文字サイズ
小
中
大
特大
11 / 20
開拓者の見た夢
彼の者は殺した。
殺し回った。
殺し尽くした。
そこにあった生命全てを、その斧でもって刈り取った。
その姿に誰かが言い出した。
『死神』と。
自然を壊し、無慈悲に動けない命を摘み取る不届き者。
そうではない。そうではないのだ。
ただ良かれと思った。誰かがこれで救われるならと。
その結果、この木こりは捨てられた。
「理不尽だ」
ただ救いたかっただけで。
ただ力になりたかっただけで。
殺したかったわけじゃない。
終わらせたかったわけじゃない。
それでも、この土地にもう命はない。
生きているのは俺だけだ。
…俺も生きてるんだろうか。
果たして、死んだように生きるのは
『生きている』と呼べるんだろうか。
ガラス玉を通して朽ちた世界を覗き込みながら
自分の日々を振り返った。
「いや、今は目の前のことだ」
きっとガラス玉の向こう側に広がる世界が
彼の生きている世界。
彼の生きていた世界。
塞ぎ込む彼が、きっと知らない景色。
ーーああ、なるほど。
錆びない錻が錆びた理由がなんとなく分かった。
彼は、最も欲しがったモノを手放したんだ。
殺し回った。
殺し尽くした。
そこにあった生命全てを、その斧でもって刈り取った。
その姿に誰かが言い出した。
『死神』と。
自然を壊し、無慈悲に動けない命を摘み取る不届き者。
そうではない。そうではないのだ。
ただ良かれと思った。誰かがこれで救われるならと。
その結果、この木こりは捨てられた。
「理不尽だ」
ただ救いたかっただけで。
ただ力になりたかっただけで。
殺したかったわけじゃない。
終わらせたかったわけじゃない。
それでも、この土地にもう命はない。
生きているのは俺だけだ。
…俺も生きてるんだろうか。
果たして、死んだように生きるのは
『生きている』と呼べるんだろうか。
ガラス玉を通して朽ちた世界を覗き込みながら
自分の日々を振り返った。
「いや、今は目の前のことだ」
きっとガラス玉の向こう側に広がる世界が
彼の生きている世界。
彼の生きていた世界。
塞ぎ込む彼が、きっと知らない景色。
ーーああ、なるほど。
錆びない錻が錆びた理由がなんとなく分かった。
彼は、最も欲しがったモノを手放したんだ。
感想 0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
屈辱と愛情
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。