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第2章 藩主の務め
第11話 福の許し
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この日、久しぶりに岡岳の屋敷に藩主である黒峰善久、乳母の福、その娘の恵がそろった。
「昨日の藩主っぷりもなかなか堂に入ったものだったな」
善吉が善久として表に出る場がどんどん増えてきた。
家老を始めとした藩士達と言葉を交わし、多くの領民達の前にも立ってきた。
善久の褒め言葉に善吉は「ありがとうございます」と頭を下げる。
「ここまで来ると、もう誰にも見分けがつかないでしょう」
「ええ、本当に。わらわも見間違えるくらいですから」
福と恵も同意する。
善吉はうれしそうにしつつ、頭を下げた。
「こちらが順調であれば、もうひとつの方が気になるな…」
「はっ?」
善久は善吉と福を交互に見る。
「ほれ、夜の指南だ」
善吉は「ああ」と納得したが、福は恥ずかしそうにうつむいた。
恵は「そう、それです」と口をとがらせる。
「それなりに日にちが過ぎているが、どうなのだ?」
「はっ」
善吉は頭を下げる。
しかし返答は明確とならない。
「順調…では…ございます。…が、進めば進むほど、奥が広く深くなっているようで…」
「ふむ、具体的にはどうなのだ?」
「はあ、例えば先日より湯殿にて…」
「ぜ、ぜ、善吉っ!」
善吉が言いかけたところで、福が慌てて畳を叩く。
善吉はハッとして口をつぐんだ。
「うん?湯殿で、どうした?」
「あーっと、いや、その、湯殿で……交わりました」
しかし、そんな言い逃れは善久には通じない。
恵も疑わしそうに善吉と福を見据えている。
「単に交わったくらいで、福が慌てることもなかろう。違うか?」
「はあ、まあ、さようではございますが…」
善吉は言いよどむ。
「であれば、その、福の口から…」
「善吉!」
福が叫んだものの、善久と恵の目が福に向く。
「福、どうなのだ?」
「いえ、何も、その…交わっただけで…」
しかし善久と恵に詰め寄られた福が小声で答える。
聞いた善久と恵が、その場で立ち上がった。
「何!尻の穴で交わったと!」
「母上!それはまことですか!」
善久と恵が叫ぶと、福は「ひゃあああ」と顔を伏せて頭を両袖で隠し、足先をパタパタと動かした。
「善吉、本当に尻で交わったのか?」
ここまで来ると、善吉もごまかせない。小さくうなずいて答える。
「はあ、事実でございます」
善久も恵も悩ましげな顔をする。
「まあ、そうしたまぐわいもあると聞いてはおるが、その、善吉のまらは汚れなかったのか?」
善吉はしっかり首を振った。
「あ、その辺りは福がいろいろと気づかいしてくださいましたので…」
「ほほう」
「尻で交わる時に湯殿でと言うのも、福の勧めにございます」
また善久の目が福に向く。
「福、そうなのか?」
福は顔を伏せたままうなずいた。
「なるほどなあ…」
善久はうなずきつつ恵の方を見る。
恵は信じられないと言いたそうな顔で母親を見ていた。
『まあ、そうであろうな』
善久も小さな尻の穴に善吉の肉棒が入るとは思えなかった。
『あのように太くて長い善吉の…が、余の…尻穴に…入るだろうか…』
そう考えるだけで善久は尻の穴がむずがゆくなってくる。
しかし福や善吉の様子を見る限り、十分に楽しんでいるようだ。
「まあ、それはそれとして、だ」
「はっ?」
「そこまで進んでいるのであれば、そろそろ恵の相手をしてもよいのではないか?」
名前が出てきた恵も「うんうん」とうなずく。
「元より、寝所における指南も江戸におる正室や、側室である恵の相手を無難にこなすためのもの」
「ははっ」
善吉も元の役割を思い出した。
「そうして子を成すのも黒峰藩の藩主としての重要な務めだからな」
「その通りでございました」
そこで恵が「それなのに…」と口を挟む。
「母上ばっかりが善吉を独り占めして…」
その言葉を聞いて善久と善吉が「プッ」と吹き出す。
「笑いごとではございません!」
「ははは、すまぬな」
「こちらは、いつその日が来るのかと、心を決めておりましたのに…」
「うむ、そうか」
「でも、一向にお呼びがかからぬばかりか、母上だけがうれしそうに出かけていくのを見送るばかりで…」
そこで福が顔を上げる。
「べ、別にうれしそうになど…」
「いえ、うれしそうにしていたではありませぬか!化粧などもいつもより濃くって」
「いいえ、それは女の身だしなみとして…」
恵が恨めしそうな目を向けると、また福が顔を伏せる。
「まあ、そこまでにしておけ」
善久が仲介に入った。
「なあ、福、そろそろ恵の相手をさせてもよかろう」
福は顔を伏せたままうなずく。
