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1章⭐︎リオンシュタット初心者編⭐︎

オークの村

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-side オーウェン-



「シルフ。なるべくなら、俺から離れないでくれるとありがたい」
『分かっている。主人の命が何よりも大事だからな』
「キューーン!キューーン!」
「フェルも戦いたい?そうだなー」


 実は、フェルも弱くは無い。
 ステータスを見る限り、攻撃力は結構高いし、スキルも優秀。進化前とはいえ、一般の冒険者よりは全然強いだろう。


◯ステータス◯
名前: フェル
種族: リトルフェンリル
年齢: 5歳

基本ステータス:
- レベル: 30
- HP (体力): 500
- MP (魔力): 50
- 攻撃力: 120
- 防御力: 80
- 知識: 30

特殊スキル:
1. かみつき: 鋭い歯と強力な噛みつき攻撃を行う能力。
2. 高速移動: 高速で移動し、敵の攻撃をかわす能力。
3. 狼の嗅覚: 臆せぬ嗅覚で敵や獲物を探し出す能力。
4. 自然の連携: 自然界との強力なつながりを持ち、森林や自然の力を利用できる。

装備:
1. 鋭い牙と爪: 強力な攻撃力を持つ天然の武器。
2. 優れた毛皮: 防御に役立つしっかりとした毛皮を持つ。
◯END◯


 だが、オークはBランクの魔物だ。まだ子供のフェルに勝てるだろうか?万が一、傷付いたらと思うと、不安も残る。少し考える。


『心配になる主人の気持ちもわかるよ。フェルは愛らしいからね』
「ああ」
『そんな迷える君に、僕が結界魔法をかけてあげる!これなら、安全に戦えるよ!』
「そ、そんなことも出来るのか」
『うん!主人とラムとレムにもかけてあげるよ!多分、オークキングの攻撃でも、3回くらいは耐えられるんじゃ無いかな?』


 それは、すごいし、ありがたい。
 もっと早くに聞いていれば、よかった。
 知っていれば、迷わず、頼んでいただろう。
 シルフに風の結界を張ってもらってから、オークの村への戦闘を仕掛ける。


 奇襲する時のセオリーとして、最初に攻撃をする相手は、なるべく強い魔物がいい。不意を突いて、1撃で倒す。
 理由は、強い魔物ほど、真正面から倒すのは大変で、弱い魔物は、奇襲しなくても簡単に倒しやすいからである。
 というわけで、今回は、今見えている範囲で一番強い敵、2匹いたオークジェネラルをシルフと俺が狙うことにした。


『オークジェネラルが2匹いるということは、オークキングがいる可能性がかなり高いだろうね。気を抜かないように』
「分かった」


 やはり、いるのか。オークキング。
 さっき、探査をした時に1匹だけ、桁違いに強い反応を感知した。おそらく、それがオークキングだろう。


 開始の合図とともに、オークジェネラルに奇襲をかける。


『[ウィンド]』
「[身体強化]」


 --ビュオオオオオ!と風が吹き荒れ、オークたちを襲う。明らかに、[ウィンド]の威力では無い風に、オークたちが、目を瞑っているうちに、オークジェネラルを倒す。
 オークジェネラルを失い、混乱しているうちに、トムとレムが、オークナイトとオークマジシャンを倒していく。
 フェルは高速移動というスキルを発動して、俊敏性を生かし、相手を翻弄してくれている。俺にとってはある意味一番助かっている助っ人かもしれない。


「順調だな」
『ああ……、そろそろ出てきても、おかしくは無い頃だが……』
「ああ。意外と部下がこれだけやられても出てこないものなんだな」


 もう既に8割方オークの村は壊滅している。
 念のため、特別に、参戦してくれた、トムとレムの仕事が思った以上に早かったからな。流石Aランクの冒険者だ。


『……っと噂をすればお出ましか』


 --ドシンドシンと、大きな音を立てて、オークキングはやってきた。
 確かに、あれは、オークジェネラルとは比べ物にならないくらい強いだろう。王者の風格を漂わせる。


 --グオオオオオオオオオ!


 俺たちと、倒れている部下たちを見て、オークキングは怒り出す。おそらく、デバフ系の威圧スキルを持っているのだろうか?若干体が重くなる。


「シルフ!」
『分かっている![ストーム]!]


 --ゴオオオオオオオ!


 ストーム。風の上級魔法。
 上級魔法なんて、使っている生き物、生まれて初めて見た。
 空が曇り始める。
 ん??あれ……。おかしい。
 どう考えても、おかしい。天気を操作しているように思える。魔法で天候変えれるは普通に考えてやばく無いか?


 グア?


 ほら、さっきまでの威勢はどこへやら?オークキングも混乱しているし。
 逃げる反応が遅れて、死を悟った雰囲気を出している。


 --ゴゴゴゴゴゴ!


 そのまま、オークキングを飲み込んで行った。その後に雨が吹き荒れる。
 事前に結界を張っていたおかげで、俺たちは大丈夫だった。
 というか、普通に、やばすぎるだろ。上級魔法。


 今ので、完全に放心状態のオーク達を倒して、終了した。


「討伐完了だな!」
『ああ。すまない……、デバフのせいで、手加減ができず、オークキングの素材を無駄にしてしまったかもしれない』


 どうやら、オークキングのデバフはシルフにとって逆効果だったようだ。御愁傷様。


「貴重な上級魔法も見れたし、いいって事よ!」
「そうですね!あんなすごい大技を見たのは、久しぶりです!」


 久しぶり……って事は、他にも使える存在がいるんだ……。怖すぎるだろ。魔境、リオンシュタット。


 それから、オークの素材を回収した。
 幸いにも、オークキングの素材も半分くらいは武器だったので、回収できた。
 あの風で無事って、オークキングも中々頑丈なようだ。もしも、自分で戦うことになった際には、それも頭に入れておこう。


 そんな事を考えながら、その日は今までの素材を買い取ってもらうために、一旦、リオンシュタットの冒険者ギルドに、素材を提出しに帰るのだった。



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