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4章⭐︎学園編⭐︎
ドワーフの里の門はどこにある?
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-side リアム-
「ダンジョン攻略は今すぐには無理でも、ドワーフの里には早めにいっておきたい」
『俺も賛成だぜ!』
今は放課後、ノアと従魔たちと一緒に会議をしている。
杖の上位互換である魔剣を手に入れるためにダンジョンに行くとか言い出した従魔達の気を逸らすために、学園の地下にあるというドワーフの里に行くことを提案しているのだ。
ドワーフは色々な武器や防具を作ってくれるという話だったからだ。
ちなみに、ノアには事情を話して手伝ってもらうことにした。協力者は多い方がいいからな。
それにしても、どうやってドワーフの里に行けるんだろう?
『ルーカス、シルバー、ヨルムンガルド。学園にドワーフの里へ通じる隠し通路があるみたいなんだけど、わかる?』
『調べてみるぜ!』
『まかせろ』
『やってみますね』
探しに行ってきた。
しばらくして、みんなほぼ同時に戻ってきた。見つかったのか?
『なかったぜ!』
--ドテドテ
『こっちも見つかんなかったのう』
--ドテドテドテ
『見つかりませんねえ』
--ドテドテドテドテ
「……それ、ドヤ顔していう事じゃないと思う」
なんの成果も得られずにドヤ顔している3人に対して思わずつっこむ。
というか、もうちょっと頑張れなかったのか?あまりにも早すぎないか?帰ってくるの。
『こういうのは時間じゃねえからな!俺はできるあらゆる方法で探したぜ!』
「さいですか……」
ルーカスがそういうならそうなのだろう。ルーカスの中ではな。
『我もだ。本当にあるのか?』
「うん、ロキ様が言ってたからね」
『なぬっ!?それはある可能性が高いのう』
「そもそも、そんなに簡単に見つけられるものだったら、もっと多くの人に話題になってもいいはずだから、結構徹底して隠蔽されている可能性が高い」
『それもそうだのう』
うーむ。とみんなで悩む。
『分かるところから考えていきましょう』
「それもそうだね」
悩んでも仕方ないと察したヨルムンガルドとノアが突破の糸口を見つけてくれる。
『認識阻害の魔法がかけられてる可能性が高いぜ!』
『ドワーフは技術力も高いのでセキュリティのために隠し通路に仕掛けを作っている可能性が高いですね』
『となると……いよいよ見つけるのは至難のわざよのお』
ふーむ。せっかく分かるところから考えようと思ったのに、そもそも分かることがなかった。困った。
「となると、誰かに聞くのが一番だけど、ロキ様呼びだすか……いや、この前あったところだし、普通にめんどいな。あと知ってそうなのはここの校長かな?」
「確かに校長先生は知ってそうだね。長生きしていて、この学校の創設に携わっていると聞くし」
ノアも同意見のようだ。
そうなんだ。創設に携わってるのか。
というか、あれ?
「王家は知らないの?学園の地下のこと」
そう、王家だったら知る権利はあるだろう。なんせ、自分たちの国土の地下に住んでいるのだから。
「国の地下にドワーフの里がある事は知ってるけど、どこかは知らない。大体、最近までエルフの里も交流がなかったんだ。リアムのおかげで、王宮は大騒ぎだよ」
「そりゃなんとまあ……すまんかった」
「棒読みすぎるでしょ。他人事~」
「そりゃあ、俺の知らないところで大騒ぎされても関係ないからねえ。考えても仕方がない」
うんうんと俺が頷いていると。
『こやつはこういうやつだぜ!』
『人の事情を考えないやつですねえ』
『ノンデリ、人でなしとも言う』
「言い過ぎでは?」
普通に悪口が飛んできた。
世界は俺に優しくないと思う。
『そんなあなたに、優しい俺からのプレゼントだ!』
「え、うそ!?なに!?」
『ダンジョン探索のチケッ……』
「却下」
全く……油断も隙もありゃしない。
この世は全くもって俺に優しくない。……あれ?デジャヴじゃねえか!?
「はいはい、ダンジョン探索は後で行ってもらって、話を戻すよ~」
「……行かないよ?」
『まあまあ、その話は後でするとして、校長に会いに行くのが一番手っ取り早いぜ!』
「噂によると校長先生は普段どこにいるのか分からないから、探すのは大変らしいね」
「そーなんだ。だったら、先に他の先生にも声をかけつつ会うように努力しよう」
というわけで、最初はカーティス先生のところへ手がかりを聞くことにした。
「……っと、行くんだったら何か手土産があった方がいいかな?」
『賛成だぜ!飯だ飯!』
『楽しみですねえ~』
『今回はどんな飯が待っているのかのう~』
「あっ……君たちの分はないよ?」
『『『えっ……?』』』
「だって今日優しくしてくれなかったし」
『『『冗談ですやん~』』』
急に都合よくフォローしてくるのやめてね。
――――――――――――――――――――――――――――――
「ダンジョン攻略は今すぐには無理でも、ドワーフの里には早めにいっておきたい」
『俺も賛成だぜ!』
今は放課後、ノアと従魔たちと一緒に会議をしている。
杖の上位互換である魔剣を手に入れるためにダンジョンに行くとか言い出した従魔達の気を逸らすために、学園の地下にあるというドワーフの里に行くことを提案しているのだ。
ドワーフは色々な武器や防具を作ってくれるという話だったからだ。
ちなみに、ノアには事情を話して手伝ってもらうことにした。協力者は多い方がいいからな。
それにしても、どうやってドワーフの里に行けるんだろう?