「善吉はどうだ?」
「福がよろしいのであれば、それがしは構いません」
双方が承知したのを見て、恵の顔がパッと明るくなる。
「では、今夜から?」
顔を上げた福は小さくうなずく。
善吉も「はい」と答えた。
「うむ、では今夜は恵。その後は交互にでも相手をすればよかろう。よいか、善吉?」
「はっ、かしこまりました」
善吉はうやうやしく頭を下げた。
「では、家に戻って支度をしてきます」
早速とばかりに恵はその場を離れる。
残った福は善吉ににじり寄った。
「善吉、恵のこと、できるだけ優しゅうしてくだされ」
「ははっ、心得ております。それこそ福の指南の成果を披露できるかと」
善吉に言われて福の顔が赤くなる。
そんな福を見た善久が「あはは」と笑う。
「母親の顔になったり、女子の顔になったりと福も忙しいな」
「ああ、そんな…」
福は袖で顔を隠した。
「先ほどは交互にと言ったが、恵がなじんだ後には福と恵の2人一緒に、と言うのはどうだ?」
「と、殿!」
福がとがめるように言ったものの、善久の興味は尽きない。
「いや、そうした楽しみ方もあると聞くぞ」
「それは、そうでしょうが…」
「尻穴で交わった福であれば、何ほどのこともないのではないか?」
「ああ、殿、そんな…」
そこで善吉が止めに入る。
「そうした交わりもあるでしょうが、それがしは無理にとは思いませぬ」
逆に善久が善吉に聞いた。
「ふむ、善吉は嫌なのか?」
「嫌ではございませぬが、福や恵殿が嫌がることはしたくありませんので」
「ほほぅ、では尻穴の時はどうだったのだ?」
善吉は小さくうなずく。
「興味があることを伝えておいたところ、福から『まだ、したいか?』と聞かれまして」
「なるほど、そうだったか」
福が善吉の膝を何度もパンパンと叩く。
もちろん「それ以上話してくれるな」との意味だ。
しかし善久の興味が留まるところを知らない。
「福はどうだ?」
「どう…と申しますと?」
「母娘で善吉をよろこばせる。いや、善吉が母娘をよろこばせるのか…」
そんな様子を思い浮かべたのか、福は耳まで真っ赤になっている。
かろうじて「恵がよろしければ…」と小声で答えた。
「うむ、すぐにでもなかろうが、余から恵に尋ねてみよう」
そんな善久が考えていたのは、善久と福と恵母娘のことばかりではなかった。
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次回は、もちろん善吉と恵のムニャムニャ話です。
「昨日の藩主っぷりもなかなか堂に入ったものだったな」
善吉が善久として表に出る場がどんどん増えてきた。
家老を始めとした藩士達と言葉を交わし、多くの領民達の前にも立ってきた。
善久の褒め言葉に善吉は「ありがとうございます」と頭を下げる。
「ここまで来ると、もう誰にも見分けがつかないでしょう」
「ええ、本当に。わらわも見間違えるくらいですから」
福と恵も同意する。
善吉はうれしそうにしつつ、頭を下げた。
「こちらが順調であれば、もうひとつの方が気になるな…」
「はっ?」
善久は善吉と福を交互に見る。
「ほれ、夜の指南だ」
善吉は「ああ」と納得したが、福は恥ずかしそうにうつむいた。
恵は「そう、それです」と口をとがらせる。
「それなりに日にちが過ぎているが、どうなのだ?」
「はっ」
善吉は頭を下げる。
しかし返答は明確とならない。
「順調…では…ございます。…が、進めば進むほど、奥が広く深くなっているようで…」
「ふむ、具体的にはどうなのだ?」
「はあ、例えば先日より湯殿にて…」
「ぜ、ぜ、善吉っ!」
善吉が言いかけたところで、福が慌てて畳を叩く。
善吉はハッとして口をつぐんだ。
「うん?湯殿で、どうした?」
「あーっと、いや、その、湯殿で……交わりました」
しかし、そんな言い逃れは善久には通じない。
恵も疑わしそうに善吉と福を見据えている。
「単に交わったくらいで、福が慌てることもなかろう。違うか?」
「はあ、まあ、さようではございますが…」
善吉は言いよどむ。
「であれば、その、福の口から…」
「善吉!」
福が叫んだものの、善久と恵の目が福に向く。
「福、どうなのだ?」
「いえ、何も、その…交わっただけで…」
しかし善久と恵に詰め寄られた福が小声で答える。
聞いた善久と恵が、その場で立ち上がった。
「何!尻の穴で交わったと!」
「母上!それはまことですか!」
善久と恵が叫ぶと、福は「ひゃあああ」と顔を伏せて頭を両袖で隠し、足先をパタパタと動かした。
「善吉、本当に尻で交わったのか?」
ここまで来ると、善吉もごまかせない。小さくうなずいて答える。
「はあ、事実でございます」
善久も恵も悩ましげな顔をする。
