでいいか。」
「そうだな。そうしよう。」

一方そのころ、イブ・西側の町長の部屋。

「で？この前言っていた３人組はどうなんだ？」
「はい、目立った様子はなく明後日には町を出るそうです。」
「わかった。あとは、あの女からの返信はあったのか？」
「いえ、そちらについては正式には来ておりませんが明日返事をするとは来ております。」
「まぁいいさ。明日には無理矢理にでも・・・。」

俺たちは、夕方に荷物を積み込んでおいた。

「そういえばさっき、受付嬢の子がなんか路地裏に入っていったのが見えたんだけど期のせいかな？」
「いや、俺も見えたから気のせいではないよ。」
「あぁ、俺にも見えたぞ。何かを持って出ていく姿も見えてはいた。」
「よかった。」

彼らがドルトスを見た路地の先では。

「これが例の物だ。本当にやるんだな。」
「はい、これで私は自由になります。そして、弟や家族を苦しめたやつらに痛い目を合わせて見せます。」
「そうか。弾丸には毒が塗ってある。急所を外しても２日は持たないだろう。」
「ありがとう。」