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第2章 風紀委員編
38. キチガイ
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あの夢はなんだったんだろう?
主人公補正? 物語を進めるための強制力が働いているのか?
それともアランの特殊能力なのか?
夢の場所へ向かう途中、いろいろと考えた。
だが、情報が少なすぎる。
考えたところで答えはでなかった。
学園街の端にある、人気の少ない場所に来た。
そこから先も体が覚えている。
なにかに誘われるかのように歩く。
地下に潜る。
じめじめとした感じが夢の中と一緒だ。
古めかしい扉を見つけた。
ゆっくりと地下室に入る。
すべてが夢でみた景色と一緒だった。
「下手な真似はするなよ? 間違って殺してしまうといかんからな」
黒ローブの男がテトラの首を鷲掴みにし、持ち上げている。
夢であって欲しいと願ったが、どうやら夢ではなかったようだ。
くそったれ。
……やるしかないじゃねーか。
瞬時に発火を発動する。
「グアアァァあっァァ!?」
男の体が燃え、テトラが解放される。
しかし、男はすぐに炎を振り払った。
「くそっ、誰だ!?」
男の被っていたフードが焼け落ち、顔が顕になった。
「あなたが犯人だったんですね」
「アラン・フォードか……なぜこの場所がわかった?」
黒ローブの男――サイモン・キラーが俺を睨んでくる。
「勘です」
まあそうとしか表現できんしな。
「勘だと? そんな話があるか。この学園は広い。勘でたどり着くわけがない」
いや、そんなこと言われても……。
本当に勘なんだからしょうがない。
やっぱ俺、ゲームの主人公だからかな?
色々と都合良くいくようになってるんだろ。
ご都合主義ばんざい!
「ミーアの件も先生が犯人なんですか?」
「……」
答えてはくれないようだ。
でも知ってる?
沈黙って、答えを言ってるようなもんなんだよ?
認識阻害の黒ローブ着ちゃってるし、あんた犯人決定だろ。
「――――」
突如、サイモンが動き出した。
それと同時に、俺は発火を発動する。
しかし、サイモンに軽々と避けられた。
「なるほど。これが噂に聞いていた無詠唱魔法か」
「知ってるんですか?」
「当然だ」
まあ別に隠してるわけじゃないから良いけど。
「なんでこんなことするんですか?」
やっぱり犯人の動機って聞きたくなるよな。
刑事ドラマでも犯人の動機が一番気になるところだから。
まあミーアとテトラに危害を与えた時点で、酌量の余地はないけど。
「聞いてどうする?」
「いや聞いてみただけです」
「兄妹だな……」
ん、どういうこと?
まあいいか。
「降参は……してくれませんよね」
「無論」
「では全力でやります。ちょっと火力強めでいくので、燃えないように気をつけてください」
俺はサイモンに向けて、右手を突き出す。
そして、魔法陣を展開させた。
――火球。
サイモンを軽々と飲み込めるほどの火球を作り出し、発射する。
「ッ……!?」
サイモンが横に避ける。
だが――
「クッ……」
体の一部が炎で焼け焦げていた。
「……あれがファイア・ボールだと」
サイモンが驚愕した様子をみせる。
続けて、俺はサイモンの足元に魔法陣を展開させた。
次の瞬間。
「――――」
空気が爆ぜた。
その威力は発火を遥かに超えている。
もはや爆発である。
ジャンに対して使った魔法よりも、さらに威力が上だ。
そういえばテトラは大丈夫?
ちらっと彼女のほうを見る。
無表情で俺を見ていた。
こんなときにも無表情って……なんかちょっと怖い。
すぐにサイモンに視線を戻す。
「……ッ」
サイモンの右半身が焼けただれていた。
剣が地面に落ちている。
サイモンがさっきまで握っていたものだ。
焼けただれた右手では剣を握ることもできまい。
「本当に嫌になる……お前のような天才は」
は?
知らんがな。
「私も同じだけの魔力量になれば、お前など容易く奢れるというのに」
それこそ知らんわ。
「もしもの話なんかしたら、虚しくなるだけですよ?」
与えられたカードでどう生きるかが人生だよ、先生。
これ、どっかのアニメで聞いたセリフなんだけどね。
まあ俺も「イケメンに生まれたかった」と思ってる時点で、同じ穴のムジナなのかもしれん。
「お前は知らんだろうがな、魔力は増大させられる。一時的にな!」
は?
どういうこと?
そんな話聞いたことないんだけど。
魔力量は生まれた段階で決められている。
一般的に10歳くらいまで魔力が増加していき、そこからはほとんど増えなくなる。
もちろん、個人差はあるけど。
「見せてやろう。私の本当の力を!」
サイモンがローブの中から短剣を取り出した。
どこかで見たことのある形をしている。
「あれは……魔力暴走を引き起こす魔法道具」
やっぱりこいつがミーア事件の犯人なんだ。
魔力暴走の短剣と認識阻害の黒ローブ、この2つで確信した。
「それで何をするつもりですか?」
あれ刺されたら、俺でもちょっとヤバそう。
さすがに魔力暴走したら、魔力を制御できる自信がない。
まあ刺されなければ問題ないんだけど。
サイモンが短剣を持っている手を動かした。
そして次の瞬間――
「――こうするのだ!」
サイモンが短剣を自分の腹に刺した。
「は?」
いやいやなにしてん?
なんで自分の腹に短剣ぶっ刺してんの?
