転生ちびっ子の魔物研究所〜ほのぼの家族に溢れんばかりの愛情を受けスローライフを送っていたら規格外の子どもに育っていました〜

1章 赤ん坊生活 0〜3歳

薬草採取について学ぼう

－side アクシア－



　今日はお外に来た。
　やりたい事があったからね。


「あった。鑑定」

　名前:ナズ草
　効能:傷
　詳細

「こっちも鑑定」

　名前:カロナ草
　効能:解熱
　詳細


　そう！薬草採集！
　読めるようになった、子供用の簡単な図鑑本に薬草採取のやり方が載っていたから、実践しようと思ったんだ。本の内容は以下のようなものだった。


◯薬草採取のやり方◯

1. 採取する場所を決める
薬草は山や川、草原などさまざまな場所に自生しています。採取する場所は事前に調べておきましょう。

2. 採取する時期と部位を決める
薬草には根、茎、葉、花、果実、種子など、さまざまな部位があります。それぞれの部位には効果が異なるため、目的に合わせて採取する部位を決めましょう。また、採取する時期も薬効が最も高い時期を選ぶことが大切です。

3. 鑑定を使って調査
4.採取する魔法を使う

5. 採取した薬草を処理
採取した薬草は、すぐに処理しましょう。根や樹皮は、きれいに洗って、天日干しまたは陰干しします。葉や花は水で洗って、陰干しします。

6. 採取した薬草を保存
乾燥させた薬草は、通気性のよい場所で保存します。また、保存する際には、生薬名、採取した日付などを記入しておきましょう。

◯END◯


　俺は冒険者に憧れている。
　冒険者が最初に行う依頼といえば、薬草採取というイメージが強い。
　薬草採取の最中に出てくる魔物といえば、生命の中で最弱のスライムくらいで、まだ、冒険者としてあまり経験がなく、強くなくても行えるからだ。
　だけど、流石に多くの人が敬遠する依頼ではあるだけあって、面倒な手間もとても多い仕事である事がわかった。
　当たり前だけど、ただ単純に葉っぱとって終わりなわけじゃないんだね！
　根っこや葉っぱを傷つけないように、丁寧に土魔法で掘り起こして、風魔法で泥を落とす。俺は文字が書けないから、大人に任せるけれど、本来はしっかり木の板に日付を書かないといけないらしい。
　はっきり言って、手間もかかって面倒な割に他の依頼と比べ、依頼料は高くない。
　そりゃあ、あまり人気がないわけだ。


　ちなみに、話は変わるけど、今日はママに頼んでお外に出る許可をもらって、薬草採取をやっている。
　でも、流石にそこは大貴族。
　普通に敷地内にガラス張りのハウスの広大な薬草園があった。そもそも、屋敷もとても大きいし、庭も広いからそこら辺歩けば、薬草の群生地もあるみたいだ。
　ママによると、辺境では怪我や病気をする人が多いから、辺境伯家では国中の優秀な研究者が来て、治療の研究が行われているらしい。サンプル数が多いから、実験できる怪我や病気が多いから学者にとっては大人気なんだって！
　ママはちょっと複雑そうな顔をしていたけれど、全然そんな事ないよ。特産品とかを特に生み出すような人たちではないにせよ、領地内に優秀な研究者が多くいるのはアドバンテージでしかない。


　
　俺はまだ体力もないから、お庭を駆け回る事は出来ないが、出来るようになったら、色々な場所を探検したい。秘密基地とか作るのもいいかも！


「よしよし、こんな感じで良いのかも！」
「うん、良い感じだね！流石アクシア！」


　一緒に来てくれていた、フィル兄がたくさん頭を撫でて褒めてくれる。


「あ……っと、疲れちゃったか」


　あったかい手で撫でてくれて、安心しちゃった。急にうとうとしてきて、倒れそうになるのをフィル兄が受け止めて、そのまま抱っこしてくれる。そのまま、疲れてスヤスヤと眠った俺は、フィル兄に抱き抱えられて家に戻るのだった。



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