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馬車が王城に到着した。御者が馬車のドアを開けて私達をエスコートする。
「ローザ様、大丈夫ですか?眠そうでしたが」
オシラ様に寝そうになっていたのがバレてた。
「すみません、乗り心地が良くて」
「ふふふっ。ロッドと一緒ね。ロッドも乗ると寝ちゃうのよね」
オシラ様に笑われてしまった。ロッド会長もだなんて仲間がいてよかった!
馬車から降りたらすぐ入り口で女性が立って待っていた。
「あの人は王妃様の侍女よ。王妃様のいるお部屋まで案内してくれるわ」
こそっとオシラ様が教えてくれた。入り口へ進むと女性の方から話しかけられた。
「ようこそおいでくださいました。オシラ様とローザ様ですね。王妃様がお待ちになっております。お部屋までご案内させていただきます」
侍女に案内され進んでいく。私は成人しているけど、デビュタントボールには行ってない。領地が大変でそれどころではなかった。だから王城の中に入るのは初めてだった。
王城はとても天井が高く、壁は白で統一されており、厳かな洗練された雰囲気だった。もっと煌びやかで豪華な感じかと思っていたけど私は綺麗な教会のような雰囲気を感じた。
「ローザ様は王城は初めて?」
「はい。デビュタントボールには参加してなくて。今日が初めてなんです」
「初めての王城はどう?」
「そうですね、もっと煌びやかで豪華な感じなのかなって思ったけど、厳かな洗練された雰囲気ですね」
「大体みんなローザ様と同じようなイメージを持ってくるんだけど、全然イメージと違ってびっくりするのよね」
「はい。派手なイメージでした」
「外からじゃわからないものね。この王城の雰囲気は今の国王陛下の雰囲気と一緒なの」
「そうなんですか!国王陛下ってこんな感じの人なんですね」
「そうなのよ。王城と雰囲気が一緒って面白いでしょ。また代替わりしたら変わるのよ」
「そうなんですね。王太子殿下もお会いしたことないからどんな雰囲気に変わるか予想できないけど、楽しみですね」
「ローザ様よく知ってると思うけどね」
ぼそっとオシラ様が呟いた。
「えっ?」
よく聞こえず聞き返す。
「ううん。なんでもない。そうね、楽しみだわ」
「こちらになります」
次女に案内されオシラ様と話しながら進んでいたらあっという間に王妃様の間に着いた。
コンコンコン
「オシラ様とローザ様をお連れいたしました」
「どうぞ、入ってちょうだい」
中から女性の声が聞こえた。これは多分王妃様の声だ。
侍女とオシラ様に続いて入室する。
「オシラ、ローザ嬢、よく来てくれたわ。わたくしがこの国の王妃、ダナ・キュメントよ。今日はローザ嬢のイヤーカフをとても楽しみにしていたのよ」
王妃様は銀髪で肌が透き通るように白く、とても美人だった。オシラ様もとても綺麗だけど、オシラ様とはちょっとタイプの違う儚い感じの美人だった。
でも、なんか初めて会った気がしない。なぜだろう……
「王妃様、お初にお目にかかります。ローザ・エイドと申します。私はエイド子爵の娘です。私の作成したイヤーカフに興味を持って下さり、とても光栄に思っております」
私は王妃様に挨拶をした。貴族の娘だけど、全然マナーとかわかっていないからこれでいいのか心配になる。
「ローザ嬢はエイド子爵の娘なのね。よろしくね。早速だけれど、イヤーカフを見せてもらえるかしら?」
特に挨拶については何も言われなかった。
「王妃様、こちらです。私が持って来ました」
オシラ様が持っていたイヤーカフを王妃に見せる。
「オシラは今日はドレスじゃないからどうしたのかなって思っていたのよ。荷物係だったのね」
「今日はシルクリア商会の商人として来ましたので、私は裏方です。ローザ様が主役ですわ」
オシラ様も私と同じようにワンピースで来ていた。今の王妃様の言い方だとオシラ様はよく王妃様に会いに来ているのかな。
「ローザ様、王妃様にイヤーカフの紹介をしてもらえますか?」
「はい。このイヤーカフはこのように両耳につけるとイヤリングのように見えるのが特徴です。イヤリングだと耳が痛くなってしまう方にとてもおすすめです」
私は王妃様に自分が身につけているイヤーカフを見せながら説明した。
トントントン
ふいに部屋のドアがノックされた。
「はい。どなたかしら?」
王妃様が答える。
「母上、ネオシストです。ただいま戻ったのでご挨拶に伺いました」
「ローザ様、大丈夫ですか?眠そうでしたが」
オシラ様に寝そうになっていたのがバレてた。
「すみません、乗り心地が良くて」
「ふふふっ。ロッドと一緒ね。ロッドも乗ると寝ちゃうのよね」
オシラ様に笑われてしまった。ロッド会長もだなんて仲間がいてよかった!
