転生ちびっ子の魔物研究所〜ほのぼの家族に溢れんばかりの愛情を受けスローライフを送っていたら規格外の子どもに育っていました〜

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1章 赤ん坊生活 0〜3歳

この世界について学ぼう!

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-side アクシア-



「マッマ!パッパ!俺、本を読めるように字を勉強したい!」
「まあ!まさかアクシアからそんなことを言われるなんて!」
「ほーー!普通は子供に家庭教師をつけることから始めるんだがな。そんな風に言われたことは初めてだ」
「むーー?」


 --ギクリッ!確かに、自分から文字を読みたいと言い出す赤ん坊はほとんどいないかも??今の俺の行動は赤ん坊としては異常行動では無いか?そもそも、文字を勉強したら本を読める事は文字を勉強した人間でないと分からないんだよな……。ちょっとまずいかも!


「まあ、アクシアは生まれた時から魔法を使えましたから。2年も生きれば、文字を覚えたいというのは必然でしょう」
「そうか……、そういえば、生まれた時からずっと異常行動はしていたなあ。今更感あるな」


 ま、まあ、もう遅いよね。
 誤魔化しついでに、ポカポカとパパを叩いて困らす。


「ああ、いや、良いことではあるんだよ?アクシア」
「むーー!」
「こらこら……」


 きゃっきゃ!きゃっきゃ!パパを困らすの、楽しくなってきた!
 でも、上手いこと勘違いしてくれてよかった。転生者とはなるべくバレない方が良いからね。


 ♢  ♢  ♢  ♢  ♢


 それから、俺は俺が今住んでいる国の文字を学んだ。
 文字の種類は表音文字と表意文字の2種類ある。表音文字はアルファベットやひらがななどの、発音をそのまま表している文字である。表意文字は漢字などの一つひとつが一定の意味を持っている文字のことである。


 この世界では表音文字が使われている。
 文字の種類は30種類くらいだった。ひらがな、カタカナを頑張って覚えた前世に比べたらとても簡単だ。
 なぜか分からないが、転生直後既にママンの言葉が分かっていたように、この世界の単語についてはあらかじめ、結構覚えていた。きっと、優しい神々がいきなり困らないように知識を与えてくれたのだろう。神様ありがとう!
 元々、日本語に比べてある程度の法則性もある言語だと思うが、それもあってこの国の言葉はとても簡単に覚えられた。


 それによって様々なことが分かったので説明しよう。
 まず、この国の名前はロンバル王国。
 現在の国王はヨーゼフ=ロンバル。
 資源が豊富、農業も盛ん、文化的にも栄えた大国であるそうだ。


 なぜ、そんな豊かな国が他国から攻められないかというと、もちろん、軍事的にも優れている事が挙げられる。
 ロンバル王国はこの世界で唯一、魔境に隣接している国のため、資源を求めて強い冒険者がやってくるのだそうだ。
 そのまま、その冒険者達が住み着いて、その子供が騎士団に入るケースも多く、良い循環が起こっているらしい。


 この国の政治体制は絶対王政。王様、およびロンバル王家が一番偉く、大公、公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵、騎士爵の順番に偉いらしい。
 ……あれ?ではうちの辺境伯は?とのことだが、侯爵と同じかそれ以上だそうだ。
 ママンが元王族な時点で察していたが、うちの家は王家から非常に大きな権限を与えられているらしい。


 そしてもう一つ!
 こっちの方が楽しみなのだが、この世界には四神獣、四大精霊というものがいるらしい。四神獣はそれぞれ、青龍、白虎、朱雀、玄武という名前らしい。彼らは神々から使命を受けて、大事な場所を守っているのだとか。
 四大精霊はサラマンダー、ウンディーネ、シルフ、ノームという名前だそうだ。彼らは古代竜やフェンリルなどが暴れて、この世界を壊さないように見張っているらしい。


 ママンやフィル兄、テオ兄に絵本を読んでもらった時は冗談半分で聞いていたが、どうやら、彼らは本当に実在するらしい。
 ここが異世界だという実感がいよいよ湧いてきた。可能なら色々なところを旅をして、色々な生物を見てみたい!


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