「まあ、そうしたまぐわいもあると聞いてはおるが、その、善吉のまらは汚れなかったのか?」
善吉はしっかり首を振った。
「あ、その辺りは福がいろいろと気づかいしてくださいましたので…」
「ほほう」
「尻で交わる時に湯殿でと言うのも、福の勧めにございます」
また善久の目が福に向く。
「福、そうなのか?」
福は顔を伏せたままうなずいた。
「なるほどなあ…」
善久はうなずきつつ恵の方を見る。
恵は信じられないと言いたそうな顔で母親を見ていた。
『まあ、そうであろうな』
善久も小さな尻の穴に善吉の肉棒が入るとは思えなかった。
『あのように太くて長い善吉の…が、余の…尻穴に…入るだろうか…』
そう考えるだけで善久は尻の穴がむずがゆくなってくる。
しかし福や善吉の様子を見る限り、十分に楽しんでいるようだ。
「まあ、それはそれとして、だ」
「はっ?」
「そこまで進んでいるのであれば、そろそろ恵の相手をしてもよいのではないか?」
名前が出てきた恵も「うんうん」とうなずく。
「元より、寝所における指南も江戸におる正室や、側室である恵の相手を無難にこなすためのもの」
「ははっ」
善吉も元の役割を思い出した。
「そうして子を成すのも黒峰藩の藩主としての重要な務めだからな」
「その通りでございました」
そこで恵が「それなのに…」と口を挟む。
「母上ばっかりが善吉を独り占めして…」
その言葉を聞いて善久と善吉が「プッ」と吹き出す。
「笑いごとではございません!」
「ははは、すまぬな」
「こちらは、いつその日が来るのかと、心を決めておりましたのに…」
「うむ、そうか」
「でも、一向にお呼びがかからぬばかりか、母上だけがうれしそうに出かけていくのを見送るばかりで…」
そこで福が顔を上げる。
「べ、別にうれしそうになど…」
「いえ、うれしそうにしていたではありませぬか!化粧などもいつもより濃くって」
「いいえ、それは女の身だしなみとして…」
恵が恨めしそうな目を向けると、また福が顔を伏せる。
「まあ、そこまでにしておけ」
善久が仲介に入った。
「なあ、福、そろそろ恵の相手をさせてもよかろう」
福は顔を伏せたままうなずく。
「善吉はどうだ?」
「福がよろしいのであれば、それがしは構いません」
双方が承知したのを見て、恵の顔がパッと明るくなる。
「では、今夜から?」
顔を上げた福は小さくうなずく。
善吉も「はい」と答えた。
「うむ、では今夜は恵。その後は交互にでも相手をすればよかろう。よいか、善吉?」
「はっ、かしこまりました」
善吉はうやうやしく頭を下げた。
「では、家に戻って支度をしてきます」
早速とばかりに恵はその場を離れる。
残った福は善吉ににじり寄った。
「善吉、恵のこと、できるだけ優しゅうしてくだされ」
「ははっ、心得ております。それこそ福の指南の成果を披露できるかと」
善吉に言われて福の顔が赤くなる。
そんな福を見た善久が「あはは」と笑う。
「母親の顔になったり、女子の顔になったりと福も忙しいな」
「ああ、そんな…」
福は袖で顔を隠した。
「先ほどは交互にと言ったが、恵がなじんだ後には福と恵の2人一緒に、と言うのはどうだ?」
「と、殿!」
福がとがめるように言ったものの、善久の興味は尽きない。
「いや、そうした楽しみ方もあると聞くぞ」
「それは、そうでしょうが…」
「尻穴で交わった福であれば、何ほどのこともないのではないか?」
「ああ、殿、そんな…」
そこで善吉が止めに入る。
「そうした交わりもあるでしょうが、それがしは無理にとは思いませぬ」
逆に善久が善吉に聞いた。
「ふむ、善吉は嫌なのか?」
「嫌ではございませぬが、福や恵殿が嫌がることはしたくありませんので」
「ほほぅ、では尻穴の時はどうだったのだ?」
善吉は小さくうなずく。
「興味があることを伝えておいたところ、福から『まだ、したいか?』と聞かれまして」
「なるほど、そうだったか」
福が善吉の膝を何度もパンパンと叩く。
もちろん「それ以上話してくれるな」との意味だ。
しかし善久の興味が留まるところを知らない。
「福はどうだ?」
「どう…と申しますと?」
「母娘で善吉をよろこばせる。いや、善吉が母娘をよろこばせるのか…」
そんな様子を思い浮かべたのか、福は耳まで真っ赤になっている。
かろうじて「恵がよろしければ…」と小声で答えた。
「うむ、すぐにでもなかろうが、余から恵に尋ねてみよう」
そんな善久が考えていたのは、善久と福と恵母娘のことばかりではなかった。
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次回は、もちろん善吉と恵のムニャムニャ話です。
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