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47.無知な三女~ローズマリーside
しおりを挟む何時以来からだったか、邸の中の雰囲気が変わった。
社交界に出ても楽しくないし、お母様の表情も暗くなって、憂鬱な気分だった。
食事も家族で取る事は減った。
特に鬱陶しく感じたのはお姉様だ。
部屋に籠って独り言のようにブツブツ言って、時々お茶会に出てもすぐに帰って来る。
ルゴニス様と婚約破棄をされて新たな婚約者を探すと張り切っていたお母様だけど。
王族の婚約を破棄されたのでレベルは落ちる。
せめて侯爵家以上の家柄でないと、自尊心に傷がつくし。
私も王妃陛下の甥である方と婚約が決まっていたので、侯爵以下の男性なんて反対だった。
そこで白羽の矢が立ったのが、アイリスお姉様の婚約者のユーリ様だった。
辺境伯爵の次男でありながら継承以外に爵位を賜り伯爵位を持っている。
伯爵なんて格下ではあるけど、王太子殿下の一番の側近であれば価値がある。
ユーリ様自身も財もあるし聖騎士という称号は国に一人しかいないのだからブランドとしては申し分ない。
ウィンディア辺境伯爵家は武官を多く輩出して来たことから、国王陛下も礼を尽くしている。
ただ辺境貴族で、優雅さが欠けているのが問題だけど。
ユーリ様は身目麗しいし、財もあるし、贅沢は言ってられなかった。
お姉様も悪い気はしない。
アイリスお姉様のお下がりというのが気になるけど。
まぁ、あの人は辺境地の貴族の愛人か、平民の商家の愛人にでもなればいいわ。
美しさもない、ただのつまらない女。
お母様も私の支度金代わりに嫁がせるぐらいしか考えていなかったし、私もあんな人を姉だなんて思いたくないから早くいなくなってくれればと思ったのに。
私達の生活は一変した。
あろうことにもユーリ様はアイリスお姉様と真実の愛を貫くと公言して国外追放になるも辞さないと言い出した。
ありえないわ。
侯爵という地位が約束されながらも、アイリスお姉様だけを選ぶなんて。
その所為で二度も婚約破棄をされた哀れな女というレッテルに。
妹の婚約者を権力を使い無理矢理奪おうとした悪女説に等、色々噂をされてしまった。
おかげで私は大きなとばっちりを受けた。
「見て、ローズマリー様よ」
「こんな時にのような装いを」
「しっ!目を合わせたら何をされるか」
私を見て軽蔑する者。
怯える者。
妹の婚約者を無理矢理奪い、聖騎士に騎士という職業を奪い婿にしようとした家。
自分達の婚約者も奪われるのでは?
なんてふざけた噂が流れた。
冗談じゃないわ。
私がそんな下位の者を相手にするはずないわ。
私はいずれ王族の仲間入りを果たすのだから。
けれど、あの出来事から数日後。
私の元に婚約解消の手紙が届いたのだった。
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