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1章⭐︎リオンシュタット初心者編⭐︎

賢者のステータス

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-side オーウェン-


『中々順調だね』
「シルフのおかげだな」
『まあね~』


 まんざらでもない様子のシルフだが、実際、その実力は化け物だった。
 正直俺は、従魔としてのシルフの実力を完全に舐めていたのだ。
 いや、強いとは思っていた。決して強さを疑っていたわけではない。だが、シルフは強いとか、強くないとかそういう次元には、存在しなかった。
 エルフ達の信仰対象。生きる伝説。この圧倒的な強さを目の前にしたら、平伏したくなることも、分かるというものだ。
 まさか、これほどとは……。俺の出番は、孤立したオーク1匹を倒すだけ。護衛役であるトムとレムの出番は全くない。フェルに至っては、暇すぎて、俺の鞄の中でうとうととうたた寝している始末。見ているととても癒される。


「暇だな」
「暇ですね」
「正直やることがありません」


 暇だから、雑談を始めようかという雰囲気になる。


「それにしても、主人は流石の剣の腕前ですね。精霊様の主人なのもそうですが、流石はあの大賢者エリーゼ様と武神ブラン様が認めるだけあります」


 ……?
 どこかで、聞いたことある名前だ。
 確か、学校の教科書でも習う超有名人の名前だったような?……ってもしかして、あの二人が?


「大賢者エリーゼ?武神ブラン?--ってあの?」
「えっ……?」
「えっ……、まさか、知らなかったんですか!?」
「いや、存在は知っていたが……、学園の教科書にも出てきた方々だし……。てっきり、既に亡くなっている歴史上の人物かと」
「ああ。ハイエルフは長生きですからね」
「ハイエルフ?それにしては、人間と姿が変わらなかったが?」
「お二人は姿を変えられております」
「ほえーー。でも、気づかないの仕方がなくないか?ブランはともかく、エリーゼさんは……。大賢者のイメージとは大分違うし」


 大賢者のイメージというと、魔法を使っているお婆ちゃんのイメージだ。
 正直、エリーゼさんに至っては、ブランを最初に殴っていたから完全に魔法を使えるという選択肢に関しては、完全に盲点だった。
 どう考えても、大賢者のイメージより、拳で語り合ってる武闘派のイメージの方が合う。


 というか、ブランもブランだ。どう考えても、元公爵家の3男には見えねえよ。あいつ伯爵位の貴族だったのか。普通に見破るの無理ゲーすぎるだろ。


 そんな衝撃の事実を知ったことで向こうにオークの集落が見えてくる。
 シルフが、まだ物足りないらしく、集落に行きたいとごねたからだ。
 正直、俺は肉さえ手に入れられれば、どうでもよかった。


『ふむ。数が多いな。ここからは、気を引き締めていこう』
「そうだな」


 見える限り、オークは、100体以上いる。
 トムとレムがいるから、大丈夫だろうが、危なくなったら、俺も魔法を解禁してもいいかもしれない。


 実は、さっき自分のステータスを見た。
 この世界には、ステータスオープンと唱えると、自分のステータスを見れるスキルがデフォルトで備わっているのだ。


◯ステータス◯
名前: オーウェン
種族: 人間
クラス: 賢者

基本ステータス:
- レベル: 15
- HP (体力): 1000
- MP (魔力): 5000
- 攻撃力: 200
- 防御力: 100
- 魔法力: 400
- 知識: 800

特殊スキル:
1. 賢者の知識: あらゆる種類の魔法に精通しており、高度な魔法を習得可能。
2.治癒の手: 傷ついた仲間の回復や、状態異常の治癒が得意。

装備:
1.学園の装備:非常に王道の装備。攻撃量と防御力が10%上がる。
◯END◯


 ちなみに、参考までに、この世界の普通の世界の人のステータスはこのような感じだと言われている。

 
◯ステータス◯
名前: 異世界太朗
種族: 人間

基本ステータス:
- レベル: 1
- HP (体力): 100
- MP (魔力): 50
- 攻撃力: 10
- 防御力: 10
- 魔法力: 5
- 知識: 20

特殊能力:
1. 日常スキル: 一般的な日常生活のスキルを持つ。例えば、料理、木工、釣りなど。
2. 基本的な武道: 基本的な武器の取り扱いと簡単な戦闘技術を持つ。
3. 商才: 交渉や取引に長けており、市場での価格交渉が得意。
4. 生活知識: 異世界での生存に必要な知識を持つ。

装備:
1. 木製の剣: 基本的な近接戦闘武器。
2. 市民服: 一般的な服装で防御にはあまり寄与しない。
◯END◯


 自慢では無いが、俺のステータスは元々、かなり高いと思う。学園に来てから、レベルも5ほど上がり、さらに強くなった。
 エリーゼさんにも、一応見せたが、冒険者ランク的にはC相当で、今のランクは妥当みたいだ。
 これなら、オーク相手でもある程度はやれるだろうと思いながら、戦闘を開始することにした。




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