『ルーカス、シルバー、ヨルムンガルド。学園にドワーフの里へ通じる隠し通路があるみたいなんだけど、わかる?』
『調べてみるぜ!』
『まかせろ』
『やってみますね』
探しに行ってきた。
しばらくして、みんなほぼ同時に戻ってきた。見つかったのか?
『なかったぜ!』
--ドテドテ
『こっちも見つかんなかったのう』
--ドテドテドテ
『見つかりませんねえ』
--ドテドテドテドテ
「……それ、ドヤ顔していう事じゃないと思う」
なんの成果も得られずにドヤ顔している3人に対して思わずつっこむ。
というか、もうちょっと頑張れなかったのか?あまりにも早すぎないか?帰ってくるの。
『こういうのは時間じゃねえからな!俺はできるあらゆる方法で探したぜ!』
「さいですか……」
ルーカスがそういうならそうなのだろう。ルーカスの中ではな。
『我もだ。本当にあるのか?』
「うん、ロキ様が言ってたからね」
『なぬっ!?それはある可能性が高いのう』
「そもそも、そんなに簡単に見つけられるものだったら、もっと多くの人に話題になってもいいはずだから、結構徹底して隠蔽されている可能性が高い」
『それもそうだのう』
うーむ。とみんなで悩む。
『分かるところから考えていきましょう』
「それもそうだね」
悩んでも仕方ないと察したヨルムンガルドとノアが突破の糸口を見つけてくれる。
『認識阻害の魔法がかけられてる可能性が高いぜ!』
『ドワーフは技術力も高いのでセキュリティのために隠し通路に仕掛けを作っている可能性が高いですね』
『となると……いよいよ見つけるのは至難のわざよのお』
ふーむ。せっかく分かるところから考えようと思ったのに、そもそも分かることがなかった。困った。
「となると、誰かに聞くのが一番だけど、ロキ様呼びだすか……いや、この前あったところだし、普通にめんどいな。あと知ってそうなのはここの校長かな?」
「確かに校長先生は知ってそうだね。長生きしていて、この学校の創設に携わっていると聞くし」
ノアも同意見のようだ。
そうなんだ。創設に携わってるのか。
というか、あれ?
「王家は知らないの?学園の地下のこと」
そう、王家だったら知る権利はあるだろう。なんせ、自分たちの国土の地下に住んでいるのだから。
「国の地下にドワーフの里がある事は知ってるけど、どこかは知らない。大体、最近までエルフの里も交流がなかったんだ。リアムのおかげで、王宮は大騒ぎだよ」
「そりゃなんとまあ……すまんかった」
「棒読みすぎるでしょ。他人事~」
「そりゃあ、俺の知らないところで大騒ぎされても関係ないからねえ。考えても仕方がない」
うんうんと俺が頷いていると。
『こやつはこういうやつだぜ!』
『人の事情を考えないやつですねえ』
『ノンデリ、人でなしとも言う』
「言い過ぎでは?」
普通に悪口が飛んできた。
世界は俺に優しくないと思う。
『そんなあなたに、優しい俺からのプレゼントだ!』
「え、うそ!?なに!?」
『ダンジョン探索のチケッ……』
「却下」
全く……油断も隙もありゃしない。
この世は全くもって俺に優しくない。……あれ?デジャヴじゃねえか!?
「はいはい、ダンジョン探索は後で行ってもらって、話を戻すよ~」
「……行かないよ?」
『まあまあ、その話は後でするとして、校長に会いに行くのが一番手っ取り早いぜ!』
「噂によると校長先生は普段どこにいるのか分からないから、探すのは大変らしいね」
「そーなんだ。だったら、先に他の先生にも声をかけつつ会うように努力しよう」
というわけで、最初はカーティス先生のところへ手がかりを聞くことにした。
「……っと、行くんだったら何か手土産があった方がいいかな?」
『賛成だぜ!飯だ飯!』
『楽しみですねえ~』
『今回はどんな飯が待っているのかのう~』
「あっ……君たちの分はないよ?」
『『『えっ……?』』』
「だって今日優しくしてくれなかったし」
『『『冗談ですやん~』』』
急に都合よくフォローしてくるのやめてね。
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84頁
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