婚約者の姉を婚約者にしろと言われたので独立します!

ユウ

文字の大きさ
51 / 101

47.無知な三女~ローズマリーside

しおりを挟む




何時以来からだったか、邸の中の雰囲気が変わった。
社交界に出ても楽しくないし、お母様の表情も暗くなって、憂鬱な気分だった。

食事も家族で取る事は減った。

特に鬱陶しく感じたのはお姉様だ。

部屋に籠って独り言のようにブツブツ言って、時々お茶会に出てもすぐに帰って来る。


ルゴニス様と婚約破棄をされて新たな婚約者を探すと張り切っていたお母様だけど。

王族の婚約を破棄されたのでレベルは落ちる。
せめて侯爵家以上の家柄でないと、自尊心に傷がつくし。

私も王妃陛下の甥である方と婚約が決まっていたので、侯爵以下の男性なんて反対だった。

そこで白羽の矢が立ったのが、アイリスお姉様の婚約者のユーリ様だった。

辺境伯爵の次男でありながら継承以外に爵位を賜り伯爵位を持っている。


伯爵なんて格下ではあるけど、王太子殿下の一番の側近であれば価値がある。
ユーリ様自身も財もあるし聖騎士という称号は国に一人しかいないのだからブランドとしては申し分ない。

ウィンディア辺境伯爵家は武官を多く輩出して来たことから、国王陛下も礼を尽くしている。

ただ辺境貴族で、優雅さが欠けているのが問題だけど。
ユーリ様は身目麗しいし、財もあるし、贅沢は言ってられなかった。

お姉様も悪い気はしない。
アイリスお姉様のお下がりというのが気になるけど。

まぁ、あの人は辺境地の貴族の愛人か、平民の商家の愛人にでもなればいいわ。

美しさもない、ただのつまらない女。
お母様も私の支度金代わりに嫁がせるぐらいしか考えていなかったし、私もあんな人を姉だなんて思いたくないから早くいなくなってくれればと思ったのに。


私達の生活は一変した。


あろうことにもユーリ様はアイリスお姉様と真実の愛を貫くと公言して国外追放になるも辞さないと言い出した。

ありえないわ。
侯爵という地位が約束されながらも、アイリスお姉様だけを選ぶなんて。

その所為で二度も婚約破棄をされた哀れな女というレッテルに。
妹の婚約者を権力を使い無理矢理奪おうとした悪女説に等、色々噂をされてしまった。

おかげで私は大きなとばっちりを受けた。


「見て、ローズマリー様よ」

「こんな時にのような装いを」

「しっ!目を合わせたら何をされるか」


私を見て軽蔑する者。

怯える者。


妹の婚約者を無理矢理奪い、聖騎士に騎士という職業を奪い婿にしようとした家。

自分達の婚約者も奪われるのでは?
なんてふざけた噂が流れた。


冗談じゃないわ。

私がそんな下位の者を相手にするはずないわ。

私はいずれ王族の仲間入りを果たすのだから。

けれど、あの出来事から数日後。
私の元に婚約解消の手紙が届いたのだった。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

永遠の誓いをあなたに ~何でも欲しがる妹がすべてを失ってからわたしが溺愛されるまで~

畔本グラヤノン
恋愛
両親に愛される妹エイミィと愛されない姉ジェシカ。ジェシカはひょんなことで公爵令息のオーウェンと知り合い、周囲から婚約を噂されるようになる。ある日ジェシカはオーウェンに王族の出席する式典に招待されるが、ジェシカの代わりに式典に出ることを目論んだエイミィは邪魔なジェシカを消そうと考えるのだった。

転生幼女は追放先で総愛され生活を満喫中。前世で私を虐げていた姉が異世界から召喚されたので、聖女見習いは不要のようです。

桜城恋詠
ファンタジー
 聖女見習いのロルティ(6)は、五月雨瑠衣としての前世の記憶を思い出す。  異世界から召喚された聖女が、自身を虐げてきた前世の姉だと気づいたからだ。  彼女は神官に聖女は2人もいらないと教会から追放。  迷いの森に捨てられるが――そこで重傷のアンゴラウサギと生き別れた実父に出会う。 「絶対、誰にも渡さない」 「君を深く愛している」 「あなたは私の、最愛の娘よ」  公爵家の娘になった幼子は腹違いの兄と血の繋がった父と母、2匹のもふもふにたくさんの愛を注がれて暮らす。  そんな中、養父や前世の姉から命を奪われそうになって……?  命乞いをしたって、もう遅い。  あなたたちは絶対に、許さないんだから! ☆ ☆ ☆ ★ベリーズカフェ(別タイトル)・小説家になろう(同タイトル)掲載した作品を加筆修正したものになります。 こちらはトゥルーエンドとなり、内容が異なります。 ※9/28 誤字修正