こいつ、もしかしてキチガイだった?
主人公補正? 物語を進めるための強制力が働いているのか?
それともアランの特殊能力なのか?
夢の場所へ向かう途中、いろいろと考えた。
だが、情報が少なすぎる。
考えたところで答えはでなかった。
学園街の端にある、人気の少ない場所に来た。
そこから先も体が覚えている。
なにかに誘われるかのように歩く。
地下に潜る。
じめじめとした感じが夢の中と一緒だ。
古めかしい扉を見つけた。
ゆっくりと地下室に入る。
すべてが夢でみた景色と一緒だった。
「下手な真似はするなよ? 間違って殺してしまうといかんからな」
黒ローブの男がテトラの首を鷲掴みにし、持ち上げている。
夢であって欲しいと願ったが、どうやら夢ではなかったようだ。
くそったれ。
……やるしかないじゃねーか。
瞬時に発火を発動する。
「グアアァァあっァァ!?」
男の体が燃え、テトラが解放される。
しかし、男はすぐに炎を振り払った。
「くそっ、誰だ!?」
男の被っていたフードが焼け落ち、顔が顕になった。
「あなたが犯人だったんですね」
「アラン・フォードか……なぜこの場所がわかった?」
黒ローブの男――サイモン・キラーが俺を睨んでくる。
「勘です」
まあそうとしか表現できんしな。
「勘だと? そんな話があるか。この学園は広い。勘でたどり着くわけがない」
いや、そんなこと言われても……。
本当に勘なんだからしょうがない。
やっぱ俺、ゲームの主人公だからかな?
色々と都合良くいくようになってるんだろ。
ご都合主義ばんざい!
「ミーアの件も先生が犯人なんですか?」
「……」
答えてはくれないようだ。
でも知ってる?
沈黙って、答えを言ってるようなもんなんだよ?
認識阻害の黒ローブ着ちゃってるし、あんた犯人決定だろ。
「――――」
突如、サイモンが動き出した。
それと同時に、俺は発火を発動する。
しかし、サイモンに軽々と避けられた。
「なるほど。これが噂に聞いていた無詠唱魔法か」
「知ってるんですか?」
「当然だ」
まあ別に隠してるわけじゃないから良いけど。
「なんでこんなことするんですか?」
やっぱり犯人の動機って聞きたくなるよな。
刑事ドラマでも犯人の動機が一番気になるところだから。
まあミーアとテトラに危害を与えた時点で、酌量の余地はないけど。
「聞いてどうする?」
「いや聞いてみただけです」
「兄妹だな……」
ん、どういうこと?
まあいいか。
「降参は……してくれませんよね」
「無論」
「では全力でやります。ちょっと火力強めでいくので、燃えないように気をつけてください」
俺はサイモンに向けて、右手を突き出す。
そして、魔法陣を展開させた。
――火球。
サイモンを軽々と飲み込めるほどの火球を作り出し、発射する。
「ッ……!?」
サイモンが横に避ける。
だが――
「クッ……」
体の一部が炎で焼け焦げていた。
「……あれがファイア・ボールだと」
サイモンが驚愕した様子をみせる。
続けて、俺はサイモンの足元に魔法陣を展開させた。
次の瞬間。
「――――」
空気が爆ぜた。
その威力は発火を遥かに超えている。
もはや爆発である。
ジャンに対して使った魔法よりも、さらに威力が上だ。
そういえばテトラは大丈夫?
ちらっと彼女のほうを見る。
無表情で俺を見ていた。
こんなときにも無表情って……なんかちょっと怖い。
すぐにサイモンに視線を戻す。
「……ッ」
サイモンの右半身が焼けただれていた。
剣が地面に落ちている。
サイモンがさっきまで握っていたものだ。
焼けただれた右手では剣を握ることもできまい。
「本当に嫌になる……お前のような天才は」
は?
知らんがな。
「私も同じだけの魔力量になれば、お前など容易く奢れるというのに」
それこそ知らんわ。
「もしもの話なんかしたら、虚しくなるだけですよ?」
与えられたカードでどう生きるかが人生だよ、先生。
これ、どっかのアニメで聞いたセリフなんだけどね。
まあ俺も「イケメンに生まれたかった」と思ってる時点で、同じ穴のムジナなのかもしれん。
「お前は知らんだろうがな、魔力は増大させられる。一時的にな!」
は?
どういうこと?
そんな話聞いたことないんだけど。
魔力量は生まれた段階で決められている。
一般的に10歳くらいまで魔力が増加していき、そこからはほとんど増えなくなる。
もちろん、個人差はあるけど。
「見せてやろう。私の本当の力を!」
サイモンがローブの中から短剣を取り出した。
どこかで見たことのある形をしている。
「あれは……魔力暴走を引き起こす魔法道具」
やっぱりこいつがミーア事件の犯人なんだ。
魔力暴走の短剣と認識阻害の黒ローブ、この2つで確信した。
「それで何をするつもりですか?」
あれ刺されたら、俺でもちょっとヤバそう。
さすがに魔力暴走したら、魔力を制御できる自信がない。
まあ刺されなければ問題ないんだけど。
サイモンが短剣を持っている手を動かした。
そして次の瞬間――
「――こうするのだ!」
サイモンが短剣を自分の腹に刺した。
「は?」
いやいやなにしてん?
なんで自分の腹に短剣ぶっ刺してんの?
こいつ、もしかしてキチガイだった?
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