馬車から降りたらすぐ入り口で女性が立って待っていた。
「あの人は王妃様の侍女よ。王妃様のいるお部屋まで案内してくれるわ」
こそっとオシラ様が教えてくれた。入り口へ進むと女性の方から話しかけられた。
「ようこそおいでくださいました。オシラ様とローザ様ですね。王妃様がお待ちになっております。お部屋までご案内させていただきます」
侍女に案内され進んでいく。私は成人しているけど、デビュタントボールには行ってない。領地が大変でそれどころではなかった。だから王城の中に入るのは初めてだった。
王城はとても天井が高く、壁は白で統一されており、厳かな洗練された雰囲気だった。もっと煌びやかで豪華な感じかと思っていたけど私は綺麗な教会のような雰囲気を感じた。
「ローザ様は王城は初めて?」
「はい。デビュタントボールには参加してなくて。今日が初めてなんです」
「初めての王城はどう?」
「そうですね、もっと煌びやかで豪華な感じなのかなって思ったけど、厳かな洗練された雰囲気ですね」
「大体みんなローザ様と同じようなイメージを持ってくるんだけど、全然イメージと違ってびっくりするのよね」
「はい。派手なイメージでした」
「外からじゃわからないものね。この王城の雰囲気は今の国王陛下の雰囲気と一緒なの」
「そうなんですか!国王陛下ってこんな感じの人なんですね」
「そうなのよ。王城と雰囲気が一緒って面白いでしょ。また代替わりしたら変わるのよ」
「そうなんですね。王太子殿下もお会いしたことないからどんな雰囲気に変わるか予想できないけど、楽しみですね」
「ローザ様よく知ってると思うけどね」
ぼそっとオシラ様が呟いた。
「えっ?」
よく聞こえず聞き返す。
「ううん。なんでもない。そうね、楽しみだわ」
「こちらになります」
次女に案内されオシラ様と話しながら進んでいたらあっという間に王妃様の間に着いた。
コンコンコン
「オシラ様とローザ様をお連れいたしました」
「どうぞ、入ってちょうだい」
中から女性の声が聞こえた。これは多分王妃様の声だ。
侍女とオシラ様に続いて入室する。
「オシラ、ローザ嬢、よく来てくれたわ。わたくしがこの国の王妃、ダナ・キュメントよ。今日はローザ嬢のイヤーカフをとても楽しみにしていたのよ」
王妃様は銀髪で肌が透き通るように白く、とても美人だった。オシラ様もとても綺麗だけど、オシラ様とはちょっとタイプの違う儚い感じの美人だった。
でも、なんか初めて会った気がしない。なぜだろう……
「王妃様、お初にお目にかかります。ローザ・エイドと申します。私はエイド子爵の娘です。私の作成したイヤーカフに興味を持って下さり、とても光栄に思っております」
私は王妃様に挨拶をした。貴族の娘だけど、全然マナーとかわかっていないからこれでいいのか心配になる。
「ローザ嬢はエイド子爵の娘なのね。よろしくね。早速だけれど、イヤーカフを見せてもらえるかしら?」
特に挨拶については何も言われなかった。
「王妃様、こちらです。私が持って来ました」
オシラ様が持っていたイヤーカフを王妃に見せる。
「オシラは今日はドレスじゃないからどうしたのかなって思っていたのよ。荷物係だったのね」
「今日はシルクリア商会の商人として来ましたので、私は裏方です。ローザ様が主役ですわ」
オシラ様も私と同じようにワンピースで来ていた。今の王妃様の言い方だとオシラ様はよく王妃様に会いに来ているのかな。
「ローザ様、王妃様にイヤーカフの紹介をしてもらえますか?」
「はい。このイヤーカフはこのように両耳につけるとイヤリングのように見えるのが特徴です。イヤリングだと耳が痛くなってしまう方にとてもおすすめです」
私は王妃様に自分が身につけているイヤーカフを見せながら説明した。
トントントン
ふいに部屋のドアがノックされた。
「はい。どなたかしら?」
王妃様が答える。
「母上、ネオシストです。ただいま戻ったのでご挨拶に伺いました」
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