【第一章完結】相手を間違えたと言われても困りますわ。返品・交換不可とさせて頂きます

との
恋愛
「結婚おめでとう」 婚約者と義妹に、笑顔で手を振るリディア。 (さて、さっさと逃げ出すわよ) 公爵夫人になりたかったらしい義妹が、代わりに結婚してくれたのはリディアにとっては嬉しい誤算だった。 リディアは自分が立ち上げた商会ごと逃げ出し、新しい商売を立ち上げようと張り切ります。 どこへ行っても何かしらやらかしてしまうリディアのお陰で、秘書のセオ達と侍女のマーサはハラハラしまくり。 結婚を申し込まれても・・ 「困った事になったわね。在地剰余の話、しにくくなっちゃった」 「「はあ? そこ?」」 ーーーーーー 設定かなりゆるゆる? 第一章完結

婚約者に突き飛ばされて前世を思い出しました

天宮有
恋愛
伯爵令嬢のミレナは、双子の妹キサラより劣っていると思われていた。 婚約者のルドノスも同じ考えのようで、ミレナよりキサラと婚約したくなったらしい。 排除しようとルドノスが突き飛ばした時に、ミレナは前世の記憶を思い出し危機を回避した。 今までミレナが支えていたから、妹の方が優秀と思われている。 前世の記憶を思い出したミレナは、キサラのために何かすることはなかった。

前世の記憶が蘇ったので、身を引いてのんびり過ごすことにします

柚木ゆず
恋愛
 ※明日(3月6日)より、もうひとつのエピローグと番外編の投稿を始めさせていただきます。  我が儘で強引で性格が非常に悪い、筆頭侯爵家の嫡男アルノー。そんな彼を伯爵令嬢エレーヌは『ブレずに力強く引っ張ってくださる自信に満ちた方』と狂信的に愛し、アルノーが自ら選んだ5人の婚約者候補の1人として、アルノーに選んでもらえるよう3年間必死に自分を磨き続けていました。  けれどある日無理がたたり、倒れて後頭部を打ったことで前世の記憶が覚醒。それによって冷静に物事を見られるようになり、ようやくアルノーは滅茶苦茶な人間だと気付いたのでした。 「オレの婚約者候補になれと言ってきて、それを光栄に思えだとか……。倒れたのに心配をしてくださらないどころか、異常が残っていたら候補者から脱落させると言い出すとか……。そんな方に夢中になっていただなんて、私はなんて愚かなのかしら」  そのためエレーヌは即座に、候補者を辞退。その出来事が切っ掛けとなって、エレーヌの人生は明るいものへと変化してゆくことになるのでした。

〈完結〉ここは私のお家です。出て行くのはそちらでしょう。

江戸川ばた散歩
恋愛
「私」マニュレット・マゴベイド男爵令嬢は、男爵家の婿である父から追い出される。 そもそも男爵の娘であった母の婿であった父は結婚後ほとんど寄りつかず、愛人のもとに行っており、マニュレットと同じ歳のアリシアという娘を儲けていた。 母の死後、屋根裏部屋に住まわされ、使用人の暮らしを余儀なくされていたマニュレット。 アリシアの社交界デビューのためのドレスの仕上げで起こった事故をきっかけに、責任を押しつけられ、ついに父親から家を追い出される。 だがそれが、この「館」を母親から受け継いだマニュレットの反逆のはじまりだった。

【完結】『妹の結婚の邪魔になる』と家族に殺されかけた妖精の愛し子の令嬢は、森の奥で引きこもり魔術師と出会いました。

夏灯みかん
恋愛
メリルはアジュール王国侯爵家の長女。幼いころから妖精の声が聞こえるということで、家族から気味悪がられ、屋敷から出ずにひっそりと暮らしていた。しかし、花の妖精の異名を持つ美しい妹アネッサが王太子と婚約したことで、両親はメリルを一族の恥と思い、人知れず殺そうとした。 妖精たちの助けで屋敷を出たメリルは、時間の止まったような不思議な森の奥の一軒家で暮らす魔術師のアルヴィンと出会い、一緒に暮らすことになった。

(完結)妹の為に薬草を採りに行ったら、婚約者を奪われていましたーーでも、そんな男で本当にいいの?

青空一夏
恋愛
妹を溺愛する薬師である姉は、病弱な妹の為によく効くという薬草を遠方まで探す旅に出た。だが半年後に戻ってくると、自分の婚約者が妹と・・・・・・ 心優しい姉と、心が醜い妹のお話し。妹が大好きな天然系ポジティブ姉。コメディ。もう一回言います。コメディです。 ※ご注意 これは一切史実に基づいていない異世界のお話しです。現代的言葉遣いや、食べ物や商品、機器など、唐突に現れる可能性もありますのでご了承くださいませ。ファンタジー要素多め。コメディ。 この異世界では薬師は貴族令嬢がなるものではない、という設定です。

処理中です...